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2007/08/04

『白夜』

夏休み・特別研究レポートNo.2

Dvdbyakuya ▼ルキノ・ヴィスコンティ《白夜》
(イタリア、1957)
Luchino VISCONTI, LE NOTTI BIANCHE

マルチェロ・マストロヤンニ(マリオ)
マリア・シェル(ナタリア)
ジャン・マレー(恋人)
クララ・カラマーイ(娼婦)
ダーク・サンダース

監督:ルキノ・ヴィスコンティ 
製作:フランコ・クリスタルディ 
原作:フョードル・ドストエフスキー 
脚本:ルキノ・ヴィスコンティ、スーゾ・チェッキ・ダミーコ 
撮影:ジュゼッペ・ロトゥンノ 
音楽:ニーノ・ロータ

ドストエフスキー原作。詩情たっぷり、というか、どっぷり浸かった恋愛譚。1年後、同じ日、同じ時間、同じ場所でまた会おうといって恋人が去っていったら、あなただったら待ちますか?わたしは待ちます・・・という映画。すべてが起こるのは夜。待つのは女。それを見守る一人の男。女は不安で心が揺れ動き、男を避けて鶏小屋にまで逃げ込む。だが男は諦めない。次第に心を通わせる二人。男の愛は報われるかに見えた。だが、諦めかけていた女の前に突然恋人が姿を現す。取り残される男・・・。

報われぬ愛を求めるマリオ役のマストロヤンニもいいけれど、この映画はやはりマリア・シェル。その登場から幕切れまで、純情な乙女、ナタリアを演じ切り、走り去っていく。恋人が現われるのをひたすら信じ、でも、どうしようもない不安にかられる・・・その危うい心情をマリア・シェルが全身で表現していて、見事です。

恋人の話が虚構なのか、ナタリアの話が虚構なのか、その二重の虚構性の罠を仕掛けておいて、ぎりぎりまで引っ張り、マリオに希望の光を垣間見せながら、大詰めで一気に引っ繰り返す。あまりにも残酷な結末。ヴィスコンティは、やっぱり哀しい。

*CineKen2-FORUMのアーカイヴはこちらを参照のこと。

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コメント

これ、テレビ放送、頻繁ですね。もう何度見たことか^^?!

このヒロインにはいらいらさせられます^^;;

投稿: edc | 2007/08/05 07:15


edcさん、どうも。

なるほど、イライラの対象ですか。あやふやですからね、彼女の態度は。はっきりせんかい、と言ってやりたいところですが、それじゃあお話的に辛くなるのが困りもの?(笑)

投稿: Orfeo | 2007/08/05 15:45

edcさん:

>このヒロインにはいらいらさせられます^^;;

 …これは原作からしてそうだからしょうがないよ(笑)。これを映画化したもう一つの傑作ロベール・ブレッソンの《白夜》(1971)も見てご覧よ。もっといらいらさせられるぜ。

 …と思って、キネ旬のデータベースを調べたら、どうも僕の記憶違いだったらしく、いらいらしたのは、同じドストエフスキーを使った《やさしい女》(1969)の方だったらしい…。こっちはドミニク・サンダ。当時モデルだった素人の彼女を抜擢したのがブレッソンで、ただボーっとしてるだけ(笑)。ただ、彼女の使い方はあれが正しいんで、だからあれがやたら神秘的に見える。《悲しみの青春》(1971)のヴィットリオ・デ・シーカみたいに彼女にいっぱしの演技なんかさせようとするから、とんでもない仏頂面の大根さんに見えちゃうんだよね(笑)。

 …どうも、僕はあのブレッソン版《白夜》の主人公の顔がドミニク・サンダとして記憶されてるんだよねえ…。

きのけん=CineKen2

ブレッソン版《白夜》:
http://www.walkerplus.com/movie/kinejun/index.cgi?ctl=each&id=11705

投稿: CineKen2=きのけん | 2007/08/11 07:56

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