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2007/03/20

『冬物語』

Dvdconte_dhiver ▼エリック・ロメール《冬物語》
(フランス、1991)
Eric ROHMER, CONTE D'HIVER

エリック・ロメール監督の映画『冬物語』をヴィデオで見ました(ストーリー、その他の詳細な解説はCineKen2-FORUMの方に出ていますので、そちらを参照なさって下さい)。

とてもフランスらしい映画だと思いました。とにかくよくしゃべること!(爆)言葉、言葉、言葉で溢れかえっています。行動よりも言葉。劇中劇として挿入されるシェイクスピアの『冬物語』もたいそう効果的です。そして全体は、奇蹟と信仰の物語だと強く感じました。それがロメールならではの風景描写などを盛り込みながら、あるところはスピーディーに、あるところは淡々と、そしてあるところはじっくりと、実に鮮やかに描かれていきます。パリに行かれた方が見るならば、「あっ!あそこ、あそこ!」と思わず叫ばずにはいられないシーンもいっぱい出て来ます。自宅にいながらにしてフランス旅行を楽しめる、稀有な映画でもあります。う~む、ロメールは凄い!絶対にオススメ!(笑)

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コメント

 ここではエリック・ロメールに関するコメントは控えます。どういうわけだか、この人は自分独りで独占したくなるような映画作家なんですねえ。本当は、他の誰にも見せたくない(笑)。おおい、ロメールなんか見るなよ!(笑)。だから、Cineken2は口が裂けても

>ロメールは凄い!絶対にオススメ!

ってなことは言わないんです(笑)。
 畏友、京都の「あざらしくん」も同意見なようで、彼のHPに下のようなことを書いてます。

>エリック・ロメールが好きだなんて、人前ではうっかり
>話さない方が良い。

リンク>:
http://www.ne.jp/asahi/jun/icons/rohmer/rohmer.html

同感!(笑)
 それでも、なおかつ…という人が、もし仮にいたとしたら、こちら↓からどうぞ。でも、なるべく映画を見てからにしてください。

http://members2.jcom.home.ne.jp/kinoken2/cineken2/cineken2_cont/cineken2_rohmer/cineken2_rohmer.html

きのけん=CineKen2

投稿: CineKen2=きのけん | 2007/03/20 21:28


・・・う~む、映画ゴアの人たちはそう捉えるわけですね。非映画ゴアの私は、単純に感動しましたよ(笑)。

きのけんさんとあざらしくんに敬意を表して、末尾を傍線で消してみました。読めちゃうけどさ(爆)。

投稿: Orfeo | 2007/03/20 23:17

肝心のこの映画は見たことないんですけど、

>とにかくよくしゃべること!

これが時にフランス映画を見ての最大の感想だったりします。私の知る限りでは、フランス人はとにかくよくしゃべる!

投稿: edc | 2007/03/20 23:47


edcさん、どうもです。

「はじめに言葉ありき」なんですよね。そういう意味でも、この饒舌は見事に信仰と結びついていて、それがラストの奇蹟を生み出すのだと思います。前半でさっさとストーリーが進むときは、ひょっとしてロメールはストーリーなんて、どうでもいいんじゃないだろうか?とも疑いましたが、とんでもない。バラバラのピースが最後ピタリとはまるところが実に爽快でした。

投稿: Orfeo | 2007/03/21 06:20

 とにかくロメールの映画は字幕屋さん泣かせだと思いますよ。そのお喋りは物語を解説するための説明じゃなくて、哲学の議論だったりするから。上に出した「エリック・ロメールが好き」掲示板の管理人さんも同じことを言ってました(>リンク↓)。

http://members2.jcom.home.ne.jp/kinoken2/cineken2/cineken2_cont/cineken2_rohmer/bbs_rohmer.html#1307ter

 …ただし、「信仰」云々は Orfeoさんの個人的見解で、僕自身はまったくそうは考えませんが(笑)…。このレベルで Orfeoさんが最も興味を持ちそうなのが、1969年の《モード家での一夜》でしょうね。若きマリ=クリスチーヌ・バローが金髪のカトリックの少女。彼女と結婚するのがジャン=ルイ・トランティニャン、彼の親友の哲学教師にアントワーヌ・ヴィテーズ、トランティニャンさんとつい一夜を共にしちゃうやたら魅力的な女医さんがフランソワーズ・ファビアン…こちらも素晴らしい1作です。この《冬物語》はこれを下敷きにしてます。

http://members2.jcom.home.ne.jp/kinoken2/cineken2/cineken2_cont/cineken2_rohmer/rohmer_moraux.html#maud

 実は、ロメールは日本でよりも韓国でよく見られているみたいで、知らん顔して剽窃してるのだってあるぜ。本国フランスで恋愛コメディーを作る人たちでロメールを知らない人はいません。そうそうアルゼンチン映画にも、最近見たフランス映画でねえ…なんてモロに《冬物語》を引用してるのがあったですよ。セリナ・ムルガ (MURGA, Celina)という大変優秀な若手女流監督の《アナとお友達》(2002)というヤツでした。
CineKen2

投稿: CineKen2 | 2007/03/21 07:36


CineKen2さん、どうも。

まあ、敬虔な(?)クリスチャンである私が見ると、こうなっちゃうわけですね。もちろん、これは個人的な感想です^_^;;

《モード家での一夜》、是非探し出して見てみたいと思います。

投稿: Orfeo | 2007/03/21 09:06

 そいじゃあ、もう一発行こか…。淀川長治大先生です。

「(…)次は、これはよかったね。エリック・ロメール監督の『木と市長と文化会館』。名前が難しいなぁ。しかも『または七つの偶然』。まるで蓮實重彦の文章みたいな題だね。やな題だ。けど、この人は『海辺のポーリーヌ』でとっても好きな監督だった。だから飛んでいった。いいねえ。見事だったね。この『木と市長と文化会館』は、ファーストシーンからフランス、フランス、フランスが出ますね。やっぱりフランスにはこんな監督がいるんですね。もう観て、初めっからフランスと思いますね。『海辺のポーリーヌ』も初めっからアジサイの花がパーッと出ただけで、ああっ、フランス!と思った。ところが『木と市長と文化会館』はもっと怖い話。恋愛の話じゃないのね。もっと怖い話。つまり、政治の話、あるいは教育の話。
 それで、市長になりたい人が市長になって、名誉、誇りを見せたい人が、自分の広ーい、広い村に文化会館を建てると言ったのね。そしたらもっと人気、出るだろう。ところが、それをみんな、子供が止めたのね。『そんな文化会館建てて、誰が来るの?』と言ったのね。そんな聞きに行かないよ。神田のアテネ・フランセなら来るけど(笑)。こんな田舎では来ないと言ったの。『そんなことより、おじさん、ここに公園つくりなさいよ』言ったの。『公園なんか…こんだけ広い庭があって、こんな景色なのに、それを公園なんかつくってどうするのよ』言ったら、『みんな畑を耕していて、みんな一人一人が話するとこちっともないのよ、ここの村は。公園をつくったら、やっぱり三人、四人、五人、六人と、たまには公園にもやってくるの。話し合ったら、だんだん面白がって、公園がみんなの話し場所になる。そのほうがいいよ』そんな映画なのね。それが教育的に作ってないのね。非常に柔らかく、楽しく、日本の映画みたいに歯ァ食いしばって『文化運動しなさい』なんて言ってないのね。もう観てるとびっくりするぐらいに会話、会話、会話、会話、会話、会話、会話…もう驚くべき会話なのね。その話しぶりの見事なこと。しかも『こういうことするより公園のほうがいいですね』言う子供もうまい。大人もうまい。それがみんな難しい顔で『公園つくりなさいよ!』って言わないね。笑いながら、『ああ、おじちゃん、公園のほうがずっといいよォ』って言い方がうまいんだねえ。ぼく、これは台本があるのかと思ったら、あるらしいんだけどね。けど、エリック・ロメールは見事にそれを見せて、フランス映画ここにあり!だね。もうフランス語のきれえなこと。音感のきれえなこと、きれえなこと。見事な映画。
 だから『リトル・ブッダ』は、まぁ暇があったら行きなさい。『木と市長と文化会館』は各都市で行きなさい。難しいと思ったら大間違い。なんともきれえな、大人の童話ですね。こういうのをつくるのがやっぱりフランスだね。フランスは本当の大人の童話をつくれるとこですね。日本でこんなのつくったらダメですね。とっても堅くなって、堅くなって。テーマを押しつけてダメですね。というわけで、これは一よかった。」

(『淀川長治映画塾』講談社文庫 p.522-24)

 この淀川さんが引用している箇所の全文、以下↓の「再現2」に訳出しておきました。

http://members2.jcom.home.ne.jp/kinoken2/cineken2/cineken2_cont/cineken2_rohmer/rohmer_saisons.html#mediatheque

CineKen2

投稿: CineKen2 | 2007/03/21 09:06


見事なニアミス!(爆)

《木と市長と文化会館》も是非見たいです^_^;;

投稿: Orfeo | 2007/03/21 09:10

>《木と市長と文化会館》も是非見たいです^_^;;

 そうそう、もう、すごくいい!
 あすこに出てくる女性ジャーナリストのクレマンチーヌ・アムールーさん。実は。1970年代中頃にピーター・ブルックが演出したシェイクスピア《尺には尺を》に出ていた少女が彼女で、しばらく見ない間に結構なオバサンになっちゃってて、それでもものすごく魅力的なんだよねえ…。今をときめくアリエル・ドンバルさん(市長の愛人)はロメールが発掘した女優さんで、ここでもメチャ魅力的ですが、僕が市長だったら、やぱしアムールー・ジャーナリストの方を取るよねえ(笑)…。
CineKen2

投稿: CineKen2 | 2007/03/28 07:33


・・・個人的な感想をありがとうございます。。。

投稿: Orfeo | 2007/03/28 10:10

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