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2007/02/10

『カプリッチョ』(パリ・オペラ座)

Dvdcapriccioparis DVDライブラリーより。

私の苦手なロバート・カーセンの演出ですが、これは彼にしては珍しくシックにまとめているので、大変見易い舞台になっています。とにかく、いつも彼とコンビを組んでいるマイケル・レヴァインの美術が素晴らしい。ガルニエの雰囲気をそのまま取り込んだ感じで、ため息を誘います。ただ、この映像、無観客試合(セリエAか!w)、じゃなかった、無観客ホールの状態で収録されていて(バイロイト様式?)、冒頭空っぽの客席通路にフレミングが登場して来るのがちょっと寒々しい感じがします(まあ、話的にはまったく違和感はないのですが・・・)。

レヴァインの作り出した舞台は黒を基調とした背景の中で黄金色の縁取りを施した内枠が綺麗に映えています。そして終景でその内枠が紗幕ごとスルスルと上昇し、モノトーンの素の舞台が現れる。そして現代服姿の劇場スタッフが大勢動き回る中、正面奥に見えている小振りの黄金色の枠の中で、男女二人のバレエ・ダンサーが稽古をしていて、そして音楽の終止とともに、暗転で幕。なかなかやるじゃないですか、カーセン!(笑)とても綺麗な舞台です。そしてそこに突然客席から拍手が入ってくる。うん、いつのまにか、ちゃんと観客が入った状態に映像は切り替わっていた、というオマケつきです。お洒落(笑)。

シルマーの指揮に導かれた音楽もとても上品です。室内楽的な響きを柔らかく奏で、最後まで美しい。フレミングの優雅さとフォン・オッターのちょっと斜に構えたアクの強い造形が絶妙のコントラストを成していて、引き込まれます。ブラボー!

★★★★★

伯爵夫人:ルネ・フレミング
伯爵:ディートリヒ・ヘンシェル
フラマン:ライナー・トロスト
オリヴィエ:ジェラルド・フィンリー
ラ・ロッシュ:フランツ・ハヴラタ
クレロン:アンネ・ゾフィー・フォン・オッター
トープ氏:ロバート・ティア
イタリアの女性歌手:アンナマリア・デロステ
イタリアのテノール歌手:バリー・バンクス
執事:ペトリ・リンドロース

管弦楽:パリ・オペラ座管弦楽団
指 揮:ウルフ・シルマー
美 術:マイケル・レヴァイン
演 出:ロバート・カーセン

[  収録:2004年6月、パリ・オペラ座(ガルニエ)  ]

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コメント

序奏の弦楽六重奏曲をコンサートで聞いたことがありますが、とてもしゃれていて、魅力的ですね。オペラだと、そこから声が入ってオペラが始まるところが、またなんとも素敵です。これも、それから、トモワ=シントウのも、テ・カナワのも、テレビで見ましたけど、残念ながら全体的には、まだそれほど楽しめるオペラではないです。

投稿: edc | 2007/02/10 21:49

私も最初「観客無しかい!」ってツッコミましたけど、それも映像用の演出だったと最後に分かるのが心憎いですね。キャストもイメージに合っていると思います。個人的にはテ・カナワの出ている演出のイタリア人オペラ歌手の衣装と演技が大好きだったりしますが、euridiceさん同様何度も見たいとは思えない作品ですね。

それにしても、Orfeoさんがカーセン苦手だとは知りませんでした。私はかなり好きなんですけどね。「レ・ボレアード」とか、「ホフマン物語」とか感心しちゃうくらいストーリーが分かりやすくて面白かったです。今度のオペラの森「タンホイザー」も、演出見たさに今からテレビ放送を期待しちゃっているんですけど(笑)

投稿: Sardanapalus | 2007/02/10 22:39


>edcさん
こんにちは。
そうですね、全体が思索的なオペラだから、やはりちょっと勝手が違いますね。でも、BGMには最高ですよ!(爆)

>Sardanapalusさん
どうもです。
やはり私と同じく、引っ掛かってしまいましたか^_^;;
カーセンは、かってバスチーユ・オペラ座で《マノン・レスコー》を観たときに大憤慨しまして、それからちょっと苦手(笑)。

投稿: Orfeo | 2007/02/11 08:33

ついさっき Orfeoさんが倒れて入院されたという連絡があったんでえらく心配してるとこなんですが、無事を祈ってます!

Orfeoさん:
>かってバスチーユ・オペラ座で《マノン・レスコー》
>を観たときに大憤慨しまして

 うん、あれを最初に見ちゃっちゃ…ね。僕も大憤慨したクチで、以下のリンク↓にその痕跡を留めています。

http://members2.jcom.home.ne.jp/kinoken2/intv/intv_contents/bayreuth_91/bayreuth_91.html#rg2

>こないだパリのバスチーユでロバート・カーセン演出
>によるプッチーニの《マノン・レスコー》をやってい
>たのですが(…)

 僕はその後同じパリ国立歌劇場の《ローエングリン》の再演の時に彼と仲直りしましたが(笑)、こっちを見ていたら、ちょっと印象変わったかもね。
 この《カプリッチョ》というオペラ、ヨーロッパではわりと接する機会がありまして、昔カール・ベームと話していたら、彼の夢はパリのオペラ=コミック座でこれを振ること…なんて言ってましたよ!。結局、実現しなかったのは、多分さすがのリバーマンも二の足を踏んだからからじゃないかと思います。
 僕はこの制作は見てないですが、1993年にももう一つあった。こっちはフェリシティー・ロット主演版で、ペーター・シュナイダーの凡くらな指揮こもごも、つまらなかったですよ。こっちは、ここ↓にその痕跡を残してます。

http://members2.jcom.home.ne.jp/kinoken2/france_hp/france_93.html#1993-06

 それから、ミュンヒェンのキュヴィリエ劇場でサヴァリッシュが振ったものに付き合った憶えもあるんですが、僕が最も感心しちゃったのは、以下↓の公演…というかゲネプロだったんです。

http://members2.jcom.home.ne.jp/kinoken2/rst_9394/rstgjp_contents/rstgjp2001.html

きのけん

投稿: きのけん | 2007/02/12 13:14

>ついさっき
えっ、心配です・・・

投稿: edc | 2007/02/12 20:35


・・・生きてます。なんとか。

投稿: Orfeo | 2007/02/12 21:26


>きのけんさん

昨日は、大変お騒がせしました。無事生還できて、ほっとしていますです、はい。一瞬、「オレ、このまま死ぬのかな?」なんて考えちゃいましたよ!(爆)

カール・ベームがそんなこと言っていたんですか。なるほど。オペラ=コミック座ぐらいの規模ならちょうどいいでしょうね。実現せずに、残念でしたね・・・。ベームが振る《カプリッチョ》となれば、それはそれは素敵なものになっただろうに!

フェリシティ・ロットの《カプリッチョ》というのもまた、オツですねえ。ゲネプロ、ですか。私はかってグルノーヴルでミンコの《後宮からの誘拐》をリハから聴かせてもらいましたが、あれは面白かった!!あれで、やっぱ彼はタダ者じゃない!と確信いたしましたです、ハイ。

投稿: Orfeo | 2007/02/13 14:03

>倒れて入院
きのけんさんのコメントに吃驚。
Orfeoさんのコメントを見て、ちょっと安心。
退院されたということですよね.....

投稿: keyaki | 2007/02/13 14:15

Orfeoさん、こんにちは。

私もコメント読んでびっくりしてます。
ご無理なさらないで下さいね。。

投稿: プラム | 2007/02/13 14:37


>keyakiさん、プラムさん

すいません。びっくりさせて。生まれて初めて救急車で病院に搬送されました。処置を受けている間に気分もよくなり、CTスキャンやら心電図やら血液検査やら諸々やって、「無問題」ということで、帰されました(笑)。突発的な人間ドッグかな、ありゃ。今日は朝からVolvicをもりもり飲んで、スッキリしていますので、大丈夫です。どうぞご心配なく!

投稿: Orfeo | 2007/02/13 17:10

>「無問題」
よかったですね。要するに過労かなにかで失神?私、若い頃は失神常習者?でした.... 何はともあれ、お大事に。Orfeoさんが先にいなくなるのは困ります^^;

投稿: edc | 2007/02/13 19:37


>edcさん

ありがたいお言葉、ありがとうございます。

投稿: Orfeo | 2007/02/13 20:27

えっ、入院!?とビックリしました。入院にはならなくて良かったですね~。もう本当に大丈夫でしょうか?疲れをためないように仕事は適当にしてくださいね。息抜きに、私のブログで記事にしている金をかけた装丁の「オルフェオ」のDVDを笑いに来てください(^^)

投稿: Sardanapalus | 2007/02/14 18:25

…というわけで、Orfeoさんはしばらく温泉へ行って休養します。
…でしょ?…。あすこいら辺りは、ちょっと山の中に入ると、いい温泉がいっぱいあるからねえ!(笑)…。
きのけん

投稿: きのけん | 2007/02/14 18:51


Sardanapalusさん、驚かせてしまって、申し訳ない。
笑わせていただきました・・・(笑)。

投稿: Orfeo | 2007/02/14 18:53


>きのけんさん

温泉は週末にします(笑)。
ところで、ウチはいったいどんなところやねん!(爆)

投稿: Orfeo | 2007/02/14 19:10

MILKY WAY読みましたよー。オフコースの歌、学生の頃、よく歌っていました。最初にオフコースを知ったのは、高校の時、レクレーションの時間というのがあって、好きなレコード (うっ古!)を持ち寄って、皆で聞くという授業(先生は、いなかったので、授業ではないけど)で、そこで聞きました。まだ、ふたりで活動していた時代でしたね。で、よく歌っていたというのは、カラオケなんてない時代ですから、レコード鑑賞のとき皆で歌ったたり、下校途中で歌ったり、まあ、ほとんどは、自分の部屋が多かったかも。
大学のとき、1度オフコースのコンサートに行ったのをMILKY WAYを読みながら思い出しました。ちょうど、人数がたくさんになって、鈴木さんと小田さんが仲良かった頃ね。
この後、鈴木さんが脱退してしまって、ちょっと音楽が変ったかなあ。MIlKY WAYで、なんだかいろいろ思いだしちゃった。
私のオフコースのベストは、「秋の気配」かなあ。
というわけで、Orfeoさんお体くれぐれもお気をつけください。

投稿: O2 | 2007/02/14 22:04


O2さん、お久しぶり!コメントありがとうございます。(あっ、オイラがせっついたんでしたっけ?ゴメンナサイ。)

うんうん、懐かしの青春時代、という感じですね^_^;;オフコースはやはり初期と後期ではガラリと音楽が変わりましたね。まあ、人間、同じ音楽ばかりやってられませんからね。

そうだ!「秋の気配」だ!それだよ!いいヒント、ありがとうございます。ひょっとして、反映させていただきます(?)。

体調の方はかなり戻ってきました。夕べぐっすり寝たら、汗びっしょりかいたので、朝からシャワーです(笑)。なんだか、これでスッキリしました!

投稿: Orfeo | 2007/02/15 05:42

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