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2007/01/12

『偽の女庭師』(チューリヒ歌劇場)

Dvdnisenoonnaniwashi DVDライブラリーより。

モーツァルト作のオペラ・ブッファ。

元々の設定は18世紀中頃のラーゴネーロを舞台にした話ですが、今回のプロダクションは平々凡々な現代化ヴァージョン。ただでさえ長くて(3時間を優に越える)、しかも、呆れる程とりとめのない内容のオペラなのに(モーツァルト、ごめんよw)、こんな陳腐な演出をずっと見せられるのは苦行以外のなにものでもありません。ましてやアーノンクール。め、めまいが・・・。私的には、エヴァ・メイにすがるしか道がありません(笑)。

★☆

市長ドン・アンキーゼ:ルドルフ・シャシング
サンドリーナ:エヴァ・メイ
ベルフィオーレ伯爵:クリストフ・シュトレール
アルミンダ:イザベル・レイ
騎士ラミロ:リリアーナ・ニキテアヌ
セルペッタ:ユリア・クライター
ナルド:ガブリエル・ベルムデス

管弦楽:ラ・シンティッラ(チューリヒ歌劇場)
指  揮:ニコラウス・アーノンクール
美  術:ロルフ・グリッテンベルク
演  出:トビアス・モレッティ

[  収録:2006年2月23・25日、チューリヒ歌劇場  ]

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コメント

 …うっふっふ、そうなんだよねえ。原典至上主義の弊害、ここに極まれり?…か。
 このオペラを最初に聴いたのはハンス・シュミット=イサーシュテット指揮の録音で、驚くべき豪華キャスト。市長:ゲルハルト・ウンガー(T) サンドリーナ:ヘレン・ドナート(S) ベルフィオーレ伯爵:ヴェルナー・ホールヴェク(T) アルミンダ:ジェシー・ノーマン(S) ドン・ラミーロ:タチアナ・トロヤノス(Ms) セルベッタ:イレアナ・コトルバシュ(S) ナルド:ヘルマン・プライ(Br)…なんて代物だったんですが、それでさえしこたま退屈したのをよく憶えてます。ただ、邦題は「偽の女庭師」だなんてダサイものじゃなくて「恋の花つくり」だったはづ。
 「偽の…」というのは十八世紀演劇の典型的なタイトルで、モリエールからマリヴォーにかけてのフランス演劇なら「faux/fausse...」、コメディア・デラルテからゴルドーニなどイタリア演劇では「finta...」(普通は女が男に化ける話だよね)。だから、十八世紀演劇に思い入れの深いシェローとかストレーレル、ロンコーニなどの息のかかった人が手を加えれば、もっと面白いものになりそうだけどね。
 最近、チューリヒ歌劇場の「ラ・シンティッラ」ってのがよく出るけど、これって何ですか?、チューリヒ歌劇場管(これって、トンハレ管とは違うの?…僕が行った時はいつもトンハレ管がピットに入ってたけど)の楽員たちが古楽器を弾いてるのかな?…。
 そういや、ガーディナーの革命浪漫派管というのも、元はといえば、パリ国立音楽院所蔵の楽器を使って、パリ管のメンバーを中心に構成されるはづの団体だったのよ。あすこにはガーディナー、トン…マルゴワールその他色々な古楽器団体で吹いてるミシェル・ガルサン=マルーというバロック・ホルンの大家がおりまして、彼が音頭をとってやるはづだったのが(おまけに、パリ管の当時のプレス担当がヘレヴェッヘのラ・シャペル・ロワイヤルの事務長だったんだ…で、バレンボイムがシャペル・ロワイヤルに客演するなんて話まで出た!)、でも結局パリ管が金を出さなかったんだね。
 通常の団体との行き来というのは結構ありまして、いつだったか、フィリップ・ヘレヴェッヘのコンサートでヴァイオリンのケツにアンサンブル・アンテルコンタンポランの首席ヴァイオリンのジャンヌ=マリ・コンケールちゃんが座ってるじゃん!。コンサート後、オーボエの北里タカさんのところへ行って、オメーあのケツに座ってたヴァイオリン、知ってる?…あれ、アンテルコンの首席で、ついこないだなんか、バルトークとリゲッティとブラームスのソナタを一晩で弾いちゃった女傑だぜえ…なんて言ったら、ヘエーっなんてビックリしてた。ああいうのがひょこっと混じってたりするんだよねえ…。
きのけん

投稿: きのけん | 2007/01/12 11:54


きのけんさん、どうも。

「偽の女庭師」というダサイ邦題を付けたのは吉田秀和氏だそうですよ。edcさんのところで話題になっていました。
cf.http://blog.so-net.ne.jp/euridiceneeds/2006-11-19

現在のチューリヒ歌劇場管は、Tonhalle- und Theaterorchesterが解散したのを受けて、1985年に設立、だそうです。でも、このTonhalle- und Theaterorchesterって、あのジンマンのトーンハレ管(Tonhalle Orchestra Zurich)とは別物、かな?

ラ・シンティッラはやはり古楽団体みたいですね。メンバーがどういう人たちなのか、さっぱり分かりませんけど。つい最近、アダム・フィッシャーの指揮で、チェチーリア・バルトリのアリア集の録音をしたという記事を読みました。

投稿: Orfeo | 2007/01/12 12:46

この演出、もうちょっと何とかならないものですかね(笑)NHK-hiで放送されたとき、深夜だったので開演20分くらいで寝ちゃいました(^_^;)同じ頃に放送されたマクヴィカー演出の「ジューリオ・チェーザレ」は明け方までかぶりつきだったんですけどね~。

その後録画しておいたものを見るのにも、寝ては巻き戻し、の繰り返しで中々終わらなかったのを思い出します…。

投稿: Sardanapalus | 2007/01/12 15:27


Sardanapalusさん、どうもです。

まったくです。本当はこんなことがあってはいけないんですが、実を言いますと、私、これ、まだ最後まで見終わってないのよね・・・(爆)。

投稿: Orfeo | 2007/01/12 17:54

Orfeoさん、TB&リンク、どうも・・です^^! 私のほうからもTBしました。チューリヒのは録画しようと思ってすっかり忘れました。Orfeoさんが、>まだ最後まで見終わってないほど退屈じゃ、録画してもきっと見なかったでしょう。

投稿: edc | 2007/01/12 21:28


edcさん、相互TBありがとうございます^_^;;

このオペラ、なんとも他愛もない話ですが、結局馬鹿にされるのは市長なわけで・・・。バイエルン選帝侯に依頼され、その目の前でこんな作品を上演したモーツァルトというのも、なんか凄いですね(笑)。

投稿: Orfeo | 2007/01/12 22:54

Orfeoさん、なかなか手厳しい批評ですね。このチューリッヒ盤は私もBS録画をしました。確かにドタバタの演出はひどく、繰り返し観る気にはなれません。救いはどういう訳かスリムになって美しくなったメイというのは同感です。
尚、この作品には東独時代にTV番組用に作成された映像盤DVDが国内でも発売されています(1989、ベルリン放響)。アフレコであり、スターも居ませんがチューリッヒ盤に比べると丁寧な造りで初期モーツァルトの作品としては十分に楽しめ、好印象を持ちました。

投稿: YASU47 | 2007/01/14 00:07


YASU47さん、どうも。
いえいえ、批評以前ですから(なにせ、いまだ見終わってないw)。
へえ、東独時代のTV映像ですか。
なんだか面白そうですね。
今度探してみます^_^;;

投稿: Orfeo | 2007/01/14 08:49

このオペラ、前々回のモーツァルト記念年に、ビシュコフ指揮パリ管の演奏会形式で聴いたことがあるだけです。後から当時無名(と言うか小生は知らなかった)フレミングがサンドリーナで、ラングレがコンティニュオ弾いてたことに気付きました。
私も全曲息詰めて…という訳には行かなかったですねぇ。でもアンサンブルは、さすがに性格描き分けの冴えを見せ始めてて、ナルホドねーという感じでした。

「ラ・シンティッラ」は、チューリッヒ・オペラのオケ楽員が古楽器握ってやってるなんていう説明を独紙評で見たことがあって、少し気になってたので、検索してみましたが、劇場サイトの紹介では、「96年にオペラ劇場オケを母体に結成され、古楽専門奏者からなる独立アンサンブル」なんて書かれていてはっきりしませんね。「独立」って言うのは組織・運営・財政上の意味なのか、メンバー構成の意味なのかも文脈からは不明だし。

仏語オペラ批評サイトには「劇場オケのモダン楽器奏者が古楽器持ってやってて、それはフルートやヴィオール奏者がついヴィブラート掛けちゃったりすることからも窺える」なんて記述もありました。

あと南西ドイツ放送のチューリッヒ・オペラの舞台裏ルポ番組紹介は、「チューリッヒ・オペラのオケが古楽器弾くときの名称。翌晩はヴィブラート掛けてチャイコフスキーをロマンティックに弾く」とかあります。

以上の情報を文字通りに取って、小生の想像を付け加えれば、劇場のモダン・オケ奏者で古楽器演奏に興味ある人+フリーの古楽器奏者くらいのところでしょうかねぇ。実情は楽員さんに確かめるしかありませんね。

http://www.opernhaus.ch/d/kuenstler/kuenstler_detail.php?bioID=292
http://www.forumopera.com/concerts/indes_galantes_zur.htm
http://209.85.135.104/search?q=cache:VBpmGg-oA84J:www.swr.de/radiokalender/kalender/pressetext.php%3Fsldp_id%3D173061+la+scintilla+z%C3%BCrich&hl=de&gl=de&ct=clnk&cd=90&lr=lang_de

ところで、きのけんさん、
87年にガルニエで、マルゴワール指揮古楽器演奏の「ジューリオ・チェーザレ」がありましたよね。あれ、「オペラ座管」と記され、マルティノティ監督も当時ラジオで、「オペラ座オケの楽員が、古楽器を見事に弾いた」と言ってましたけど、本当に実体もそうだったんでしょうか?

「Tonhalle- und Theaterorchester」というのはあの「トーンハレ管」と同一オケで、トーンハレ管が劇場ピットに入ることも強調する時の呼称でした。ゲヴァントハウス管もかつて「Gewandhaus- und Theaterorchester」を名乗っていたことがあります。
トーンハレ管が84年までピットに入ってましたが、85年にトーンハレ管を分割・再編して作られたのが、チューリッヒ歌劇場管とのことです。

投稿: 助六 | 2007/01/15 09:10


助六さん、詳しい情報をありがとうございます。

なるほど、トーンハレは元々同一組織だったんですね。それでスッキリしました^_^;;
それにひきかえ、ラ・シンティッラのほうはどうもスッキリしませんねえ・・・(爆)。

投稿: Orfeo | 2007/01/15 11:51

>助六さん:

おや!お久しぶり。パリ以来ですねえ。

>87年にガルニエで、マルゴワール指揮古楽器演奏の「ジューリオ・チェーザレ」がありましたよね。

 実は、あれ、えらく気に入っちゃいまして、Avant-sceneの盲席に入り浸って全部で4度くらい通っちゃいまして、あすこからだとオケがよく見えたんですが、プログラムには「パリ国立歌劇場管」となってましたが、あれは完全の折衷オケでした。母体はもちろんラ・グランド・エキュリ…ということは、首席連中はほぼ全員マルゴワールの常連メンバーだったみたいでしたが、国立歌劇場管の楽員たちも沢山入ってましたよ。多分、ラ・グランド・エキュリの常連たちがオペラ座管の有志に古楽器演奏を指南したんじゃないかと思います。首席ヴァイオリンが、確か、フロランス・マルゴワールで、ジャルデッリ姉妹を筆頭にコンティヌオが全員ラ・グランド・エキュリの常連メンバー…だったと憶えてます。
 少なくとも、1981年のラモー《ダルダニュス》(レイモンド・リッパード指揮)の時や、それ以前 1970年代のラモー《プラテ》(オペラ=コミック座:ミシェル・セネシャル主演、指揮ミシェル・プラッソン)、モンテヴェルディ《ポッペアの戴冠》(ギネス・ジョーンズ、ジョン・ヴィッカーズ、ニコライ・ギャウロフ、クリスタ・ルートヴィヒ…版)のような現代楽器で弾いたものとはその性質を異にしていたことは確か。リバーマンは、ガルニエは大き過ぎて、古楽器は響かないから…という理由で《ポッペア》にレイモンド・リッパード版を使ったと説明してましたが、僕の記憶に違いがなければ、あのマルゴワール版《チェーザレ》で初めて本格的に古楽器団体がガルニエのピットに入ったんじゃないかな?…。クリスティーの《イポリートとアリシー》など、オペラ=コミック座ではもうあったと思いますが…。
 そういや、ステファヌ・リスネルがシャトレ座の総監督に収まったこけら落としの《ポッペア…》にもレイモンド・リッパード版が使われ、指揮がペーター・シュナイダーでしたよね。
 そういや、今思い出したけど、あの《チェーザレ》の時は、ピットにかなりマイクが入ってましたね。Avant-Sceneに居ると、ヘンなところからクラヴサンの音が聴こえてくるんで、あんれれ?…なんて(笑)。
 ついでに…あの《チェーザレ》で圧巻だったのはカウンター・テノール二人の対決で、ドミニク・ヴィスとヨヒェン・コヴァルスキが競演してたんですわ。へーえ、同じカウンター・テノールでもこんなに違うんだ!なんて目から鱗が落ちたんだよねえ。コワルスキというのは、もう完全の女声で、僕なんか、最初の回なんか、最後までてっきり女だと思ってた(笑)…。
きのけん

投稿: きのけん | 2007/01/15 15:04

助六さん:
>ビシュコフ指揮パリ管の演奏会形式

 そうそう、あれがありましたね。ひょっとしたら同じ日に行ってたかもね(笑)。
 ルイ・ラングレはガーディナーがリヨン歌劇場音楽監督時代の副指揮者だったんで、古楽器団体とも結構馴染み深いんです。
 ローザンヌ近郊の山の中に、材木小屋みたいな物置を改造したジョラ座という木製の劇場があるんですが、彼がそこで振ったチャイコフスキーの《エフゲニ・オーネギン》を聴いて、ビックリしちゃった。チャイコフスキー自身がモスクワ音楽院の生徒たちのために室内楽版に編曲したというヴァージョンだったんですが、管弦楽のローザンヌ室内楽団が、まるで古楽器団体みたいに響いているんです。びっくりして終演後にラングレに、なんか、バロックみたいだったぜ!…なんて言ったら、そうなんだ、僕はこれでもガーディナーの助手だったんだからね…なんて言ってたんです。ほんと、チャイコフスキーがバロックみたいに響くなんて!…ねえ(笑)。
きのけん

投稿: きのけん | 2007/01/15 15:25

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» モーツァルト「にせの女庭師」1988年スウェーデン [雑記帳]
「にせの女庭師」あるいは「偽りの女庭師」または「にせの花作り」 原題 La Finta Giardinieraは、今までに見たことがあるモーツァルトのオペラ映像のうち、まだブログで紹介していなかった最後のものです。他には録音を聴いたり、実演を見たりしたものはいくつかあります。なんでも今年のザルツブルク音楽祭でモーツァルトのオペラ全曲上演が行われ,全てのDVDが出るのだそうです。すごいですねぇ・・・ 私自身に関して言うと、結成以来モーツァルト作品の全曲演奏に挑んでいたあるアマチュアのオーケスト... [続きを読む]

受信: 2007/01/12 21:24

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