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2006年12月

2006/12/29

『神々の黄昏』(バイロイト音楽祭)

Dvdgotterdammerung1980 DVDライブラリーより。

いよいよこのシリーズも最終章。主役、ブリュンヒルデ役のギネス・ジョーンズの力の入れ様も尋常ではありません。おかげでもう一人の主役、ジークフリート役のマンフレート・ユングの方はかなり押され気味。ここはやっぱり女性上位が宿命なのね、と諦めるしかありません(笑)。もう一人、グートルーネ役のジャニーヌ・アルトマイアーもいい。彼女、『ワルキューレ』ではペーター・ホフマン演ずるジークムントと愛し合うジークリンデ役でした。この収録の前年の79年にバイロイト・デビューしたばかりの人ですが、なかなか堂に入った歌唱、演技を披露しています。彼女はこの後、86年にこのバイロイトで、ポネル演出バレンボイム指揮の『トリスタンとイゾルデ』のイゾルデ役を歌うことになります(ただし、初日のみ。トリスタン役はペーター・ホフマン)。

シェローの《リング》を今回DVDで見直してみて、あらためて思うのは、大胆に時代背景を動かしながらも、一つ一つの演出がよく考え抜かれていて、無駄がなく、かつセンスよくまとめられているということです。ブーレーズの精緻な音楽作りともよくマッチしている。例えばこのシェロー版に大いに触発されたであろうところのレーンホフ版なんかを見てしまうと、苦笑せざるを得ない箇所がかなり目立ちます。奇抜な見せ掛けに拘泥するあまり、肝心の人物描写がおろそかになったりもする。そういうところがシェローの演出にはまったくない。これはやはり演劇の舞台で培った勘=感覚の問題だと痛感します。表現すべき対象の、その焦点がしっかりと捉えられていて、決してブレることがない。それゆえに、その舞台は観る者を惹き付ける強烈な磁場となり、有無を言わせぬ説得力を生むのだと思います。しかも、シェローがここで見据えているのは、なにも《リング》だけに留まってはいない。他のワーグナー作品まで確実にその射程に入れた上で、このシリーズ全体を組み立てています。まさにバイロイト音楽祭百周年記念プロダクションに相応しい、充実の仕事だったと言えるのではないでしょうか。噂によれば、バレンボイムのベルリン州立歌劇場とリスネルのミラノ・スカラ座が組んで、シェロー演出による新しい《リング》制作を企画しているとか。2010年の話だそうですが、実現するとしたら凄いですね。今度はどんな舞台を生み出してくれるのか?そのプレミエの日が来たらんことを切に願うばかりです。

★★★★

ブリュンヒルデ:ギネス・ジョーンズ
ジークフリート:マンフレート・ユング
ハーゲン:フリッツ・ヒューブナー
アルベリヒ:ヘルマン・ベヒト
グンター:フランツ・マツーラ
グートルーネ:ジャニーヌ・アルトマイアー
ヴァルトラウテ:グウェンドリン・キレブリュー
ヴォークリンデ:ノーマ・シャープ
ウェルグンテ:イルゼ・グラマツキ
フロースヒルデ:マルガ・シムル
第1のノルン:オルトルン・ヴェンケル
第2のノルン:ガブリエレ・シュナウト
第3のノルン:ケイティ・クラーク

合  唱:バイロイト祝祭合唱団
合唱指揮:ノルベルト・バラチュ
管弦楽:バイロイト祝祭管弦楽団
指  揮:ピエール・ブーレーズ
美  術:リシャール・ペドゥッツィ
衣  装:ジャック・シュミット
照  明:マンフレッド・ヴォス
撮  影:ブライアン・ラージ
演  出:パトリス・シェロー

[  収録:1980年、バイロイト祝祭劇場  ]

【関連記事】

『ラインの黄金』(バイロイト音楽祭、1980年)
『ワルキューレ』(バイロイト音楽祭、1980年)
『ジークフリート』(バイロイト音楽祭、1980年)

*本記事をもちまして、当ブログの記事投稿は年内打ち止めとなります。今年一年御愛顧いただき、誠にありがとうございました。来年も、相変わらずの状態でこのブログを続けることになると思いますが、どうぞよろしくお願いします。それでは、皆さん、よいお年を!

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2006/12/26

最後の演奏会

CDライブラリーより。

Cdnodame_1 毎週楽しく見ていたドラマ『のだめカンタービレ』が、昨夜、爽やかな感動とともに終了してしまいました。なんだか寂しいですね。でも、何事も、始めがあれば終わりがある。それは、ここのブログとてまた同じ。というわけで、『のだめ』連動企画、その最終回は、ドラマ同様、あらためてベートーヴェンの交響曲第7番で締めたいと思います。強烈な印象を残した曲でしたからね。紹介するのは、フィナーレにふさわしく、バーンスタインのファイナル・コンサート。

Cdbernsteinfinalconcert_1 レナード・バーンスタイン。1918年8月25日生まれ、1990年10月14日没。20世紀アメリカが生んだ稀代の名指揮者にして作曲家。その生涯最後の演奏会となった1990年8月19日、マサチューセッツ州タングルウッドのミュージック・シェッドでのライブ録音です。はたして指揮できるかどうかも怪しかったこの日の演奏。ベートーヴェンの7番、第1楽章からもはや、バーンスタインらしい躍動感も、激しい感情の表出も感じられません。ピンと張りつめた緊張感の中、テンポはスロー。第2楽章も静謐な雰囲気が全体を支配します。深々と呼吸する音楽。やはり指揮は無理なのか。その彼が第3楽章で一転、きらめきを取り戻します。なんという生命力!そして最終楽章へ。もうここまで来ると、涙を浮かべずには聴いていられません。「老境の悟り」だとか、「枯れた音楽」だとか、そんな生易しいものでは決してない。一人の音楽家が、文字どおりその命を賭けて、持てる力を振り絞って紡ぎ出す、壮絶なベートーヴェン。その峻厳なる響き。最後の音が打ち鳴らされた瞬間、堰を切ったように客席から湧き上がる悲鳴のような大歓声・・・レニーは、そして、星となりました。

バーンスタイン最後の演奏会

管弦楽:ボストン交響楽団
指  揮:レナード・バーンスタイン

ブリテン/4つの海の間奏曲 
       歌劇『ピーター・グライムズ』作品33から
ベートーヴェン/交響曲第7番イ長調 作品92

[  録音:1990年8月、Deutsche Grammophon  ]

*この企画にお付き合いいただいた皆様に深く感謝いたします。そして、その機会を生み出してくれたドラマ『のだめカンタービレ』制作関係者、及び出演者の方々に対して、心よりお礼申し上げます。お陰様で、こちらも思う存分きままに遊ばせていただきました。まるで消臭プラグのCMみたいに・・・(爆)。スペシャルでも映画でもなんでもいいから、次のパリ編、期待していますよ!

【『のだめ』連動企画記事一覧】

ショルティのベト7
ラフマニノフのピアコンNo.2
ヴァイオリン・ソナタ《春》
オーボエ協奏曲
ブラームスの1番
ラプソディ・イン・ブルー
2台のピアノのためのソナタ
最後の演奏会(→本記事)

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2006/12/24

夢いろいろクラシック

きのう、不思議な夢を見ました。

僕はどこか見覚えがある部屋の中で、ピアノの前に座っていました。

ベランダの方を見やると、外はもう真っ暗。

しかも、雪が降っているようです。

あれ?なぜ僕は、こんなところにいるんだろう?

そうか!今日はピアノのレッスンを受ける日だ!

でも、まだ準備がなにも出来ていません。

慌てて前の譜面を開くと、それはストラヴィンスキーの「ペトルーシュカ」でした。

なんでまたこんな曲を?

僕は急いで譜読みを始めました。

駄目だ。こんな曲、とても初見で弾けるはずがない・・・。

と、そのときです。

あのハリセン先生が部屋の中に入ってきました。

いつもと同じく肩を怒らして、威圧的な様相です。

鋭くこちらを睨みつけたまま、ゆっくりと近付いてきます。

僕は恐怖で真っ青になりました。

それを見たハリセン先生は、ぶっとい声でこう言い放ったのです。

「めりいくりすます!」

というわけで、皆さん、心温まる素敵なクリスマスをお過ごし下さい(って、オイw)。

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2006/12/22

『ジークフリート』(バイロイト音楽祭)

Dvdsiegfried1980 DVDライブラリーより。

このシリーズ、『ワルキューレ』でジークムントを歌ったペーター・ホフマンが元ロック歌手なら、ここでジークフリートをやっているマンフレート・ユングは元電気技師。それもバイロイト音楽祭で照明係をやったことがきっかけで歌手になることを決意。転職してしまったという変り種です。ルネ・コロがこの映像収録の前年、ヴォルフガング・ワーグナーと衝突してジークフリート役を降りたため、お鉢が回ってきました(ただし、『神々の黄昏』の方では77年から出演)。容姿ではとてもホフマンに太刀打ちできるものではありませんが(ただし、金髪。これ、地毛だよね?w)、歌の方はミーメ役のツェドニクには及ばないものの、そこそこ健闘しています。まあ、映像で聴く分には、ですが・・・。

その映像に関して、やはりどうしても言っておかなければならないのは、この記念碑的プロダクション全編を撮影したのが、こともあろうに、あのコマ切れカット、アップ多用でおなじみのブライアン・ラージであるということ。《リング》の中でとりわけ動きが多いこの『ジークフリート』では、もうそれはそれは無残な状態です。この人は、映画は論外、ドキュメンタリーも無理っぽいし、適性があるとすれば、テレビ・ドラマぐらいでしょうか。絶対的に舞台撮影には不向きな人だと思います。バイロイトは、なんという取り返しのつかない過ちを犯したことか!(以下の項へ続く。)

★★★☆

さすらい人:ドナルド・マッキンタイヤー
ジークフリート:マンフレート・ユング
ミーメ:ハインツ・ツェドニク
アルベリヒ:ヘルマン・ベヒト
ファフナー:フリッツ・ヒュブナー
ブリュンヒルデ:ギネス・ジョーンズ
エルダ:オルトルン・ヴェンケル
鳥の声:ノーマ・シャープ

管弦楽:バイロイト祝祭管弦楽団
指  揮:ピエール・ブーレーズ
装   置:リシャール・ペドゥッツィ
衣  裳:ジャック・シュミット
演  出:パトリス・シェロー

[  収録:1980年、バイロイト祝祭劇場  ]

【関連記事】

『ラインの黄金』(バイロイト音楽祭、1980年)
『ワルキューレ』(バイロイト音楽祭、1980年)
『神々の黄昏』(バイロイト音楽祭、1980年)

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2006/12/20

マンU、ウェストハムに苦杯!

Premireleague_25プレミアリーグ 第16週
ウェストハム 1-0 マンチェスター・ユナイテッド

あっ、あいや~!マンU、負けよった!あきまへんがな・・・。

下位の降格ゾーンで喘いでいる今季のウェストハム。とうとう監督が途中解任され、カービシュリー新監督が就任。その初戦がホームでの首位マンU戦でした。ということで、モチベーションが高いウェストハムが大健闘(ちなみにテベスは出番なし)。ルーニー、サア、クリスティアーノ・ロナウドといったマンUの強力な攻撃陣にひるむことなく立ち向かい、逆に自ら積極的な攻撃に打って出ます。気合、入りまくりです。強気のカービシュリー監督は59分、シェリンガムを投入。古巣を相手に、シェリンガムも燃えます。そして迎えた75分、右サイドでボールを持ったそのシェリンガムが前のヴィディッチの股を抜く絶妙のパス。これをエリア内右サイドで受けたヘアウッドがファーディナンド兄の寄せをかいくぐってゴール前へラストパス。ニアサイドに走り込んだレオ・コーカーがこれを押し込み、とうとうウェストハムが先制します。マンUのファーガソン監督は終盤、DFを削って朴智星までピッチに送り込み、大博打で点を取りにいきましたが、ウェストハムが必死のディフェンス。GKグリーンの好セーブもあってゴールを奪えず、そのままウェストハムが逃げ切りました。

マンUにとっては今季2敗目。2位チェルシーはこの週、エバートンに2度リードを許す苦しい展開ながらも、終盤になって、ランパード、ドログバの驚異的なミドルシュートが飛び出し、3-2で逆転勝ちしたため、勝ち点差はわずか2となりました。えっ!?いつのまに?・・・や、やばっ!(笑)

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2006/12/19

2台のピアノのためのソナタ

CDライブラリーより。

ドラマもいよいよ大詰め。この『のだめ』連動企画の方も、そろそろエンディングが近付いてきたようです。そこで今回の第7弾は、ストーリー的には大きく遡りますが、どうしても扱いたかったあの曲、第1話で、のだめと千秋サマが谷岡先生のレッスンで初めて一緒に取り組んだ思い出の曲、モーツァルトの「2台のピアノのためのソナタ」です。

Cdargerichmozart この曲の定番はどのディスクなんでしょうか?古いところはよく知りませんが、最近でいえばやはりアルゲリチ&ラビノヴィチ盤(録音:1993年、画像上)?それとも、ちょっぴり古いけど、アシュケナージ&フレージャー盤(録音:1964年?、画像下)辺りでしょうか。アルゲリチのは容易に想像が付きますね。「のだめ」的な演奏を期待Cdashkenazymozart するのなら、やはり断然これでしょう。アシュケナージの方は?う~ん、綺麗な音楽を聴きたいのなら、これかもしれません。でも、アシュケナージとモーツァルトの組み合わせって、一体どうなんでしょうか?「モーツァルトといえばピンク色」なんて言っている「のだめ」的定理からすれば、絶対合わないような気も・・・(笑)。

Cdeschenbach ここでご紹介するのは、最近ではそのアシュケナージ同様、指揮者として世界的に活躍しているクリストフ・エッシェンバッハが、ユストゥス・フランツとともに演奏して録れた一枚です。現在、パリ管弦楽団とフィラデルフィア管弦楽団の音楽監督の座にあるエッシェンバッハですが(ただし、フィラデルフィアのほうは2007/08年シーズンまで)、1940年生まれの彼は若い頃、まずはピアニストとしてスタートしました。1962年ミュンヘン国際コンクールで1位なしの第2位、1965年クララ・ハスキル・コンクールで優勝。ドイツ・ピアノ界の希望の星として、国際的にその活動の場を広げていきます。その彼が指揮者として再デビューする1973年の前の年に録音したのがこの「2台のピアノのためのソナタ」。とても気持ちよい演奏です。しっかりとしたテクニックと構成の上に繰り出される愉悦感溢れるモーツァルト。堅実なのに、ちっとも堅苦しくない。爽やかに疾走する両端楽章、フワフワと浮遊する第2楽章。聴いているこちらまで何か幸せな気分にしてくれます。同じハンブルクのエリーザ・ハンゼン門下生で、デュオ・パートナーとしての共演でも馴染みのフランツ(1944年生まれ)との息はさすがにピッタリ。エッシェンバッハという人は今日でも室内楽が大好きで、自らピアノを担当してパリ管のメンバーたちとも盛んに室内楽演奏会を開いています。音楽することの喜びを誰よりも謳歌している人なのかもしれません。こういう気質の人の演奏は、かなりの確度で信頼出来ると思うんですが、いかがでしょう?まあ、外れてしまう人もいますけどね・・・(笑)。そういや、あのデュトワからN響音楽監督の座を引き継いだアシュケナージは、そのN響メンバーたちと室内楽の演奏をやることはないみたいですね。N響って、結構その手の演奏会も積極的にやっているし、過去にはサヴァリッシュやプレヴィンなんかとも一緒に室内楽をやっているようですが、アシュケナージとはなし。勿体無い話です。この差は、意外と大きいと思いますよ。

さて、次回はいよいよ感動の最終回。ドラマともども、盛り上がっていきますよ!

ピアノ:クリストフ・エッシェンバッハ
     ユストゥス・フランツ(*)

モーツァルト/《キラキラ星》の主題による変奏曲 ハ長調 K.265
                   ロンド ニ長調 K.485
                   2台のピアノのためのソナタ ニ長調  K.448(*)
                   4手のためのソナタ ヘ長調 K.497(*)

[  録音:1964-73年、Deutsche Grammophon  ]

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2006/12/17

世界一はインテルナシオナル!

マリリ~ン!世界選手権日本代表決定、おめでとう!!

・・・記事を間違えました。本題に入ります。

Toyotacup2006_2

FIFAクラブワールドカップ 決勝
バルセロナ 0-1 インテルナシオナル

どちらが勝っても初の世界一となる決勝戦。横浜の地でその栄冠に輝いたのは、またしても南米王者、ブラジルのインテルナシオナルでした。バルサ、無念!

準決勝では華麗なサッカーを見せたバルサでしたが、テクニックではインテルも引けを取りません。その上、フィジカルでもインテルが圧倒し、バルサはボールを持ってもインテルの選手に素早く寄せられると、ズルズルと後退せざるを得ない局面が目に付きました。そんな中、互いにチャンス、ピンチが目まぐるしく入れ替わる、スリル満点の試合展開に。ただ、バルサは頼みのロナウジーニョがインテルのセアラーの徹底マークにあい、前を向いてプレーが出来ません。流れるようなパスワークも、FKも、最後まで不発でした。

一方のインテルは、素早く、力強いサッカーを披露。期待のアレシャンドレは不発のまま61分に交代し、さらに76分には大黒柱フェルナンドンまで引っ込んでしまいましたが、残ったFWイアルレイと、フェルナンドンと交代で入ったカルロス・アドリアーノが大仕事をやってのけます。82分、カウンター攻撃からピッチ中央でボールを持ったイアルレイが、バルサのDFプジョルの寄せをかわし、突進。ペナルティ・エリア左サイドへスルーパスを通し、これを受けたカルロス・アドリアーノが右足アウトでシュート。GKバルデスがそれを手で弾きますが、ボールはそのままゴール右へと吸い込まれました。世界一への決勝ゴール!バルサはその後、必死の反撃に出ますが、インテルが巧みにそれをかわし、タイムアップ。歓喜と絶望が交錯する瞬間を迎えました。

いやあ、両チームともディフェンスが堅かったので、1点をめぐって緊迫した面白いゲームになりましたねえ!インテルナシオナル、初の世界一、おめでとう!ところで、なんでバルサのデコがMVPになるわけ?(笑)

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2006/12/16

『ワルキューレ』(バイロイト音楽祭)

Dvdwalkure1980 DVDライブラリーより。

日頃親しくさせていただいているeuridiceさんに対して私がかねがね申し訳なく思っていたのは、彼女の大のお気に入り、ペーター・ホフマンが登場してくるオペラ映像を、これまでこの場で紹介することが全く出来なかったことです。だいたい、このOrfeoを差し置いて、他の男性の後を追いかけるとは何事ぞ!(爆)・・・ということでもないんですが、本当、ウチにはこれまで不思議と縁がなかった。そのホフマンが、ついに、とうとう、やっと、アトラスト、アンファン(くどいw)、登場です。

う~ん、さすがにカッコイイ!まるでオペラ歌手らしからぬスリムな体形、甘いマスク、なびく金髪。勿論、歌手としての力量もしっかり備わっていて、まさに鬼に金棒、彼にはノートゥンク、だなあ。こりゃ大騒ぎになる筈だ・・・(笑)。こういう歌手が出てしまうと、後に続く世代はさぞや大変だったことでしょうねえ。ご同情申し上げます。

というわけで(?)、すっかりホフマンに魅入ってしまい、シェローの演出がどうだとか、ブーレーズの指揮がどうだとか、語る気がまったく失せてしまいました。一言だけ付け加えるならば、ギネス・ジョーンズの力みっぱなしの土俵入りみたいなハヤトホーはあんまりだと思います。(以下の項へ続く。)

★★★★

ジークムント:ペーター・ホフマン
ジークリンデ:ジャニーヌ・アルトマイアー
ヴォータン:ドナルド・マッキンタイヤー
ブリュンヒルデ:ギネス・ジョーンズ
フンディング:マッティ・サルミネン
フリッカ:ハンナ・シュヴァルツ
ゲルヒルデ:カルメン・レッペル
オルトリンデ:カレン・ミドルトン
ヴァルトラウテ:ガブリエレ・シュナウト
シュヴェルトライテ:グウェンドリン・キレブリュー
ヘルムヴィーゲ:ケイティ・クラーク
ジークルーネ:マルガ・シムル
グリムゲルデ:イルゼ・グラマツキ
ロスヴァイゼ:エリザベス・グローサー

管弦楽:バイロイト祝祭管弦楽団
指  揮:ピエール・ブーレーズ
装    置:リシャール・ペドゥッツィ
衣  裳:ジャック・シュミット
演  出:パトリス・シェロー

[  収録:1980年、バイロイト祝祭劇場  ]

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2006/12/14

そしてバルサが行く

Toyotacup2006_1どのチームよりも大幅に遅れ、11日の月曜日にようやく日本にやって来たバルサ。来日以来、コンディションの不調が伝えられてきました。伝えられてきた、というか、自分たちから、事あるごとに、あえてそういうふうに宣伝していた感じ。これはひょっとして、バルサはせっせと言い訳作りをして、このクラブW杯で手を抜くつもりなんじゃなかろうか?そんな嫌な予感が頭をよぎりました。先週は5日にブレーメンとのチャンピオンズリーグの大一番(2-0)、さらに週末の9日にもリーガ・エスパニョーラのレアル・ソシエダとの試合(1-0) がありました。そして来日。今日勝とうが負けようが、17日の日曜日にもう1試合日本でこなし、すぐさま帰国。木曜日の21日にはもうリーガの試合(対アトレティコ・マドリード戦)が待ち受けている・・・。これがリヨンみたいに完全独走状態ならいいのですが、バルサは現在、リーガで首位に就いているものの、勝ち点わずか2差で2位セビリアが迫り、さらに2差で3位レアル・マドリードが追っている。しかも、バルサがその21日の試合を迎える段階で、この両チームは先に2ゲームをこなしてしまいます。つまり、バルサは試合消化数は少なくなるものの、勝ち点で逆転される可能性が高い。幸い、21日の試合さえ乗り切れば、リーガはウィンター・ブレイクに入り、年明けまでしばらく休めます。というわけで、彼らの視線はこのクラブW杯ではなく、21日のカンプノウでの一戦に向っているのでは?という気が大いにするわけです。思い起こせば1年前、あのリバプールのベニテス監督は、この大会、準決勝、決勝と、得意のターンオーバー制を敷きました。帰国後待ち受けている年末年始恒例のプレミアのハード・スケジュールを考えれば、あれも当然、必然の戦術だった。そして敗れてしまった。はたしてバルサは・・・?(以上、試合前に書きましたw。)

FIFAクラブワールドカップ 準決勝
バルセロナ 4-0 クラブアメリカ
(スペイン)               (メキシコ)

雨の横浜国際総合競技場での試合がたった今、終わりました。バルサ、大勝です(爆)。いやあ、余裕だな、バルサ!疑ってゴメンよ・・・。デコ、ロナウジーニョ(ヒールパス!)、イニエスタからグジョンセンと、流れるような華麗なボール回しが決まり、グジョンセンが左サイドから右足でカーブをかけてゴール右へと流し込み、先制(11分)。デコの左CKをゴール前中央に走り込んできたマルケスが頭(肩?)で合わせ、追加点(30分)。後半に入っても続きます。デコからのダイレクトパスが繋がって、右サイドからジュリがシュート。GKが弾いて、跳ね返ったボールがこともあろうにゴール正面のロナウジーニョのもとへ。これを冷静にロナウジーニョがゴール右上に蹴り込みました(65分)。さらに、終盤、ロナウジーニョがエリア内でボールを持って、シュートかと思われましたが、囲まれて、後ろに下げたボールをデコがミドルシュート。これがゴール左に突き刺さり、とうとう4点目(85分)。クラブアメリカは完全に戦意喪失です。

バルサはディフェンスも安定していました。高くラインを保ちつつ、統率もよく取れていて、クラブアメリカのクラウディオ・ロペスや、後半頭から登場したブランコといったつわものたちに、らしい仕事をさせませんでした。苦しく、厳しいコンディションの中で、これだけのプレーを披露するなんて、本当に素晴らしい。

これでバルサはクラブ史上初の世界一へ王手です。決戦は日曜日!

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2006/12/13

決勝へ、まずはインテルナシオナル

Toyotacup2006FIFAクラブワールドカップ 準決勝
インテルナシオナル 2-1 アルアハリ
  
 (ブラジル)        (エジプト) 

10日から始まったクラブワールドカップ。1回戦シードの南米チャンピオン、ブラジルのインテルナシオナルが国立競技場に登場。彼らを見るのは8月のリベルタドーレス杯決勝以来ですが、やはり主力数人が欧州のクラブへ移り、かなり顔触れが変わっていました。しかし、FWフェルナンドンは健在です。

試合は話題沸騰の17歳FW、アレシャンドレのゴールでインテルナシオナルが先制(23分)したものの、後半に入って一瞬のディフェンスの隙を突かれ、アルアハリのFWフラビオに同点ゴールを決められます(54分)。その後、アレシャンドレが足を痛め(つった?)65分に引っ込んだ後、インテルナシオナルが右CKのチャンスで、フェルナンドンがゴール前で相手DFを引き付けている隙に、ニアに走り込んだ19歳、ルイス・アドリアーノが頭で合わせ、ゴール左隅へ流し込んで、決勝点をもぎ取りました(72分)。

アフリカ・チャンピオンのアルアハリも、FWのアブトレイカ、フラビオ、後半頭から投入されたエマド・メタエブなどがいい動きを見せて粘りましたが、インテルナシオナルの堅いディフェンスを崩すには至らず、試合終了。まずは順当にインテルナシオナルが17日の決勝へ名乗りを上げました。

さて、明日は欧州王者のバルサが登場。なんだか番狂わせが起こるような気配もありますが、はたしてどうなる?

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2006/12/12

白熱のロンドンダービー!

Premireleague_24プレミアリーグ 第15週
チェルシー 1-1 アーセナル

ロンドン、スタンフォード・ブリッジでの激突。先発はチェルシーがGKイラリオ、DFジェレミ、リカルド・カルヴァーリョ、テリー、アシュリー・コール、MFエッシェン、バラック、マケレレ、ランパード、そしてFWシェフチェンコ、ドログバ。対するアーセナルはGKレーマン、DFエブエ、ジュル、センデロス、クリシー、MFジウベルト・シウヴァ、フレブ、セスク、フラミニ、ファン・ペルシー、そしてFWアデバイヨル。

アーセナルはアンリが年内休養、ギャラス、ロシツキーもまだ復帰出来ず、さらにトゥレまで離脱という苦しい状況。DFラインには若い面子が並びました。相手はここ3シーズン、プレミアのホーム・ゲームで負け知らずのモウリーニョのチェルシー。ということで、苦戦が予想されましたが、これが大外れ。この試合、厳しい中盤を制したのは、むしろアーセナル。ジウベルトが若いDFラインを上手くカバーして前のフレブへと繋ぐ。そこから右へ左へチェルシーを揺さぶって、好機を作り出します。不安の種のトップのアデバイヨルも、この日はポストプレーで頑張りました。チェルシーはボールを奪ったら素早く前線のドログバ、シェヴァへと供給しますが、アーセナルが落ち着いてこれに対処。とりわけシェヴァはまったく仕事になりません。

両チーム無得点のまま後半へ。先に動いたのはモウリーニョ監督。67分、シェヴァとジェレミを下げて、ロッベンとショーン・ライト=フィリップスを両サイドに投入。これでチェルシーは流れがよくなり、すぐさまチャンスが生まれ、試合はますます白熱していきます。が、先制ゴールを決めたのはアーセナル。78分、右サイド、エリア外のフレブから中央、エリア外のフラミニへ。そこからエリア内に入った右のフレブ、さらにエリア内中央に詰めたフラミニへとボールが渡り、フリーのフラミニがそのままゴールを奪いました。このまま逃げ切りたいアーセナル。84分、ヴェンゲル監督が動き、ファン・ペルシーを下げて、リュングベリ。が、その直後、ランパードがエリア手前で斜め後ろに下げたボールを後方から駆け上がってきたエッシェンが火を噴くようなロングシュート。これがゴール左ポスト内側をこすってネットに吸い込まれ、同点。敵ながらあっぱれの見事なシュートでした。

その後、フレブがフリーのシュートを外したり、エッシェンがゴール前で合わせたボールがクロスバーに嫌われたり、ランパードのシュートがポストに当たったり、などなど、ハラハラドキドキの時間が経過しましたが、結局はそのままタイムアップ。というわけで、1-1のドローと相成りました。あ~、それにしても見応えがある一戦でしたねえ。これでまたチェルシーは首位マンUとの差が開く結果に。しめしめ・・・(爆)。

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『續姿三四郎』

Cineken2_logo_4Dvdsanshiro2 orfeo.blog=CineKen2:共同企画

▼黒澤明《續姿三四郎》(日、1945)

>「これだけ立派な腕を持ちながら花を咲かせる
>ことができない。なんという妙な巡り合わせで
>しょう。でも私、このままでようございます。
>ひとを押しのけず、ひとの席を奪わず、機会さえ
>あれば、貧しいけれど真実な方たちに喜びや
>望みをお与えなさる。このままの貴方も立派
>ですもの。」
>(宮崎美子)
>
>(小泉堯史《雨あがる》:日、2000)

 2年後に撮られた続編ですが、これって、昔見た記憶があるのに、全然憶えてないんだよね。…そういえば…って思い出したんだけど、これと同時に見た先輩谷口千吉の《銀嶺の果て》 (1947)が、もう圧倒的に素晴らしくて、こっちの黒澤が吹っ飛んじゃったんだ。あっちは台本=黒澤明で三船敏郎の映画デビュー、谷口千吉一世一代の傑作だと思います。その後内川清一郎の正と続を含んだリメイク(日、1965:加山雄三=姿三四郎、三船敏郎=矢野正五郎、加東大介=村井半助、九重佑三子=小夜、岡田英次=檜垣源之助&鉄心、左卜全=和尚、伊藤雄之助=門馬三郎、山崎努=檜垣源三郎、志村喬=三島総監)を見たんですが、これがまた見るも無惨な駄作でねえ(笑)…。まったくもう、黒澤明の助監督どもは揃いも揃って、全員ダメな奴らばっかりでねえ(笑)…。
 正編の2年後、物語もあの2年後になってまして、駐留軍の米国兵士が闊歩する敗戦直後。米人水兵から暴行を受けている車引きの少年を藤田進が救う。正編で大河内傳次郎が小杉義男一門を投げ飛ばすのに運河を背にして、連中に怪我をさせない配慮を怠らなかったのと同様、今回の藤田進もその米兵を埠頭まで連れていって、怪我させないために海に投げ込んでる。
 …そう、黒澤明はとても優しい人なんだよね。この資質に近いものを持ってるのが、アメリカ映画ならニコラス・レイだよね。だから黒澤は正編で負けちゃった連中がとても気になるの。志村喬は死んじゃって、姿三四郎のお陰で、柔術は柔道に破れ、柔術の連中は食うに困って、ボクシングと対戦する見せ物なんかに出て、アメリカのボクサーに叩きのめされたりしている。
 そして、その負け犬の一人、月形龍之介は正編で藤田進に敗れて以後、人が変わったようになり、柔術で敗れ、轟夕起子の小夜も失った敗残の身を肺病に蝕まれている。そこに登場するのが、月形の弟二人、同じ月形龍之介演ずる空手家鉄心と気の触れた末弟河野秋武。この二人が兄の仇、藤田進を付け狙う。最後の雪山での決闘。…そうそう、黒澤明が先輩谷口千吉の《銀嶺の果て》に決定的な差をつけられちゃったのがこの場面で、優しい黒澤先生は、この後に、再び敗れた月形龍之介を藤田進が山小屋で介抱し、そんな三四郎の優しさに末弟河野秋武も遂に、寝ている藤田進を殺すことができず、終わらせている。
(2006年12月10日:CaTV日本映画専門チャンネル)

CineKen2

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2006/12/11

ラプソディ・イン・ブルー

CDライブラリーより。

『のだめ』連動企画も回を重ねて早6回目。今回はドラマのエンディング・テーマであり、Sオケが学園祭の伝説のステージで披露した(第5話)、ジョージ・ガーシュインの「ラプソディ・イン・ブルー」です。

Cdprevin1 この曲に関しては、私は昔からプレヴィン盤を愛聴してきました。なんてったってアンドレ・プレヴィンという人は、若い頃ジャズ・ピアニストとして活動していたぐらいの人ですから、もうジャズの感覚なんかバッチグー(完全に死語w)。私が聴いていたロンドン響と70年代に録れた旧盤(画像上)もいいですし、こちらは残念ながら聴Cdprevin2 いたことがありませんけど、80年代に彼が改めてピッツバーグ響と録れたディスク(画像下)の方もかなりいいらしい。というわけで、スウィング感溢れる正統な(?)ガーシュインを聴きたいのであれば、断然プレヴィン盤をお勧めします。

さて、あのSオケの演奏のことをミルヒーはドラマの中でこう評していましたね。

「ズイブンカワッタ ガーシュイン デシタケドー、トテモヨカッター、トテモタノシソーデー」。

Cdrhapsody_in_blue_1 今日ここでご紹介するのも、負けず劣らずかなり変わったガーシュインです。演奏者はあのアルゲリチの元旦那、シャルル・デュトワとモントリオール響のゴールデン・コンビ。その演奏は、ジャズの匂いなんてまったく感じさせない、シンフォニック・ガーシュイン!たしかにハイソで、都会的な響き。いつもながらのデュトワ&モントリオール響のなめらか~な演奏が展開されます。

そういや、かって、きのけんさんがデュトワにインタビューしたときに、デュトワが、「俺はフランス音楽のスペシャリストみたいに見られがちだけど、てやんでい、こう見えて、レパートリーは広いんだぜい!」みたいなことを話していましたっけね(かなり勝手な想像が入っています。詳しくはこっちを参照)。たしかにレパートリーは広そう。でも、なんでもかんでもこの調子じゃなあ、という気がしますが、ここまで徹底出来るのも、それはそれで一つの才能かもしれません。

さて、そんな「ズイブンカワッタ ガーシュイン デスケドー」、あなたは聴いてみますか?それともやめとく?(笑)

トランペット:ジェイムズ・トムソン(*)
ピアノ:ルイ・ロルティ(**)
クラリネット:ロバート・クロウリー(**)
管弦楽:モントリオール交響楽団
指  揮:シャルル・デュトワ

ガーシュイン/パリのアメリカ人(*)
           ラプソディ・イン・ブルー(**)
                  交響的絵画「ポーギーとベス」
           キューバ序曲

[ 録音:1988年、LONDON DECCA ] 

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2006/12/09

『ラインの黄金』(バイロイト音楽祭)

Dvdrheingold1980 DVDライブラリーより。

年末のこの季節、日本ではベートーヴェンの第9が街に溢れることになりますが、私は12月になるとワーグナー、とりわけ《リング》を聴きたくなります。去年もこの時期から年明けにかけて、《リング》三連発という無謀な企画をこのブログ上で展開しました(・・・で、身体を壊しましたw)。どうも、これは、幼少の頃から(大嘘)、年末にNHK-FMでその年のバイロイト音楽祭の実況録音を集中放送するのを聴く習慣があったことに起因するようです。というわけで、懲りずに今年も行ってみたいと思います。今回の《リング》は、これだ!ブーレーズ&シェローの記念碑的バイロイト・リング!!

とはいうものの、この超有名プロダクション、しかも1976年の初演から早30年という月日が経過しているこの公演について、私なんぞがあらためて語ることなど、ほとんどありません。どういう舞台かということに関しては、euridiceさんが今年の夏にしっかり記事を書かれていますので、そちらの方を参照して下さい。

バイロイト音楽祭百周年記念として制作されたこのプロダクションも、この映像が収録された1980年が5年目でその最後の年。ブーレーズとシェローの共同作業も細部まで練り込まれ、まさに完成の域に達しています。ブーレーズが明晰な響きをもたらせば、シェローが大胆、かつ寓話的、そして"演劇的"な舞台を表出する。ここでのシェローが凄いのは、例えばこの『ラインの黄金』では時代を18世紀後半の産業革命期にもってきておきながら、辻褄合わせで汲々とする様子など、まったくないところです。そんなことには、まるで興味がない。むしろ、辻褄が合わない部分で劇的効果を高めてさえいます。今日隆盛の平々凡々な読み替え演出とは、この点で完全に異なるものだと言えるでしょう。シェローの天才たる所以です。(以下の項へ続く。)

★★★★

ヴォータン:ドナルド・マッキンタイヤー
ドンナー:マルティン・エーゲル
フロー:ジークフリート・イェルザレム
ローゲ:ハインツ・ツェドニク
フリッカ:ハンナ・シュヴァルツ
フライア:カルメン・レッペル
エルダ:オルトルン・ヴェンケル
アルベリヒ:ヘルマン・ベヒト
ミーメ:ヘルムート・パンプフ
ファゾルト:マッティ・サルミネン
ファフナー:フリッツ・ヒュブナー
ヴォークリンデ:ノーマ・シャープ
ヴェルグンデ:イルゼ・グラマツキ
フロースヒルデ:マルガ・シムル

管弦楽:バイロイト祝祭管弦楽団
指  揮:ピエール・ブーレーズ
装   置:リシャール・ペドゥッツィ
衣  裳:ジャック・シュミット
演  出:パトリス・シェロー

[  収録:1980年、バイロイト祝祭劇場  ]

【関連記事】

『ワルキューレ』(バイロイト音楽祭、1980年)
『ジークフリート』(バイロイト音楽祭、1980年)
『神々の黄昏』(バイロイト音楽祭、1980年)

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2006/12/08

プレミア勢、オール首位通過!

Uefacl_19 チャンピオンズリーグ 1次リーグ・最終節

<グループE>
リヨン 1-1 ステアウア・ブカレスト
勝ち点⑭          ⑤
得点【リ】ディアラ(12)
    【ス】ディカ(2)
首位通過を決めているリヨンは控えメンバー中心の構成。開始早々の2分にステアウアのディカにゴールを決められ、リードを許しますが、10分後、左CKをディアラが頭で合わせ、同点。その後試合は動かず、ドローで終わりました。リヨン、1次リーグ無敗で決勝トーナメントへ。今度はどこまで行くか?

ディナモ・キエフ 2-2 レアル・マドリード
    ②                ⑪
得点【デ】シャツキフ(13,27)
    【レ】ロナウド(86,88PK)
ベッカムが復帰、2トップにロナウド、カッサーノという布陣で臨んだマドリー。前半に2失点を喫し、敗色濃厚だった試合終盤の86分、ベッカムの左CKからロナウドがゴールを奪い、1点を返すと、その2分後、そのロナウドがエリア内で倒され、PK。これをロナウド自身が決めて、同点。引き分けに持ち込みました。

<グループF>
FCコペンハーゲン 3-1 セルティック
       ⑦                  ⑨ 
得点【コ】ハッチソン(2)グレンケア(27)アルベック(57)
    【セ】ヤロシク(75)
1次リーグ突破を決めているセルティックは俊輔を温存。ベンチ・スタートさせました。が、開始わずかに2分のコペンハーゲン、ハッチソンのゴールを皮切りに、あれよあれよの3失点。慌てて俊輔がピッチに投入されて、流れを変えます。そして75分、俊輔の左サイドのFKからヤロシクが足で押し込んで、1点を返しましたが、そこまで。セルティックの課題は、アウェイで勝てないことでしょうか。決勝トーナメントでは、どうなる?

マンチェスター・ユナイテッド 3-1 ベンフィカ
          ⑫                    ⑦
得点【マ】ビディッチ(45)ギグス(61)サア(75)
    【ベ】ネウソン(27)
奇しくも昨シーズンの1次リーグ最終戦と同じカード。1年前はここでベンフィカに敗れ、屈辱のグループ最下位に沈んだユナイテッドでしたが、今回も、もし敗れればベンフィカに順位を逆転され、決勝トーナメントへの道が閉ざされてしまうという重要な一戦です。ただし、今回はホームでの対戦。立ち上がりから攻勢を仕掛けるユナイテッドですが、先制点はベンフィカ。27分、エリア手前からネウソンに目の覚めるようなミドルをゴール左隅に叩き込まれ、リードを許します。その後、ユナイテッドは怒涛の攻撃を繰り出しますが、ベンフィカの執拗なディフェンスにてこずり、得点を奪うことが出来ません。いらつくルーニー。そのまま前半終了かと思われたロスタイム、ギグスが蹴った左FKをゴール前で競り勝ったビディッチが頭で合わせ、同点。これで後半はユナイテッドが完全に制圧し、61分、クリスティアーノ・ロナウドの右サイドからのクロスをギグスが頭で押し込み、勝ち越し。さらに75分、右CKをサアがこれまた頭で合わせ、3点目。試合を決めました。ユネイテッド、リベンジに成功。セルティックが敗れたため、1位でグループ突破です。

<グループG>
FCポルト 0-0 アーセナル
   ⑪             ⑪
ともに引き分け以上で決勝トーナメント進出が決まる両チーム。アンリ不在のアーセナルにとっては苦しいゲームとなりましたが、ポルト、クアレスマのシュートが2度もポストに嫌われるという幸運もあって、なんとかスコアレス・ドローに持ち込みました。終盤、ともに無理をせず、ボール回しで時間潰しに入ってしまったのは、致し方ないところでしょう。観客はアクビしてたけどね・・・(笑)。この結果、アーセナル1位、ポルト2位で決勝トーナメントへ進出。ということで、プレミア勢はリバプール、チェルシー、ユナイテッド、そしてアーセナルと、この1次リーグ、オール1位通過です。こりゃまた凄い!

ハンブルガーSV 3-2 CSKAモスクワ
     ③                    ⑧
得点【ハ】ベリシャ(28)ファン・デル・ファールト(84)サノゴ(90)
    【モ】オリッチ(23PK)ジルコフ(65)
いまだ勝ち点0だったハンブルガーが最後に意地を見せ、2度CSKAにリードされたのを跳ね返し、逆転勝利で勝ち点3を掴み取りました。やれば出来る?

<グループH>
ミラン 0-2 リール
 ⑩        ⑨
得点【リ】オデムウィンギ(7)ケイタ(67)
決勝トーナメント行きを決めているミランは主力組の大半がお休み。対する3位リールはなんとしても勝ちたいところ。というわけで、気合が違いました。7分、リールのマティウ・ボドメルが遠目から強烈なミドルシュート。ミランのGKカラチが中途半端に弾いたところをオデムウィンギが押し込んで、先制。後半にもケイタがゴールを奪い、リールが快勝です。

アンデルレヒト 2-2 AEKアテネ
    ④                 ⑧  
得点【ア】バンデン・ボーレ(38)フルトス(63)
    【A】ラキス(75)、チリロ(81)
勝てば文句なしで決勝トーナメント行きが決まるAEKアテネでしたが、アンデルレヒトに2点先行され、終盤の猛攻で同点に追い付くのがやっとでした。この結果、2位の座をリールに明け渡し、無念の敗退。UEFAカップ行きとなりました。

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2006/12/07

CL最終節!そして、ココログ、メンテ失敗・・・

Boo_1 うぉ~い!やっとメンテ終了だよ。勘弁してくれ、まったく。しかもなに?メンテに失敗した?丸々二日以上機能停止しておいて、ヴァージョン・アップは諦めて、結局元に戻しました、だってさ・・・。なんちゅうこっちゃ。とりあえず、彼らを置いておきますね(→)。

さてさて、チャンピオンズリーグの方はいよいよ運命の最終節。
消化試合は華麗にスルー(笑)。

Uefacl_18 チャンピオンズリーグ 1次リーグ・最終節

<グループA>
バルセロナ 2-0 ブレーメン
勝ち点⑪           ⑩
得点【バ】ロナウジーニョ(13)グジョンセン(18)
3位バルセロナと2位ブレーメンが直接対決する注目の一戦。直前のリーガ・エスパニョーラの試合を休んで、このゲームに備えたロナウジーニョが勝負を決めました。13分、エリアすぐ外のFKのチャンスで、前に立ちはだかる壁の足元を破るシュートをゴール右隅に突き刺し、先制。5分後には中央のロナウジーニョから右サイドのジュリ、そしてゴール前中央に詰めていたグジョンセンへと繋がり、追加点。ブレーメンはエース、クローゼも不発に終わり、無念の零封負け。この結果、逆転でバルサが決勝トーナメント進出となりました。ブレーメン、残念でしたね。UEFAカップの方で頑張って下さい・・・。

チェルシー 2-0 レフスキ・ソフィア
   ⑬              ○
得点【チ】シェフチェンコ(27)ライト・フィリップス(83)
決勝トーナメント行きをすでに決めているチェルシー。27分に右サイドのロッベンから中央のランパード、そして左サイドのシェフチェンコとボールが渡り、シェフチェンコが右足アウトサイドでゴール右隅へと流し込み、先制。後半には途中出場のショーン・ライト・フィリップスがエリア手前から、狙い澄ましたシュートをゴール左に突き刺して、快勝。チェルシー、グループ首位通過です。

<グループB>
バイエルン・ミュンヘン 1-1 インテル
      ⑫                   ⑩ 
得点【バ】マカーイ(62)
    【イ】ヴィエラ(91)   
グループ首位の座をめぐる直接対決は、バイエルンがマカーイのゴールで逃げ切るかと思われましたが、試合終了間際のロスタイムにインテルが追い付き、ドロー。順位はそのままで、バイエルンが1位、インテルが2位となりました。

スポルティング・リスボン 1-3 スパルタク・モスクワ
       ⑤                        ⑤
得点【リ】カルロス・ブエノ(31)
    【モ】パブリュチェンコ(7)カリニチェンコ(16)ボヤリンツェフ(89)

<グループC>
PSV 1-3 ボルドー
  ⑩        ⑦ 
得点【P】アレックス(87)
    【ボ】フォベール(7)ダルマ(25)ダルシェビユ(37)

ガラタサライ 3-2 リバプール
    ④             ⑬
得点【ガ】ネジャティ(24)オカン(28)イリッチ(79)
    【リ】ファウラー(22, 90)

<グループD>
ローマ 1-0 バレンシア
  ⑩           ⑬
得点【ロ】パヌッチ(13)
引き分け以上で自力通過が決まるローマはトッティが右足を痛め、欠場。でも、バレンシアもモリエンテスなどの主力を温存してくれました(笑)。そして前半13分、左サイドからのFKのチャンス。ファーサイドでメクセスが頭で中へ折り返したところをパヌッチが押し込んで、先制。この1点を守り切り、ローマが決勝トーナメント進出をすっきり決めました。

オリンピアコス 1-1 シャフタル・ドネツク
    ③                  ⑥
得点【オ】カスティージョ(54)
    【シ】マツザレン(27)
試合前の段階では勝てばローマとの逆転も有り得たシャフタル・ドネツクでしたが、前半先制しながらも、後半オリンピアコスに追い付かれ、ドロー。力尽きました。

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2006/12/03

ブラームスの1番

CDライブラリーより。

皆さん、お元気ですか?いよいよ冬本番。風邪などひいて、病院のお世話になどならないよう、毎朝おなら体操で身体をちゃんと鍛えましょう。でも、それをやっているところを家の人に見られたら、やっぱり病院に連れて行かれることになるので、十分気をつけましょう。ぷぷ~v

Cdbrahms1_1 さて、『のだめ』連動企画第5弾は、お約束の(?)ブラ1。ブラームスの1番には過去トスカニーニ、フルトヴェングラー、ミュンシュ、バーンスタインなどが録音した名盤が数多く存在します。私はベームがウィーン・フィルを振ったものが好きでしたが、最近でいえば、やはりこれ。アバドがベルリン・フィルを指揮して録れた一枚です。最近といっても、もう15年も前の録音。光陰矢の如し、という感じがします。

アバドは音楽を歌わせます。ここでも、手兵ベルリン・フィルをその前任者のように厳しくコントロールするのではなく、自発的に、そして大らかに歌わせています。ときに激しく、ときに緩やかに流れるブラームス。それがやがては完全一体となって燃え上がり、フィナーレへと突き進んでいく様は圧巻です。こんなブラームスはお好き?

管弦楽:ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
合 唱:ベルリン放送合唱団(*)
指 揮:クラウディオ・アバド

ブラームス/交響曲第1番 ハ短調 op.68
          運命の女神の歌 op.89(*)

[ 録音:1991年、Deutsche Grammophon ]

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2006/12/02

J1最終節!

Jleague_1Jリーグ 最終節
浦和レッズ 3-2 ガンバ大阪

年に1度ぐらいはJリーグの記事を(笑)。今年のJリーグもいよいよ最終節。最後の最後に首位レッズと、昨年の覇者、2位ガンバの直接対決があるなんて、ちょっと出来すぎの感がありますが、とにもかくにも決戦の場は埼玉スタジアム。アウェイのガンバが逆転優勝するためには3点差以上での勝利が必要という厳しい条件下でのゲームとなりました。

ガンバが2点リードすれば面白くなる!そう思ってテレビを見ていましたが、まずは前半21分に右サイドから切れ込んだ播戸が中に入れたボールをマグノアウベスがDFともつれながらもコースを変え、そのまま転がったボールがゴール左に吸い込まれ、先制点を生み出します。よし、もう1点!・・・が、6分後、レッズがカウンターからチャンスを作り、ワシントンが出したパスをポンテが受けて、右サイドから突進。止めに入ったガンバのDFシジクレイをかわし、ゴール左隅にシュートを流し込んで、同点とします。ガックリ。・・・前半のうちになんとか1点でもリードを奪いたいガンバは執拗に攻め続けますが、守りに人数をかけたレッズが得点を許さず、逆に前半終了間際の44分、右サイドのポンテからのボールを中でワシントンが合わせ、レッズに追加点が。前半レッズの2-1。事実上、そこでレッズの優勝は決まったようなものでした。ガンバはあと最低4点が必要ですからね。

後半に入り、先にゴールを奪ったのも、やはりレッズ。59分、右ショートコーナーから三都主がファーサイドに入れたクロスを闘莉王が頭で中へ繋ぎ、そのボールをワシントンがこれまた頭で押し込みました。3-1。ガンバはその後、78分に左CKのチャンスから山口がヘディングで合わせ、1点を返すのみに留まり、3-2で試合終了。

というわけで、浦和レッズが初優勝を飾りました。おめでとうございます。天皇杯のタイトルと合わせ、二冠を手に入れるなんて、凄いですね。来年のアジア・チャンピオンズリーグでも是非頑張って下さい。

もう一つ、熾烈な争いをしていた16位(=入れ替え戦)セレッソ大阪と17位(=J2自動降格)のアビスパ福岡は、セレッソが川崎フロンターレに1-3で敗れ、アビスパがヴァンフォーレ甲府と1-1で引き分けたため、勝ち点27で並び、得失点差でかろうじて上回ったアビスパが順位を逆転し、入れ替え戦へ進みました。セレッソ、来年は最下位、京都パープルサンガとともにJ2へ。セレッソって、去年は優勝争いしてなかったっけ?勝負の世界は、厳しいです・・・。そのJ2からは横浜FCと柏レイソルが昇格し、アビスパはヴィッセル神戸との入れ替え戦に臨みます。うん?川勝繋がりですか?(笑)

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2006/12/01

『リリー・マルレーン』

Dvdlili_marleen ▼ライナー・W・ファスビンダー《リリー・マルレーン》
(西独、1981)
Rainer Werner FASSBINDER, LILI MARLEEN

ニュー・ジャーマン・シネマの旗手、ライナー・ヴェルナー・ファスビンダー監督が、37歳でこの世を去るその前年に発表した作品。「リリー・マルレーン」は第2次大戦下、ドイツ軍、連合軍の双方の兵士たちから愛唱された名曲ですが(・・・私はまだ生まれていませんでしたが)、マレーネ・ディートリッヒが米軍兵士の慰安の場で披露し、戦後も好んで歌ったことでも有名になりました(・・・私はまだ生まれていませんでしたが)。このファスビンダーの映画は、その歌の本家、ララ・アンデルセンの自伝をもとに、戦時下に生きる女性の心の葛藤、愛とその挫折を描いています。

ファスビンダーの映画はめまぐるしく疾走します。まるでこちらがその中に没入するのを拒むかのように。次々と場面が入れ代り、音楽も変転し、画面もしばしばズームアップでアクセントが入ったりする。だから、現実感は希薄です。戦争映画でありながら、けして生々しくはない。ストーリーは思いのほか単純だけれども、冷めた視線で貫かれた、彼独特の美学/語り口による映像の奔流に我々は晒され続けることになります。たしかにファスビンダーは疾走する。でも、それ故に、ファスビンダーは捉えどころがない。まるで「夢」のような映画です。主演のハンナ・シグラの物憂い歌唱がまた魅力的で、この映画に華を添えています。

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