« 2006年7月 | トップページ | 2006年9月 »

2006年8月

2006/08/30

夏の音楽祭:ザルツブルク音楽祭

Salzburger_18月も末となり、2016年五輪国内候補地も東京に決定!・・・ということで(?)、各地で開催されている夏の音楽祭もそろそろ終わりです。(←keyakiさんの真似っこw)最近ではインターネット放送も充実しているため、日本にいながらにして、世界中のいろんな音楽祭の公演を楽しむことができちゃったりします。本当、いい時代になったものです。

私もこの夏、インターネットやFM放送等を通して、バイロイトだとか、ザルツブルクだとか、数々の公演のライブ、録音中継を聴くことができました。とくに今年のザルツブルクは、モーツァルト・イヤーに合わせてモーツァルト大特集を組んだため、普段聴くことのないような作品にまで接することができて、非常に面白かったです。新しいアーティストたちにも数多く巡り合えたし、それは極めて新鮮な場ともなりました。

そんな中、つい先日、そのザルツブルク音楽祭での『フィガロの結婚』を聴く機会がありました。指揮はアーノンクール、オケはウィーン・フィル。これがまた・・・ひどかった(爆)。高速道路をチャリンコが走っているような序曲から始まり、その後は音楽の流れをぶち切れにして楽しんでいるとしか思えないアーノンクールの恣意的、醜悪なモーツァルトが展開。この人の美点て、いったいどこにあるんでしょうかね?

独墺圏では、このプロダクションに関して、スザンナ役で登場したネトレプコに話題沸騰、また大騒ぎになっていたそうですが、そのネトレプコも放送で聴くかぎり、全然魅力がない。清澄感に欠けた、腰の座りの悪い歌唱で、周りとのアンサンブルも合わない。スザンナって、出番が多くてテキストが長いことを除けば、モーツァルトが生み出した数ある難役の中では、そう難しいパートとも思えませんが、それでいてこの出来・・・。そもそも、彼女って、いったいどこがいいんだか、私にはさっぱり分かりません。

思えば、アーノンクールにしてもネトレプコにしても、商業主義に乗っかって担がれているだけ、そんなきな臭いにおいがプンプンします。そんなものに踊らされるのは馬鹿げている、よね?そんなことを強く感じた、夏の終わりの一日でした。

ときは音楽祭の夏から芸術の秋へ。9月、オペラ・レヴュー再開です。

| | コメント (5) | トラックバック (2)

2006/08/29

アーセナルも負けた・・・

Premireleague_9プレミアリーグ 第2週
マンチェスター・シティ 1-0 アーセナル

ミドルウィークにチャンピオンズリーグ予備予選をこなしたアーセナル(2-1ディナモ・ザグレブ、2戦合計5-1で本戦進出)ですが、センデロス不在(負傷、9月下旬復帰予定)で不安定なディフェンスは深刻です。とくにセンターバックを務めるジュル、トゥレや、サイドバックのホイトは動きにも余裕がなく、危なっかしいシーンが続出。そして41分、シティのロングクロスに対応が遅れたホイトがエリア内でシンクレアとぶつかって、彼を倒してしまい、PKを献上。これをバートンに決められて、失点。

攻撃では2トップのアンリ、ファン・ペルシーが不発。ファン・ペルシーはそれなりにキレがあるものの、アンリのほうはまだまだコンディションが低調。プレミア初登場となったロシツキーも見せ場を作ることは出来ませんでした(66分アウト)。相変わらず中央の狭いスペースの中で繋ぎに徹するばかりのサッカーで、完全にシュート欠乏症に陥っています。やっと至近距離から放ったファン・ペルシーのシュートもポストに嫌われ、ああ無情。ヴェンゲル監督もたまらず、後半はウォルコットやアデバイヨルまで投入して、攻撃の枚数を増やしましたが、絶好機でのファン・ペルシーのシュートはまた枠を外し、ゴールは遠くにありて思うもの(笑)。終盤、ガチガチにディフェンスを固めているシティに対して、それでもDFの隙間や裏を突こうとする無益な攻撃を繰り返すのみ。1991年以来となるシティ戦での敗北を喫する羽目と相成りました。イージーミスも多過ぎるし、やばいぞ~、このままじゃあ・・・。

| | コメント (3) | トラックバック (5)

2006/08/28

ル・マン、マルセイユに屈す

Ligue1_11フランス・リーグ1 第4節
マルセイユ 2-0 ル・マン

マルセイユ、スタッド・ベロドロームでの一戦。マルセイユはバルテズが昨シーズン限りで契約満了、退団したため(移籍先がまだ決まっていないので、引退が濃厚です)、今シーズンの正GKはキャラッソ、MFにリベリがいて、FWはマウリダ、パジス、ニアングという布陣。対するル・マンはGKプレ、MFに当然松井が入って、2トップはグラフィッチとサマサ。

前半からル・マンが素晴らしいディフェンスを展開します。高い位置から積極的に動き、DFもスペースを確実に埋めて、マルセイユに思いどおりのサッカーをさせません。リベリも動きが封じ込まれ、後方にズルズルと下がるのみ。攻めてはグラフィッチがマルセイユDFをかわし、絶好機を作りますが、そのシュートはキャラッソが手で弾いて防ぎます。30分過ぎにはマルセイユがFKの流れの中から、ル・マンDFラインの裏を突き、最後ニアングが押し込み、とうとう先制、かと思われましたが、オフサイド判定でノーゴール。前半0-0のまま、折り返しです。

後半、早い段階でマルセイユはトップを入れ替えます。ル・マンはまたグラフィッチにゴール至近距離からのシュート・チャンスが生まれたりしますが、またもやキャラッソが好セーブ。そして70分、そのキャラッソのゴール・キックからボールがエリア手前のリベリナスリに渡り、リベリナスリが前線中央に飛び出したその途中投入組の一人、バモゴにラストパスを通し、ついにゴールを奪取。マルセイユ、先制です。さらに79分、エリア内に突進したニアングをル・マンDFのセルダンが後ろから倒してしまい、PK。ニアング自身がこれを決めて、2-0。試合はこれで決まりました。

松井はこの直後、交代でアウト。ディフェンスでは貢献したものの、攻めるほうでは見せ場を作ることなく終わってしまった感じです。というか、ボールが全然回ってこなかったね・・・。マルセイユ、首位堅持。ここまで、いまだ無失点です。

| | コメント (4) | トラックバック (2)

2006/08/27

君の名は

夏休み・特別研究レポートNo.7(最終回)

Dvdsanjuro ▼黒澤明《椿三十郎》(日本、1962)

監督:黒澤明/製作:田中友幸、菊島隆三/原作:山本周五郎/脚本:菊島隆三、小国英雄、黒澤明 /撮影:小泉福造、斎藤孝雄/音楽:佐藤勝/美術:村木与四郎/録音:小沼渡/スクリプター:副田正男/照明:猪原一郎

椿三十郎:三船敏郎/井坂伊織:加山雄三/寺田文治:平田昭彦/保川邦衛:田中邦衛/河原晋:太刀川寛/守島隼人:久保明/守島広之進:波里達彦/関口信伍:江原達怡/八田覚蔵:松井鍵三/広瀬俊平:土屋嘉男/室戸半兵衛:仲代達矢/見張りの侍:小林桂樹、山口博義、広瀬正一/睦田夫人:入江たか子/娘千鳥:団令子/腰元こいそ:樋口年子/菊井(大目付):清水将夫/黒藤(次席家老):志村喬/竹林(国許用人):藤原釜足/ 騎馬の侍:大友伸、大橋史典/黒藤家三太夫:小川虎之助/睦田(城代家老):伊藤雄之助/菊井の配下:清水元、佐田豊/足軽:堺左千夫、堤康久/侍:山田彰/腰元:峯丘ひろみ、河美智子、瓜生登喜子

ある夜、とある城下町のお寺のお堂の中に九人の若侍たちが集まっていた。次席家老黒藤と国許用人竹林の汚職粛清の意見書を城代家老睦田に提出したが入れられず、大目付の菊井に諭されて、集まるように言われたからだった。その時、奥から一人の素浪人が現れ、その大目付こそ黒幕に違いないと言い出して、一同を驚かす。事実、お堂の外は大目付配下の者たちによって取り囲まれていた。浪人の機転で若侍たちは床下に隠れて、事なきを得る。菊井の用心棒、室戸半兵衛も浪人の腕に舌を巻いて、帰っていった。若侍たちのことを見かねて協力することにした浪人は、城代家老の身が危ないと見て、彼らを引き連れてその屋敷に向った。だが、すでに城代家老はどこかへ連れて行かれた後だった・・・。

1961年の《用心棒》の続編みたいな話だが、《用心棒》のほうは菊島隆三と黒澤明のオリジナル脚本で、この《椿三十郎》には山本周五郎の「日々平安」という原作がある。ただ、この「椿三十郎」なる人物は原作では「菅田平野」という名前で、頭は切れるが腕のほうはからっきし駄目、という素浪人。三船敏郎はとにかく強くなくちゃいかん、ということで、こういう映画になった、らしい(笑)。

当然、三船敏郎演ずる椿三十郎だけはやたらカッコいいが、おかげで他からは完全に浮いた存在になっている。というか、他の連中はユーモラスの域を超えて、薄ら馬鹿にしか見えない。若侍たちにしたってそう、城代家老にしたってそう、悪役たちにしたってそう。こんなのばかりで、この藩はいったい大丈夫なのか?と余計な心配をしたくなる(笑)。一人敵方の用心棒、室戸半兵衛役の仲代達矢だけはさすがにキレ者っぽいが、彼とてまんまと椿三十郎の計略にはまる。最後の対決、あの有名な決闘の場面も、《用心棒》同様、一瞬でケリが付く。ホースから水を飛ばしているようにしか見えない(・・・事実、そうなんだろうけどw)血しぶきが噴き出る演出は、そりゃその後、いろんな映画人たちに影響を及ぼしたのは分かるけど、《乱》の血が襖に飛び散る場面ですら笑い転げていたフランス人観客たちなんかは、絶対あれで大笑いしたんじゃないの?

その三船三十郎、城代家老の奥方に名前を尋ねられて、目の前の黒藤の屋敷の塀越しに咲き誇っている椿を見て、「椿三十郎・・・もうそろそろ四十郎ですが」なんて答えるところとか(掲載画像がその場面)、周りが色めき立っている中でひとり平然とおにぎりを食べ続けるところとか、一旦敵方に身を寄せるところとか、いかにも《用心棒》のパターンをそのまま踏襲している箇所があちこちに見て取れる。その《用心棒》と《椿三十郎》、はたしてどっちがよく出来ているのかという点に関しては、人それぞれいろんな意見があるだろうが、私は《椿三十郎》のあまりにステレオタイプでウェルメイドな作り方が気に入らないので、断然《用心棒》を採りたいなあ・・・。さて、どうでしょう?

というわけで、以上をもちまして今年の夏休み・特別研究レポートは終了です。研究していたのは私じゃなくて、CineKen2さんだった、という説もありますが(笑)、お付き合いいただいて、誠にありがとうございました。さてさて、よいこのみんな、夏休みの宿題は終わったかな?学校が始まっちまうぞ!

| | コメント (8) | トラックバック (0)

2006/08/26

『博士の愛した数式』

夏休み・特別研究レポート番外編

Dvdhakasenoaishitasuushiki ▼小泉尭史《博士の愛した数式》(日本、2005)

監督:小泉尭史/原作:小川洋子/脚本:小泉尭史/撮影:上田正治、北澤弘之/美術:酒井賢/照明:山川英明/録音:紅谷愃一/編集:阿賀英登/衣装コーディネーター:黒澤和子/音響:斎藤昌利/装飾:柴田博英

博士:寺尾聰
杏子:深津絵里
ルート:斎藤隆成
先生(ルート):吉岡秀隆
未亡人:浅丘ルリ子

元大学教授の数学者は、亡き兄の未亡人とともに薪能を見に行った帰り、交通事故に遭い、その後遺症のため、80分しか記憶がもたない。この家へ家政婦として派遣されてきた杏子は、そんな博士に戸惑いながらも、通いで働いていた。ある日、彼女がシングルマザーであることを知った博士は、彼女の息子を連れてくるように告げる。家族にも似た関係の中で、彼らの心と心の触れ合いが始まる・・・。

亡き黒澤明監督の弟子筋に当たる小泉尭史が、小川洋子の同名のベストセラー小説を映画化したもの。映画は成長して学校の数学教師になったルートが、新学期の最初の授業で生徒たちに、自分と母親と博士と、そして博士が愛した数式の話を語って聞かせる、という形を取りながら、過去と現在がオーバーラップして進んで行く。

寺尾聰も深津絵里も吉岡秀隆も、みんな演技が上手いから、無理に派手な展開など入ることもなく、淡々と話が進み、そして、終わる。浅丘ルリ子演ずる兄嫁=未亡人と博士との間のただならぬ関係も暗に示されるが、メロドラマに陥ることはない。劇的な展開を期待して見ると拍子抜けするが、ほのぼのとした幸福感に包まれる、そんな感じの映画。見る前は、また病気をネタに人を泣かせようという、志の低い映画かな、と思っていたが、そんなことはなかったので安心しました(笑)。森の中の小道、花咲き誇る樹木、そして空、などなど、自然の景色がさすがに綺麗に撮れています。

| | コメント (6) | トラックバック (0)

2006/08/25

チェルシーが負けた!

Premireleague_8プレミアリーグ 第1週
ミドルスブラ 2-1 チェルシー

私の呪いが早速威力を発揮して(笑)、今季第2戦にして早くもチェルシーに土がつきました。ミドルウィークに行われたこの一戦、16分にシェフチェンコのプレミア初ゴールで先制したものの、試合終盤、残り10分でまさかの2失点(80分:ポガテツ、90分:ビドゥカ)。ボロに逆転負けです。でかした、ボロ!

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2006/08/24

これがわたしの生きる道

夏休み・特別研究レポートNo.6

Dvdakahige ▼黒澤明《赤ひげ》(日本、1965)

監督:黒澤明/原作:山本周五郎/脚本:井手雅人、小国英雄、菊島隆三、黒澤明/撮影:中井朝一、斎藤孝雄/美術:村木与四郎/録音:渡会伸/音楽:佐藤勝

赤ひげ(新出去定):三船敏郎/保本登:加山雄三/森半太夫:土屋嘉男/津川玄三:江原達怡/おたけ:三戸部スエ/おとく:七尾伶子/おふく:野村昭子/おかち:辻伊万里/竹造:小川安三/お杉:団令子/おなか:桑野みゆき/ちぐさ:藤山陽子/まさえ:内藤洋子/おくに:根岸明美/おこと:中村美代子/狂女:香川京子/おとよ:二木てるみ/娼家の女主人:杉村春子、荒木道子/娼婦:深井聰子、柳下悠紀子、青木千里 、栗栖京子/地廻り:大木正司、広瀬正一、常田富士男、山口博義、古諸州/松平壱岐:千葉信男/家老:西村晃/登の父:笠智衆/登の母:田中絹代/まさえの父:三津田健/まさえの母:風見章子/長次:頭師佳孝/長次の父:大久保正信/長次の母:菅井きん/利兵衛:柳永二郎/平吉:三井弘次/佐八:山崎努/五平次:東野英治郎/六助:藤原釜足/和泉家徳兵衛:志村喬/道の女:富田恵子/むじな長屋の住人:沢村いき雄、佐田豊、小林十九二、本間文子、出雲八重子、宮田芳子、堤康久/入所患者:左卜全、渡辺篤、池田生二、宇野晃司、鈴木和夫

山本周五郎の「赤ひげ診療譚」を原作とする黒澤明監督の感動巨編。ヴェネチア国際映画祭サン・ジョルジュ賞、並びに同映画祭最優秀男優賞(=三船敏郎)などを受賞している。貧しい人たちが大勢詰め掛ける江戸小石川養生所を舞台に、長崎遊学後、そこに心ならずも住み込みで勤めることになった若き医徒、保本登が、最初反発しながらも、次第にその所長、赤ひげ先生に感化され、大いなる愛と人間性に目覚めていくというお話。一つ一つの挿話が実に味わい深く描かれています。

内容は大まかに次のような構成になっています。
・小石川養生所を訪れた登が赤ひげと面会、勤務を申しつけられる。
・赤ひげに反抗する登。
・狂女に襲われた登が赤ひげに救われる。
・臨終直前の六助を診た登が、その後女性の手術中に気絶する。
・佐八の死を看取る登。
・初めてお仕着せを着て、赤ひげとともに町に出る登。松平の殿の診察後、岡場所でおとよを助け出す。
<休憩>
・登の看病によって、やがておとよが心を開き出す。
・寝込んだ登を看病するおとよ。そしてまさえの訪問。
・見舞いに行った母にまさえとの縁談を勧められる登。
・おとよと長次の出会い。
・狂女の自殺未遂、父親の和泉家を叱責する赤ひげ。
・長次の一家心中。
・登とまさえの婚儀。そして登は出世話を蹴って養生所に残ることに。

若々しく精悍な加山雄三(=登)にまずはビックリ、危ない程に綺麗な香川京子(=狂女)にドッキリ、若い頃から抑揚のない喋り方をする山崎努(=佐八)にあんぐり(・・・味があるけどねw)、そして、風格のある三船敏郎(=赤ひげ)はどっしり、です。さすがに凄いキャストが並んでいますので、とても全部は語れません。が、映画の醍醐味がぎっしりと詰まったこの作品は、見る者を魅了して止みません。ヒューマン・タッチでありながら、ユーモアにも事欠かず、おまけに(素手だけど)殺陣まで飛び出しちゃう(笑)。貧しい庶民の姿を凝視しながらも、まぶしいぐらいの美しさに満ちた映画です。

| | コメント (11) | トラックバック (1)

2006/08/22

プレミア開幕、ウォルコット登場!

Premireleague_6プレミアリーグ 第1週
アーセナル 1-1 アストン・ヴィラ

イングランド・プレミアリーグが開幕しました。アーセナルは新装なったエミレーツ・スタジアムにアストン・ヴィラを迎えての一戦でスタートです。先発はGKレーマン、DFにエブエ、コロ・トゥレ、ジュル、ジャスティン・ホイト、MFがフレブ、セスク、ジウベルト・シルバ、リュングベリ、FWにアンリ、アデバイヨル。というわけで、この中で英国人はサンダーランドから戻ってきたDFのホイトだけ。キャンベルは昨シーズン限りで退団、アシュリー・コールはチェルシーに移籍する見込みなので、今シーズンも英国人欠乏症は深刻です。はたして"彼"は出て来るのか?

試合はやはりアーセナル・ペースで進みます。繋ぐ、繋ぐ、シュート・チャンスでも繋ぐ(笑)。が、相変わらず攻撃は中央に偏るので、身体を張ったアストン・ヴィラのDFを崩すには至りません。プレシーズン・マッチではまったく登場機会のなかったアンリもまだトップ・フォームには程遠い感じです。攻めあぐねるアーセナル、前半ロスタイムにFKをアデバイヨルが頭で合わせ、ついにゴール!・・・かと思われましたが、トゥレがオフサイドで、ノーゴール。結局0-0で折り返します。

後半も同じペース。アンリまでがシュートよりパスを選択する始末で、嫌な流れが続きます。すると53分、アストン・ヴィラが左CKのチャンスからメルベリが頭で合わせ、ゴール。押されっぱなしだったアストン・ヴィラに先制点が入ります。その後の攻撃も噛み合わないアーセナルは、65分にアデバイヨルに代えてファン・ペルシー、そして73分にリュングベリに代えて、ついに出て来ました、17歳の英国人、ウォルコットが!アーセナル・トップチームでの待望のデビューです。リュングベリも良かったのですが、このウォルコットも期待に違わず、ドリブル突破やボール・キープ、落ち着いたパス回しなどで好機を演出します。そして80分にホイトがフラミニに代わった直後の84分、フレブからパスを受けてエリア内左サイドでボールをキープしたウォルコットがファーサイドに出した柔らかいクロスをファン・ペルシーとアストン・ヴィラのサミュエルが頭で競って裏にボールがこぼれ、そこをジウベルト・シルバが角度のない位置から右足一閃、ゴールに突き刺し、ついにアーセナルが同点としました。

というわけで、エミレーツ・スタジアムでの開幕戦は1-1のドロー。アーセナル、初戦を飾ることは出来ませんでしたが、ウォルコットの登場、活躍で今後が楽しみになってきた、という一戦でした。今シーズンも盛り上がっていきましょう!

================================

どうでもいい話:
昨シーズン、このブログ上で私が出した予想が二つありました。一つはコメントの中で、もう一つは記事の中で。最初のはチャンピオンズリーグの優勝予想。決勝トーナメントが始まる前のことでしたが、そこで私は1回戦で対戦するチェルシーvsバルサの勝者が優勝、なんて書いちゃいました。その時はまさか決勝の対戦相手がアーセナルになるなんて思いもしませんでしたが、私の呪いが効いて・・・じゃなかった、予想が当たって、1回戦でチェルシーを下したバルサが結局優勝してしまいました。
もう一つは記憶も新しいW杯優勝予想。大会開幕前、私は、決勝はブラジルvsイタリアで、イタリアが優勝、と書きました。こちらも決勝の対戦相手がブラジルを破ったフランスになるというサプライズがありましたが、優勝はやはりイタリアで、予想的中。
ということで、ここで私が優勝予想を出すと、どうやら当たるようです。ならば、せっかくだからこの際、言っておきましょう。今季のプレミアを制するのはアーセナル。チェルシー、3連覇ならず。・・・これで運命は決まったな(笑)。

| | コメント (4) | トラックバック (7)

2006/08/21

ボルドー、リヨンと激突

Ligue1_10フランス・リーグ1 第3節
ボルドー 1-2 リヨン

昨シーズン2位のボルドーと1位リヨンが第3節にして早くも対戦です。ちなみに、昨シーズンは2試合ともドロー。決着はつくのでしょうか?先週、ディアラのマドリー移籍が発表されたリヨンですが、ここにきて、ようやくW杯組が先発メンバーに戻ってきました。GKがクペ、DFにレベイエール、クリス、カサーパ、アビダル、MFがトゥララン、ティアゴ、ジュニーニョで、FWにクレルク、フレッジ、マルダと並びました。

試合は開始早々動きます。5分、ホームのボルドーの左FKをゴール前でフォベールが頭で合わせ、あっさり先制。ただ、その後はリヨンがペースを握り、ゲームを支配します。そして28分、ティアゴのミドルシュートが前に走り込んでいたフレッジの脛に当たってコースが変わり、ゴールイン。リヨン、同点に追い付きます。前半、1-1。

後半になって、ボルドーも盛り返します。前半は埋没していたミクーが攻撃に絡むようになり、チャンスを演出。右サイドから自らシュートを放つ場面もありましたが、リヨンのGKクペが好守でこれを防ぎます。さらにゴール前フリーでシャマフがヘディング・シュートを狙いましたが、これもクペの正面に飛び、失敗。対するリヨンもジュニーニョのミドルシュートが飛び出すなどしましたが、決まらず、このまま、またもやドローに終わるのかと思われました。が、86分、リヨンの途中投入3人組が意地を見せます。ベンゼマがエリア内まで持ち込み、粘って粘って前のシェルストレムに繋ぎ、そこからクロス。これをヴィルトールが頭で押し込んで、リヨンについに決勝点が入りました。

結果、1-2でリヨンの勝利。まだ、昨シーズンのようなダイナミックな連動性こそ見られませんが、ライヴァル・チームに逆転勝ちを収めたことで、またリヨンが波に乗ることになりそうな感じがします。リーグ1、第3節を終えて、首位は勝ち点7のマルセイユ。同勝ち点でリヨン、ル・マンと続いています。

| | コメント (2) | トラックバック (1)

2006/08/20

ル・マン、ヴァランシエンヌに逆転勝ち

Ligue1_9フランス・リーグ1 第3節
ル・マン 3-2 ヴァランシエンヌ

昇格組のヴァランシエンヌをホームに迎えてのル・マン、第3節。先発メンバーは前節とまったく同じでした。

この日のル・マンはDFラインが安定せず、立ち上がりからヴァランシエンヌに簡単に崩されます。そして、10分、パス一本でサビダンが抜け出して、ヴァランシエンヌに先制点が入ります。さらに27分、またも簡単に右サイドを破られ、中央にクロス。これがサビダンの頭にピタリと合って、ヴァランシエンヌが追加点。これに対し、ル・マンは37分、ゴール前右寄りの位置からのFKのチャンスで、クタドゥールが横に出したボールをロマリッチが左足でゴール左に流し込み、1点を返します。前半、1-2。

後半に入って、さらにル・マンがヴァランシエンヌを追い上げます。54分、スローイングを受けたロマリッチが遠めから思い切りよくロング・シュート。クロスバーに当たって跳ね返ったところをサマサが詰めて、ル・マン、ついに同点とします。さらに80分、GKプレのゴール・キックが繋がって、前線に走り込んでいたバングラまで渡り、追いすがるDFを振り切ってゴールを奪い、ル・マン、逆転に成功。そのまま逃げ切って、ヴァランシエンヌを振り切りました。ヴァランシエンヌ、善戦及ばず、ル・マンにうっちゃられた、というゲームでした(インターネットの向こう側でくしゃみが止まらない人がいるような気がしますが、どうぞお大事にw)。

なお、松井はフル出場し、活発な動きを見せていました。左膝の状態はいいようですね。次節、ル・マンは、難敵マルセイユとのアウェイ・ゲームを迎えます。

| | コメント (4) | トラックバック (0)

2006/08/19

愛すればこそ

夏休み・特別研究レポートNo.5

Dvdshizukanarukettou ▼黒澤明《静かなる決闘》(日本、1949)

監督:黒澤明/企画:本木荘二郎、市川久夫/脚本:黒澤明、谷口千吉/原作:菊田一夫/撮影:相坂操一/音楽:伊福部昭/美術:今井高一/録音:長谷川光雄/照明:柴田恒吉

藤崎恭二:三船敏郎
藤崎孝之輔:志村喬
松木美佐緒:三條美紀
中田龍夫:植村謙二郎
妻外樹子:中北千枝子
峯岸るい:千石規子
堀口伍長:宮崎準之助
野坂巡査:山口勇
看護婦今井:町田博子
アッペの少年:松本茂

時は太平洋戦争のさなか、日本軍占領下の南太平洋の島。若い軍医、藤崎恭二は手術中、ふとしたミスから小指を切り、その傷口から感染して、患者の陸軍上等兵、中田龍夫から梅毒をうつされてしまう。そして戦地を点々とするうち、恭二は薬もろくにないなかでその病気をこじらせてしまった。
やがて終戦を迎え、日本に帰国した恭二は、父孝之輔が経営する病院に復帰する。恭二の婚約者、松木美佐緒は生真面目で気丈な性格であり、戦中からすでに6年も恭二からの結婚の申し出を待っていた。だからこそ恭二は完治には長い年月のかかる(当時)梅毒に感染したことを美佐緒に言い出せなかった。暗く辛い人生に彼女を巻き込みたくなどないからだ。恭二は自分のことをあきらめるよう、わざと彼女に冷たくするしかなく、実の父、孝之輔からも美佐緒への仕打ちを責められていた。やっとのことで父には病気のことを打ち明けるが、それを看護見習いの峯岸るいに聞かれてしまう。そんなある日、恭二は偶然中田と再会するが、彼の妻、外樹子はその時、お腹に子どもを身ごもっていた・・・。

黒澤監督の大映映画第一作。性病という重いテーマを扱った異色作だが、戦場シーンから病院の中での手術、病室の場面に至るまで、その描写に隙はない。そんな中、なにより、三船敏郎の集中度が凄い。自己を厳しく抑制しながらも、必死に病気と闘い続ける主人公の姿は、求道者のようでもあり、気高く、かつ感動的だ。生きることを諦めず、だが愛することは諦めなければいけない男の悲しい姿、その静かなる闘い・・・。話の後半でとうとう恭二は爆発するが、その振幅がまた強烈だ。志村喬や千石規子といった周りを固める役者たちの好演も見逃せない。生きることとはなにか、人を愛することとはなにか、命の重さとはなにか・・・厳しく人間を追い詰めながらも、黒澤監督のヒューマニズムはやはり止まらない。

そういえば、この映画の冒頭、戦地での問題の手術の場面でも、例によって雨が降っています。雨漏りがする中での手術、なんですよね。だから恭二は手元を狂わしてしまったのかもしれません。この翌年、《羅生門》(大映映画)が生まれます。

| | コメント (20) | トラックバック (0)

2006/08/17

南米王者はインテルナシオナル!

Copa_libertadores_8コパ・リベルタドーレス 決勝2nd-leg
インテルナシオナル 2-2 サンパウロ
        (Total:4-3)

インテル2-1のリードで迎えたインテル・ホームの2nd-leg。サンパウロの2トップにはレアンドロとアロイージオ。やはりそこにはリカルド・オリヴェイラの姿がありません。本人もさぞや無念でしょう。その代わり、DFのルガーノはウルグアイ代表の召集を免れたようで、出場です。さて、サンパウロの追撃なるのか?

試合は、しかしながら、ホームのインテルのペースで進みます。サンパウロは、相変わらず使えない司令塔のダニーロを使っているため、攻撃が形になりません。そして30分、インテルの右FKをGKセーニが痛恨のキャッチミス。バウンドしたところを押えようとしましたが、手につかず、横にこぼれたところをフェルナンドーンが押し込み、インテルが先制。トータル3-1となります。

劣勢のサンパウロでしたが、後半に入って、反撃。51分、ソウザが蹴ったFKを繋いで、最後ファボンがゴールを奪い、トータル3-2。次の1点をめぐって試合は白熱しますが、決めたのはインテル。66分、ゴール前に入ったボールに反応して抜け出したフェルナンドーンがヘディング・シュート。かろうじてセーニが弾きますが、ボールを拾ったフェルナンドーンが中央のティンガに繋ぎ、頭で合わせて追加点。トータル4-2となります。ただし、ゴールを決めたそのティンガがパフォーマンスで2枚目のイエローを喰らい、退場。インテルは10人となってしまいます。

この後、サンパウロはやっとダニーロが引っ込んで、レニウソンが登場。他にもティアゴらアタッカーを投入して、攻撃陣を分厚くします。そして84分、ジュニオールのシュートをGKクレメールが弾いたところをレニウソンが押し込み、トータル4-3。その後も必死の攻撃を繰り返しましたが、あと1点が遠く、ついにそのままタイムアップ。サンパウロ、連覇ならず。インテル、リベルタドーレス杯初制覇です。おめでとう!

というわけで、12月日本に来るのはインテルナシオナルとなりました。でも、メンバーはまたガラリと変わるんだろうなあ・・・。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2006/08/16

日本、イエメンに辛勝

Japan_12アジアカップ予選 グループA
日本 2-0 イエメン

新潟スタジアムでの一戦。日本のメンバーはGK川口、DFが駒野(→羽生、45分)、坪井、闘莉王、加地、MFに阿部勇樹、鈴木、三都主、遠藤(→佐藤勇人、71分)、FWは巻、田中達也(→佐藤寿人、89分)。

気温30℃で蒸し暑い条件の下、先週のトリニダードトバゴ戦のように前半30分で足が止まってしまっては一大事ということか、日本チームの動きが極端に少ないゲームとなりました。イエメンははなからドロー狙いで引いて守りを固めたので、ボールは持てるんだけれど、周りで連動する動きだとか、イエメンのディフェンスを崩す動きだとか、そういうのがまったくなく、みんなで突っ立ってボールウォッチャー状態。こういうの、Jリーグでよく見るよね(笑)。ボールを持っても判断が遅く、しかも視野が狭いので、なんだかちまちましたサッカーばかり繰り広げます。時折、高さでイエメンの選手たちに勝るトップの巻にボールを入れますが、巻もこれを決め切れません。他にも、ミドルだとかセットプレーだとか、チャンスはいっぱいありましたが、得点には結びつかず、前半0-0。

後半も同じような展開でしたが、次第にイエメンの選手たちの足が止まってきて、そこを逆に動きが活発になってきた日本が攻め込みます。そして70分、右CKをニアサイドに走り込んだ阿部が頭で合わせ、ゴールを奪い、ようやく23本目のシュートで日本が先制。さらにロスタイム、右FKのチャンスからボールがゴール前に入り、投入されたばかりの佐藤寿人がこれを頭で流し、シュート。GKが前に弾いたところを自らが蹴り込んで、追加点が入りました。結果、2-0。最低に近い内容でしたが、なんとかノルマはクリアした、というゲームでした。

日本代表、次は9月3日、6日に同じくアジアカップ予選、サウジアラビア、イエメンとのアウェイ2連戦が待っています。こんな内容じゃ、不安いっぱいだよね・・・。

| | コメント (14) | トラックバック (48)

2006/08/14

決戦、右京ヶ原!

夏休み・特別研究レポートNo.4

Dvdsugatasanshiro ▼黒澤明《姿三四郎》(日本、1943)

監督:黒澤明/企画:松崎啓次/原作:富田常雄/脚本:黒澤明/撮影:三村明/美術:戸塚正夫/照明:大沼正喜/録音:樋口智久/編集:後藤敏男/音楽:鈴木静一/助監督:杉江敏男

姿三四郎:藤田進
矢野正五郎:大河内傳次郎
檜垣源之助:月形龍之介
小夜:轟夕起子
村井半助:志村喬
お澄:花井蘭子
門馬三郎:小杉義男
飯沼恒民:青山杉作
和尚:高堂国典
三島総監:菅井一郎

明治十五年、警視庁は古来伝統の柔術家を武術師範に迎えようとしていた。修道館の矢野正五郎は柔術を柔道と改め勢力を伸ばしていた一人。彼の出世をねたみ、闇討ちしようとする他の柔術家もいる。その闇討ちの現場に居合わせた若き青年、姿三四郎は敵を見事に退けた矢野に心服し、すぐさま弟子入りを志願。次第に力を付けていく。が、強くなったがために他者との争いも増え、喧嘩も絶えなくなり、師匠の矢野の手も焼くことになる。ある日、喧嘩をして帰った三四郎を矢野は許さなかった。三四郎は許しを請おうと池に飛び込み、杭につかまりながら夜を過ごす。そこで蓮の華が花開くのを目の当たりにした三四郎は人間の真理に開眼する。その夜から彼は人が変わり、より熱心に柔道家への鍛錬に打ち込むようになる。相変わらず矢野のところには道場破りが現れるのだが、檜垣源之助もその一人だった。だが、他流試合を禁じられた三四郎が立ち会うことは許されなかった。
警視庁への師範招聘のための柔術家同士の選抜試合が行われようとしていた。実力も人格もすっかり変わった三四郎も試合に出て、見事に相手を投げ飛ばす。日を改めて、次に三四郎が試合をすることになったのは檜垣の師匠に当たる村井半助だった。檜垣は力が有り余り、自分こそが三四郎と立ち会うに相応しいと思っていたから不満である。結局、三四郎は勝つが、その試合をきっかけに村井とその娘、小夜とも親しくなっていく。ますます不満を募らせる檜垣。そしてついに檜垣は決闘という形で三四郎に勝負を挑む。決闘の場は、強風吹きすさぶ右京ヶ原!・・・

いわずと知れた黒澤明第一回監督作品。戦時下で検閲が入り、逢い引きの場面などカットされた部分があるため、字幕で説明が入る形で映像が残されている。完全版ではないのが残念だが、質実剛健、硬質な柔の世界を堪能することが出来る。藤田進の実直なまでにまっすぐな演技、大河内傳次郎と月形龍之介という当時のチャンバラ映画の大スターの競演、宝塚出身の轟夕起子が演ずる可憐なヒロイン、そして若い藤田進に散々投げ飛ばされるのが不憫でならない志村喬(笑)、などと、役者の魅力に満ち溢れている。

冒頭の矢野との出会いの場面で三四郎が投げ捨てる下駄、月夜の池のほとりに咲く蓮の花、村井との試合直前に見せる三四郎のユーモラスな仕草、などなど、黒澤監督の細かな演出とキャメラの三村明の技が随所で光っている。が、なんといっても凄いのは、クライマックスの、まさに風雲急を告げる右京ヶ原。ちぎれ雲が激流のごとく疾駆するその下、風の唸りによってススキが一斉に揺れ動く。そこで繰り広げられる壮絶なる戦い。細かくアングルを変えるキャメラのスピード感。檜垣必殺の十字絞りで追い詰められる三四郎。視線の先の流れる暗雲が一転、明るい空に成り変わり、静止した真っ白な雲の上に蓮の花が重なると、一気に形勢は逆転。最後檜垣が身を崩し、ススキに覆われた斜面を仰向けに滑り落ちていく。それを俯瞰で捉えるキャメラ。これは強烈ですねえ!第一作からこんな映画を撮られたんじゃ、そりゃ敵いませんて・・・。まいった(笑)。

| | コメント (34) | トラックバック (0)

2006/08/13

アン・ドゥ・トロワ?

Ligue1_8フランス・リーグ1 第2節
トロワ 2-2 ル・マン

ル・マンの第2節はアウェイのトロワ戦。先発はGKプレ、DFがオリビエ・トマ、バシャ、セルダン、ボナール、MFにイスマエル・バングラ、クタドゥール、ロマリッチ、松井、そしてFWがグラフィッチとサマサ。開始早々ル・マンがペースを掴み、5分に松井のドリブル突破から生まれたFKのチャンスで、左サイドのバングラが先制ゴール。さらに5分後、グラフィッチが左サイドをえぐって、中央にラストパス。これを再びバングラが押し込んで、あっさり追加点を奪います。前半はその後もル・マンが優勢に試合を進めましたが、追加点は奪えず、ル・マンの2-0で折り返し。

後半に入って、50分、トロワが左CKからのチャンスで最後ニベがシュートを決めて、1点差。試合は緊迫した状態に。突き放したいル・マンもチャンスを作りますが、グラフィッチがGKとの1対1を決め切れません。そして81分、左サイドからのロングパスが後半途中投入されていたトロワのイブライマ・バングラに通り、ゴール左に突進。ル・マンのDFセルダンが身体を入れて、ゴールラインを切るかと思われましたが、その寸前、バングラが後ろから足を入れてボールを止め、ラインの向こう側に倒れてしまったセルダンを横目に、角度のない位置からGKプレの脇を破るシュートを決めました。ついに同点。

終盤、ル・マンも自陣センターサークル手前でボールを持った松井がドリブルで延々駆け上がり、トロワのペナルティ・エリア手前まで持ち込んで、そこからラストパスを出しましたが、これも決まりません。ロスタイムにはトロワの猛攻に晒されましたが、なんとかル・マンも持ち応え、試合はそのままドローで終了です。

というわけで、バングラ選手が3得点を上げたのにもかかわらず、ハットトリックは生まれなかった、という、世にも珍しいゲームでした(笑)。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2006/08/11

二人だけの「未完成交響曲」

夏休み・特別研究レポートNo.3

Dvdsubarashikinichiyoubi ▼黒澤明《素晴らしき日曜日》(日本、1947)

戦争帰りの雄造とその恋人の昌子の、とある冬の日曜日のデートのお話。手持ちのお金もわずかばかり。家やアパートの物件を見に行っても、とても彼らには手が出ない。子供の野球に加われば、ボールが露店に飛び込んで、弁償させられる始末。キャバレーを経営している戦友を訪ねてみるが、相手にもされない。二人は残ったお金で演奏会を聴きに公会堂へと向うが、切符は売り切れ。たまりかねた雄造は闇屋ともめてしまう・・・。

戦後まもない暗い世相風俗を背景に、絶望的な状況に喘ぎながらも、それでもなお希望を捨てない恋人たちのささやかな日常を描いた黒澤監督の作品。脚本は監督の幼少時代からの親友でもある劇作家の植草圭之助が担当している。

これって、佳作だなんていわれるけど、実は大傑作映画だよね?派手な仕掛けも事件もなにもなくて、実にシンプルな作りの話だし、おまけにセットまでシンプルなんだけど(美術:久保一雄)、雰囲気は十分過ぎるぐらいある。雄造役の沼崎勲は暗く沈んだ役どころだけど、べとつかず、湿った中にもスマートな印象。昌子役の中北千枝子もけして美人とはいえない人だけれど、健気で可愛らしくて、思わず引き込まれます。

そういや、この映画でも雨が・・・。その雨が雄造の理性を狂わし、彼の下宿部屋でついに破滅へと向います。一旦部屋を飛び出す昌子。だが、しばらくしてまた彼の部屋に戻ってきて、自分のコートのベルトに手をかけ、そのまま激しく泣き崩れる。その姿に心打たれた雄造も、とうとう立ち直ります。窓を開けば、いつしか外の雨は上がっている。再び外に出掛ける二人。クライマックス、無人の木枯らしの野外音楽堂の中での二人だけの演奏会。これがまたいいですねえ。(映画の)観客に向って拍手を求める昌子。彼女に励まされてステージに上がった雄造がタクトを振ると、突然そこに「未完成交響曲」が流れ出す・・・。貧相に見えて、その実、なんて豊かな映画なんだろうと、つくづく感心してしまいます。黒澤監督の凄さが明瞭に表われている作品なんじゃないでしょうか。

CineKen2氏:
>・・・大画面いっぱいいっぱいに中北千枝子のどアップが出て、
>映画の中の架空の聴衆というより、直接映画の観客に向かって、
>皆さん、拍手をしてください!…と訴えかける、あすこよ。
>あれには正直言って度胆を抜かれたですよね。
>あんな滅茶苦茶なことを平気でやった奴なんて、おりゃせん。
>その時、シネマテークの客が本当に拍手したかどうかは
>憶えてないんだけど、こちとらビックラ仰天!
>で、映画であんなに驚いたことって、まづないぜ。

| | コメント (18) | トラックバック (1)

2006/08/10

インテル先勝、でも1点差

Copa_libertadores_7コパ・リベルタドーレス 決勝1st-leg
サンパウロ 1-2 インテルナシオナル
(ブラジル)       (ブラジル)

リベルタドーレス杯の決勝。まずはサンパウロのホーム・ゲームです。契約切れでチームを離れることになりそうな気配だったサンパウロ、リカルド・オリヴェイラがまだいましたよ!でも、2nd-legにいるかどうかは不明、らしい・・・。ついでに、ダニーロまでいるじゃん!怪我治ったんだ・・・(爆)。

試合は開始わずかに10分、サンパウロのジョズエが相手選手に肘打ちを繰り出して、一発レッドで退場。サンパウロが数的不利となります。それでもインテルの攻撃をしのぎ、逆に絶好機まで作り出しますが、そこでダニーロが放った渾身のシュートがなぜかゴール方向ではなく、真横に飛んでいってパー。やっぱダメだ、こいつ・・・。その後39分には今度はインテルのファビーニョがラフプレー(後頭部をぶっ叩いた)でレッドカードを喰らい、退場。10対10の戦いとなります。

後半に試合が動きます。まずは54分、インテルのソビスがボールを持ち込み、目の前のサンパウロDFのファボンを左右に揺さぶってかわし、エリア・ライン上からシュートを決めます。インテル、先制。さらに62分、インテルが攻め入り、左サイドからファーサイドへのクロスをフェルナンドーンが頭で折り返し、ティンガがヘディング・シュート。GKセーニが弾き、前に跳ね返ったボールをまたソビスが押し込みました。インテル、2点目。これでインテルはディフェンスを固めましたが、それで逆にサンパウロが攻め込み易くなり、75分、右サイドからのクロスをニアサイドのエジカルロスが頭で合わせ、1点差。その後、互いにチャンスは作り出しましたが、ゴールは決まらず、1st-legはインテルの2-1という結果となりました。

アウェイのインテルが勝ったから、彼らが断然有利?でも、今年のリベルタドーレス決勝では、実は、準決勝までと違って、アウェイゴール・ルールというものが適用されません。要するに、たんに1点リードしただけの話です。2nd-legでどう転ぶか、まだまだ分かりません。ついでに、オリヴェイラが次戦、いるのかどうかも、さっぱり分かりませんねえ(爆)。でも、彼が抜けたら、サンパウロとしては相当厳しそうです。さて、どうなる?

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2006/08/09

初陣オシム・ジャパン~まあだだよ?

Japan_10国際親善試合(@国立競技場)
日本 2-0 トリニダードトバゴ

先のW杯にも出場したトリニダードトバゴを迎えてのオシム・ジャパン第1戦。メンバーはGKが川口、DFに駒野、闘莉王、坪井(→栗原、60分)、田中隼磨、MF三都主(→坂田、86分)、鈴木、長谷部(→中村直志、74分)、山瀬(→小林大悟、56分)、FWが田中達也と我那覇(→佐藤寿人、66分)。

出だしは積極性が見えて、いいサッカーをしていたと思います。判断も早く、動きも流動的。そんな中、17分にFKから三都主が直接ゴールネットを揺らし、先制。さらに5分後、駒野からのロングパス一本で二列目から前線に駆け上がった三都主へボールが渡り、そのまま抜け出した三都主が飛び出してきたGKの頭上を破るシュートを流し込んで、追加点。DFの仕事から解放された三都主が攻撃でチームに貢献しました。

が、良かったのもここまで。別に守りに入るようなゲームでもなかったと思いますが、以降、攻撃からダイナミズムが消えて、連係も噛み合いません。後半は運動量も落ち、トリニダードトバゴにペースを握られる始末。時折思い出したように攻撃体勢に入りますが、ゴールを奪うには至りませんでした。

結果、2-0。波があり過ぎるのは困りものですが、まあ、いつものことですしね・・・(笑)。一人一人のプレーに勝負に出ようとする姿勢が見られたのは好感が持てたし、それなりに面白かったです。それに、ジェフ千葉、ガンバ大阪、鹿島アントラーズといったチームの選手が不在ということなので、初戦としてはこんなところでしょう。来週はアジアカップ予選、イエメン戦です。

===========================

<今日の角澤アナウンサー>
選手名を間違える、あるいは言わない、というのは毎度毎度のことだけど、対戦相手の国名を間違えちゃあ、いくらなんでもアカンだろ。試合中に「パラグアイ代表」って言っちゃったよね(爆)。

| | コメント (18) | トラックバック (56)

追悼:シュヴァルツコプ

Kinoken2_logo_1 ▼エリーザベト・シュヴァルツコプ

Orfeo:
>先週、エリザベート・シュワルツコップが亡くなられたよう
>ですね。
>享年90歳だったそうだから、天寿をまっとうしたといえるので
>しょうか。。。
>
>ブログに追悼記事を出したいところですが、私なんぞが彼女のこ
>とを語るには、あまりに経験が浅すぎます。
>正統的なリート歌手、ぐらいの印象でしか書けない・・・。
>お忙しいでしょうが、もしもご寄稿いただけたら、これ幸いです。

 シュヴァルツコプ…ですかあ!。これも、こないだのニルソン同様、ぎりちょんで間に合ったクチなんで、おまけにこっちはオペラ体験というのが皆無なんですが、リサイタルなら2度ほど聴いたことがあります。全部正確かどうかは保証の限りではありませんが、プログラムを再構成してみました。(邦題は『クラシック音楽作品名辞典』三省堂に従いました)

1977年05月31日:パリ・シャンゼリゼ劇場
ジェフリー・パーソンズ (P)

▼花
ヴォルフ 《花で私をおおって》
モーツァルト 《すみれ》(ゲーテ)
ヴォルフ 《クリストブルーメに》(メーリケ)
グリーク 《早咲き桜草とともに》(イプセン)
▼眠りと死
ヴォルフ 《明るい月の何と輝かしく》(ケラー)
ブラームス 《私の眠りはますます浅くなり》(リング)
シューベルト《魔王》(ゲーテ)
▼献身
ヴォルフ 《狩人の歌》(メーリケ)
シューベルト 《君こそわが憩い》(リュッケルト)
シューマン 「君は花のごとく」(ハイネ)
R・シュトラウス 《献呈》(ギルム)
▼歌曲の中の子供
モーツァルト 《春へのあこがれ》(オヴァーベック)
エルマノ・ヴォルフ=フェラーリ 《Preghiera》
R・シュトラウス 《母親の自慢》(ビュルガー)
マーラー 《いたずらな子をしつけるために》
▼トスカナの愛
ヴォルフ 「なぜ怒っているの」(ハイゼ)〜「私を紐で縛ろうとするのか」(ハイゼ)〜 「お前を呼んだのは誰か」(ハイゼ)〜「今宵私の思いは高まり」(ハイゼ)〜「さあ、静かにしておくれ」(ハイゼ)〜「ペンナに私の恋人がいる」(ハイゼ)

Cdschwarzkopf_1  …とプログラムを引用するだけで、この人がいかに素晴らしいアーティストだったか想像つくようですね。
 例によって楽屋に出掛けていって、カラヤン盤《バラの騎士》のLPボックス表紙に特大のサインをもらいました。なるたけでっかく!と頼んだら、本当に巨大なのをくれて、ペンが霞んじゃったんで、上書きしてくれたりね(笑)。

1978年06月13日、パリ・シャンゼリゼ劇場
ジェフリー・パーソンズ (P)

ヴォルフ《ゲーテ『ヴィルヘルム・マイスター』による5歌曲》:ミニョン1〜3、「君よ知る南の国」、「フィリーネ」(ゲーテ)
シューベルト 《挽歌》? 〜《シルヴィアへ》
シューマン 《くるみの木》(モーゼン)〜《トランプ占いの女》(シャミソー)
グリーク 《早咲き桜草とともに》(イプセン)
ブラームス 《甲斐なきセレナード》
R・シュトラウス《三つのオフィーリア歌曲》(シェイクスピア、ジムロック訳)
ヴォルフ《スペイン歌曲集》(ハイゼ&ガイベル訳):「お前の足を痛めたのはだれ」〜「花で私をおおって」〜「恋をもてあそびなさい」
ヴォルフ《イタリア歌曲集》(ハイゼ)より:「恋人が私を食事に招いた」〜「もうかたいパンをたべることはない」〜「ペンナに私の恋人がいる」

==================

 ただ一つ。彼女にとってあまり名誉にならないエピゾードを一つ。クラシック・ファン、オペラ・ファンというのは臭いものには蓋をしろ主義で、こういうことを言い出すと、誹謗だの、中傷だのと騒ぎ出す御仁がいるんで(笑)要注意ですが、僕がわりと親しかった年配の評論家で、シュヴァルツコプを絶対に認めず、絶対に公演も聴きに行かず、レコードも絶対聴こうとしなかった人が一人いるんです。彼はユダヤ人で、第二次世界大戦中ダッハウの収容所に収容され、アウシュヴィッツ送りにならなかったことが不思議だと言ってるんですが、そのダッハウ収容所に若きシュヴァルツコプが慰問公演に来たというんですね。以来、彼はシュヴァルツコプだけは絶対に認めようとしなかったですね。

きのけん

| | コメント (10) | トラックバック (1)

2006/08/07

松井のアシストでル・マン、白星スタート

Ligue1_7フランス・リーグ1 第1節
ル・マン 1-0 ニース

松井のル・マンもホームで開幕戦を迎えました。先発は次のとおり。GKがプレ、DFにオリビエ・トマ、バシャ、セルダン、ボナール、MFでサマサ、クタドゥール、ロマリッチ、松井、そしてFWがグラフィッチとバングラ。というわけで、ビッグクラブへの移籍が有力視されていたGKプレが残留していたんですね。これは嬉しい誤算でした。ひょっとして、昨シーズンのラストゲームで大ポカをかましたせいで(ゴールキックを相手選手の背中に当てて、そのまま失点してしまいました)、ビッグクラブが一斉に手を引いた?(笑)未来のフランス代表正GK候補のプレには、またル・マンで頑張ってもらいましょう。

試合の方はル・マンのペースで進みます。ル・マンは動きに連動性があって、しかも活発。まるでリヨンみたい・・・といったら褒めすぎですが、なかなか好調のようです。左ウィングの位置に入った松井も俊敏な動きを見せていました。そして18分、自陣内にいたその松井が前線でDFの裏に抜け出そうとしていたグラフィッチへのスルーパスを通し、ボールを持ったグラフィッチが飛び出してきたGKの横を破る技ありシュートを決めて、先制。その後は追加点こそ上げられませんでしたが、ニースの攻撃は危なげなく封じ、わずかにあったピンチも守護神プレやDFが踏ん張って、シャットアウトしました。

左足に不安がある松井は70分に交代でベンチに引っ込みましたが、今季も開幕戦できっちり仕事を果たしてくれました。昨シーズン途中にサンパウロから移籍してきたFWグラフィッチとの息も合ってきているようなので、今シーズンのル・マン、なかなか期待できそうです。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2006/08/06

リーグ1開幕!リヨン、控えメンバーで白星発進

Ligue1_6フランス・リーグ1 第1節
ナント 1-3 リヨン

リーグ1、2006/07シーズンが早くも開幕しました。6連覇を狙う王者リヨンは、クペ、マルダ、アビダル、ゴヴー、ヴィルトール、ジュニーニョ、ティアゴ、ミュラーなどといったW杯メンバーがまだチームに合流して間もないということで、開幕戦はお休み。先発はほとんど控えメンバーが並びました(GK:ベルクトル、DF:カサーパ、レベイエール、ベルト、スキラッチ、MF:シェルストレム、ディアラ、トゥララン、FW:カリュー、ベナルファ、ベンゼマ)。

試合は開始4分、ホームのナントがゴールほぼ正面のFKのチャンスから、ブハーリが直接ゴールを奪って先制。しかし、わずか1分後、カリューの右クロスをファーサイドでU19フランス代表のベンゼマが左足で合わせ、同点に。その後は一進一退の展開が続き、やっと63分、リヨンが右CKからディアラ、カサーパと頭で繋ぎ、最後はスキラッチがやはり頭で押し込み、勝ち越し。さらに88分、ナントDFの裏を突いたシェルストレムがゴール左まで侵入し、そこからマイナスのパス。これをカリューと途中交代(76分)で入っていたフレッジが押し込んで、3点目。試合を決めました。

リヨン、控えメンバーで白星発進に成功。しかし、プレー自体はさすがに連係が甘く、お寒い内容でした。やはりW杯組が戻ってきてから、でしょうね。さて、今季もリヨンの優位は変わらないところでしょうが、リーグ1を盛り上げるためにも、「ストップ・ザ・リヨン」。他チームの奮起に是非とも期待したいと思います。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2006/08/05

『羅生門』

夏休み・特別研究レポートNo.2(←いつからそんなものが・・・)

Dvdrasyoumon ▼黒澤明《羅生門》(日本、1950)

時代は平安時代。盗賊、多襄丸が藪の中で昼寝をしていると、侍夫婦が通りがかる。妻に目を付けた多襄丸は、夫をだまして縛り上げ、夫の目の前で妻を強姦する。その後、現場には夫の死体が残され、妻と盗賊の姿は消えていた。・・・物語は、この殺人事件をめぐり、目撃者の杣売(志村喬)と旅法師(千秋実)、捕らえられた盗賊(三船敏郎)と侍の妻(京マチ子)、それに巫女により呼び出された、死んだ侍(森雅之)の霊の証言により構成される。ところが事件の顛末は、証言者によってまったく食い違い、結局どれが真実なのか分からない・・・。

原作は芥川龍之介の短編小説「藪の中」。言わずと知れた黒澤明監督の代表作だが、黒澤監督自身、これが初の時代劇だった。第12回ヴェネチア国際映画祭グランプリ、第24回アカデミー賞最優秀外国語映画賞、並びに第1回ブルーリボン賞脚本賞などを獲得している。

三船敏郎の野性味溢れる奔放な演技や、平安美人風の京マチ子の儚いようでいて、その実、凄みのある女性像、そして志村喬の濃淡のある渋み、だとか、話の聞き手である下人役の上田吉二郎の突き放したような快活さ、などといったところまで、役者陣の好演が光っている。キャメラの宮川一夫も見事な仕事だ。が、橋本忍と黒澤監督の手による脚本は、私は問題があると思う。原作どおりの三人の証言の後に、杣売の新目撃証言で真相が明らかになるという構成を取ってしまっては、話の根幹が崩れてしまうのでは?じゃあ、なんではなから「わかんねえ。さっぱりわかんねえ」とやっていたのやら?杣売が孤児を引き取ることで未来に光明を見出すという結末もなあ・・・。正直、書き直してほしかったです(笑)。

| | コメント (21) | トラックバック (1)

2006/08/04

インテル勝利!決勝はやはりブラジル対決

Copa_libertadores_6コパ・リベルタドーレス 準決勝2nd-leg
インテルナシオナル 2-0 リベルタード
         (Total:2-0)

準決勝もう一試合はブラジルのインテルナシオナル対パラグアイのリベルタード。1st-leg、0-0を受けてのこの2nd-legは、前半両チームとも慎重なプレーに終始し、シュートまでほとんど持っていけません。後半になって、まずはリベルタードが積極的に前に出て来て、好機を何度か作り出します。が、これを生かすことが出来ずにいると、その隙を突いたインテルが個人技でゴールを奪います。63分、アレックスが遠目から思い切りよく放ったロングシュートが、左ポストに当たって、ゴールイン。さらに5分後、今度はフェルナンドーンがエリア外中央から振り向きざまのミドルシュートをゴール右に突き刺して、2点目。リベルタードはその後、攻撃の枚数を増やし、反撃を試みましたが、最後までインテルのゴールをこじ開けることが出来ず、とうとう力尽きました。

インテルナシオナル、26年ぶり2度目の決勝進出。昨年に続き、今年もやはり、決勝はブラジル対決となりました。注目の1st-legは来週です。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2006/08/03

サンパウロ、圧勝で決勝進出

Copa_libertadores_5コパ・リベルタドーレス 準決勝2nd-leg
サンパウロ 3-0 グアダラハラ
    (Total:4-0)

1st-leg、サンパウロの先勝(1-0)を受けた、サンパウロ・ホームの2nd-leg。立ち上がりからグアダラハラ・チーバスも積極的に攻撃を仕掛けますが、サンパウロも落ち着いて対処。逆にカウンターから好機を作り、目の離せない展開が続きます。そんな中からチーバスが次第にサンパウロの3バックの裏を狙い出し、20分、サンターナが右サイドから抜け出して、ゴール正面のバウティスタにラストパスを通します。が、バウティスタがこれをふかしてしまい、シュート失敗。さらに、27分、FKのシーンでサンパウロDFのパボンがエリアの中でバウティスタを抑え付けてファールを犯し、PK。しかしながら、これを蹴ったモラーレスがGKセーニに阻まれて、得点出来ません。

逆に、これで息を吹き返したサンパウロがこの後、攻勢に出ます。33分、レアンドロとのワンツーでエリア内に侵入したリカルド・オリヴェイラ。ボールが右に流れてしまったところにレアンドロが走り込んで、ゴール左に叩き込みます。1点目。40分、またエリア内でオリヴェイラが起点となり、後ろに戻したボールをミネイロが右足一閃、ゴール左隅に突き刺して、2点目。後半に入り、48分、右サイドからのソウザのクロスをオリヴェイラが頭で合わせ、ゴール左に流し込みました。3点目。こうなるとチーバスとしては成す術がなく、焦りからイエローカードを連発。さらに一発レッドカードで退場者まで出してしまい(74分、レイノーソ)、完全に沈黙。サンパウロの完勝という形でゲームが終わりました。

サンパウロ、堂々の決勝進出。2連覇はあるのでしょうか。ただ、この日大活躍だったオリヴェイラがレンタル契約が切れるため、決勝の場には立てないようです。これは痛いです。さらに、バウティスタをマンマークで封じ込めたDFのルガーノがウルグアイ代表の試合のため、決勝2nd-legにはいない可能性が強い。唯一明るい兆しは、お荷物10番、ダニーロが、後半勝手にコケて肩を痛め、担架に担がれて退場したこと、かな?ゆっくり養生して下さい(笑)。その決勝の対戦相手は、(日本時間)明日決まります。

=============================

おまけ:夏の夜に怪談はつきもの。ということで、ここで世にも怖ろしいお話をひとつ・・・。明日4日、フランスのリーグ1、2006/07シーズンが開幕します。えっ!もう?ぎゃあああーー!(爆)・・・そうなんです。W杯以後、サッカー・ネタは極力抑えて、リベルタドーレスだけを扱ってきましたが、それももう終わりです・・・というか、始まるんですよ、新シーズンが!!盆明けにはプレミアも始まっちまうし、いやあ、たまりませんな!お~、こわっ!(笑)

| | コメント (2) | トラックバック (1)

« 2006年7月 | トップページ | 2006年9月 »