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2006年7月

2006/07/31

文楽って、面白い

Bunraku ウィルソンの舞台の話の後に持ってくると、なんだかわざとらしいような気もしますが(笑)、昨夜、NHK教育テレビ、芸術劇場の枠内で、文楽の『仮名手本忠臣蔵』(五段目・六段目:2004年11月、大阪・国立文楽劇場での収録)を放送していたので、思わず見てしまいました。いやあ、文楽って、久しぶりに見たけど(・・・東京での学生時代にはよく国立劇場に見に行ったなあ)、面白いですよね。なんでこんなに面白いんだろ?

思い起こせば、子ども時代にNHKの「ひょっこりひょうたん島」だとか、「新八犬伝」なんかを楽しんだ世代だから、こういう人形芝居をすんなりと受け入れることができるんですかね?今の若い人たちはどうなんだろ?「文楽って、チョ~ウケル~」なんてことは、あるんでしょうか?あってほしいけど、ちょっと想像がつかないなあ・・・。

あのロラン・バルトが著作の中で文楽について言及していますよね。欧米にも人形芝居はあるけれど、日本の文楽は根本的に違っている、と。向こうでは、生身の人間の身体、その魂への絶対的な信仰があって、だから人形はその滑稽な抜け殻でしかない。しかるに文楽はまったく違う。そこでは人形が滑稽な存在などではなく、確固とした生命感を宿して、その存在を主張している。これは驚異的なことだ・・・(今、手元にその本がないので、うら覚えで言ってますが、主旨はそんな感じw)。

久しぶりに見た文楽は、やはりダイナミックで、情感が豊か。浄瑠璃と三味線と人形遣いの技に酔いしれた一夜でした。

*画像は9月の国立劇場(東京)の公演ポスターです。東京、及びその近郊の人、是非見に行きましょう!

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2006/07/29

『アイーダ』(モネ劇場)

Dvdaidamonnaie DVDライブラリーより。

このところ欧州で高い評価を得ているベルギー王立モネ劇場。そこで、ロイヤル・オペラとの共同制作の下、2002年1月末に初演されて大評判となったのがこのプロダクション。この映像はその2004年10月の再演の様子だ(初演時の指揮は前音楽監督のパッパーノ)。ボブ・ウィルソン登場ということで想像が付くとおり、虚飾を綺麗さっぱり剥ぎ取って、すっきり簡素化された薄暗がりの舞台上で、いつもながらの儀礼的身振りを付けて歌手たちが緩やかに動き回る。『アイーダ』らしくない?だからいいんでしょ?だいたい、そんなものをウィルソンに求めてはいけません(笑)。
余計な装飾性こそ排除しているものの、その舞台は音楽とともに刻々と、かつ繊細にその姿を変えていく。ピラミッドだって出てくる。街並だって見えるじゃないか。でも、それが前面にしゃしゃり出てくることは、決してない。焦点はいつだって人間に、あの様式化された身振りによって支えられた身体性に集中する。そこに浮かび上がるのは、アイーダとラダメスの悲恋の物語から純粋抽出された、その祖型ともいうべきイメージ群だ。
初演時とキャストがほぼ同一らしいので、歌手陣はウィルソンの難しい要求をよく消化して、(突き抜けてはいないが)歌、演技ともに健闘している。パッパーノの後任、大野和士が付ける音楽がこじんまりとしていて、ダイナミクスに欠けるのがやや惜しまれるところか。来年退任ですってね。ご苦労様でした。(追記:退任は2008年でした。もうちょっと頑張って下さい。)

★★★☆

アイーダ:ノルマ・ファンティーニ
ラダメス:マルコ・ベルティ
アムネリス:イルディコ・コムローシ
アモナズロ:マーク・ドス
ランフィス:オルリン・アナスタソフ
エジプト王:ギド・イェンチェンス
尼僧長:ミケーラ・レモール
エジプト王の使者:アンドレ・グレゴワール

合  唱:王立モネ劇場合唱団
管弦楽:王立モネ劇場管弦楽団
指  揮:大野和士
演出・美術・照明:ロバート・ウィルソン

[  収録:2004年10月15日、ブリュッセル・モネ劇場  ]

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2006/07/28

今年も決勝はブラジル対決?

Copa_libertadores_4コパ・リベルタドーレス 準決勝1st-leg
リベルタード 0-0 インテルナシオナル
(パラグアイ)      (ブラジル)

もうひとつの準決勝は試合内容ももうひとつでした。攻撃は2トップのソビス、フェルナンドーンとその下のアレックスの3人にすべておまかせ状態の守備的インテルを前にして、ホームのリべルタードも攻めあぐね、互いに決め手を欠いて、とうとうスコアレスドロー。決着は来週の2nd-legに持ち越されました。ホームに帰ったインテルが攻撃的に出てくると、リベルタードにもチャンスが生まれるかもしれません。2年連続の決勝でのブラジル対決はあるのか。要注目です。

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2006/07/27

サンパウロ、チーバスに先勝!

Copa_libertadores_3コパ・リベルタドーレス 準決勝1st-leg
グアダラハラ 0-1 サンパウロ
 (メキシコ)      (ブラジル)

リベルタドーレスもいよいよ準決勝。グアダラハラ・チーバスとサンパウロFCの両チームは今季、この大会のグループリーグですでに対戦していて、そこでは2戦とも2-1でチーバスが勝利を収めています。はたしてその再現はなるのか。注目の1st-legはチーバスのホーム・ゲームでした。

ともにチェックが早いため、攻撃の形が組み立てられず、低調なパフォーマンスで試合は推移します。とくにチーバスは深刻で、トップでバウティスタとペアを組むブラボが完全に埋没。で、試合は徐々にサンパウロ・ペースに傾いていきます。前半19分、サンパウロ、ジュニオールがゴール前に入れたFKをリカルド・オリヴェイラが頭で合わせて、先制・・・と思ったら、ハンドを犯していてゴールが取り消され、代わりにイエロー獲得。後半、チーバスが攻め込んで好機を作る時間もわずかにあったものの、バウティスタは絶好機でヘディングを決められず、エスパルサ(だったと思う)の豪快なミドルシュートもクロスバーに弾かれ、得点には至りません。終盤の84分、オリヴェイラと交代で入っていたアロイシオをチーバスDFがエリア内でユニフォームを引っ張って倒してしまい、PK。蹴るのはもちろん、ブラジル代表控えGKのセーニ。これをメキシコ代表正GKのサンチェスが守るゴール左に決めて、サンパウロがとうとう得点を奪いました。結果サンパウロの逃げ切り勝ち。ホーム・ゲームを落としてしまったチーバス、かなり苦しいかも?

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お知らせ:お気に入りリンクのところを、BlogPeopleからDRECOMのシステムへとモデル・チェンジしてみました。とりあえず試験導入で様子を見たいと思います。こちらだと、RSSリーダーが全てのブログの記事を読み取ってくれるみたいで、その点は大助かりなんですが、その読み込み自体が1日1回程度しかやってくれないので、新規記事への対応がかなり遅れる場合があるようです。ご意見、お待ちしています。

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2006/07/26

『用心棒』

夏休み・特別研究レポートNo.1

Dvdyoujinbou_1 ▼黒澤明《用心棒》(日本、1961)

やくざの2大勢力が縄張り争いに明け暮れているため、すっかり寂れてしまった小さな宿場町。そこに口からでまかせの名前、桑畑三十郎を名乗る浪人が現れ、用心棒として雇われるふりをして、両派を衝突させて破滅させようとするのだが・・・。

黒澤明監督の傑作娯楽映画。痛快無比に面白い。西部劇のスタイルを取り入れながらも、しっかり時代劇している(笑)。三船敏郎、東野英治郎、山田五十鈴、河東大介、仲代達也、司葉子、等々の役者の魅力、佐藤勝の音楽の素晴らしさ、ユーモアも交えた上質の脚本、こうしたものを基に、黒澤監督の腕がまた冴え渡る。

ひとつとりわけ面白いと思ったのは、三船敏郎がしょっちゅうめしを食っていること。出だしで東野英治郎のめし屋に押し掛け、早速めしを食い出したかと思ったら、しばらくして、「めしはいい。酒だ」・・・って、アンタ、しっかりめし、食ってたやんけ!(笑)その後も鍋をつついたり、酒を飲んだり、と、やたら飲み食いが続く。が、最後は、そのめしを運んできてくれる筈の東野英治郎が捕まってしまったので、彼を助けるため、空腹のまま最後の決闘へと赴く。かっこいいねえ!(爆)

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2006/07/24

『カルメン』

Imgorfeoblog Dvdcarmensaura_1 orfeo.blog=CineKen2
共同企画:
「《カルメン》幻想:その3」

▼カルロス・サウラ《カルメン》(スペイン、1983)
Carlos SAURA, CARMEN

フラメンコ舞踊団の主宰者アントニオ(アントニオ・ガデス)は舞踊劇『カルメン』の上演準備を進めていたが、肝心のカルメン役が決まらない。そんなある日、アントニオは友人のクリスティーナ(クリスティーナ・オヨス)が指導している舞踊学校で見掛けた娘、カルメン(ラウラ・デル・ソル)が気に入り、彼女を主役に抜擢することに。ドン・ホセ役として彼女とともに厳しい稽古を進めるうちに、アントニオは次第に彼女に惹かれていく。その気持ちを察したカルメンはある夜アントニオの許を訪ね、ついに二人は結ばれる。だが、彼女には実は刑務所に入っているヤクザの夫がいた。後日、刑期を終えて出所してきた夫を彼女はアントニオに紹介する。嫉妬心に苛まれるアントニオ。稽古には闘牛士が登場してくる。やがて彼女が他のダンサーと浮気をしているところまで目撃してしまったアントニオは、とうとうカルメンに激しく詰め寄るが、彼女に斥けられ、ついには舞台の『カルメン』さながらに彼女をナイフで刺し殺してしまう。

スペインの巨匠、カルロス・サウラ監督、世界的なフラメンコ・ダンサーで振付師のアントニオ・ガデス、有名な女性フラメンコ・ダンサー、クリスティーナ・オヨス、そしてフラメンコ・ギターの第一人者、パコ・デ・ルシア、などなど、スペインを代表する才人が結集して作り上げた作品。1983年度のカンヌ国際映画祭でフランス映画高等技術委員会賞、並びに最優秀芸術貢献賞を受賞している。

カルメン役はエキゾチックな雰囲気を持つが今ひとつ華がなく、現実と虚構とが重なり合って渾然一体となっていく構成自体にもやや単調な嫌いがある。だが、最後にその現実さえもが実は大きな虚構だったことを明かして終わるところにサウラ監督のセンスを感じる。映画というよりは、舞台を見ているような臨場感があり、そのリズミカルかつシャープな舞踊の数々にはただただ圧倒されるしかない。スペイン万歳!フラメンコ万歳!そういう映画。

Orfeo

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2006/07/22

『蝶々夫人』(東京文化会館)

Dvdmadamabutterflytokyo_2 DVDライブラリーより。

「日本におけるイタリア年」だった2001年に東京、神戸、長崎で上演されたプロダクションの再演。まあ、ひとことで言ってしまえば、彫刻の森にお住まいの蝶々さんの物語。彫刻家、安田侃の作品で構成されたシンプルな舞台を、照明デザイナーの石井幹子が美しい明かりで彩っていく。ルイゾッティの安定した音楽の運びの下、ルーマニア出身のディミートリゥがストレートに蝶々さんを演じ、歌い上げている。

★★★

蝶々夫人:ドイナ・ディミートリゥ
ピンカートン:ヴィンチェンツォ・ラ・スコーラ
シャープレス:カブリエーレ・ヴィヴィアーニ
スズキ:ダニエラ・ピーニ
ゴロー:アレッサンドロ・コゼンティーノ
ポンゾ:ジャンカルロ・ボルドリーニ
ケイト:鳥木弥生
ヤマドリ:高橋淳

合  唱:藤原歌劇団合唱部
管弦楽:東京交響楽団
指  揮:ニコラ・ルイゾッティ
美  術:安田侃
照  明:石井幹子
衣  裳:レジーナ・シュレッカー
演  出:ヴィヴィアン・ヒューイット、飯塚励生

[  収録:2005年8月7・10日、東京文化会館  ]

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2006/07/21

ベレス敗退~アルゼンチン勢全滅

Copa_libertadores_2コパ・リベルタドーレス 準々決勝2nd-leg
ベレス・サルスフィエルド 1-2 グアダラハラ
  (アルゼンチン)          (メキシコ) 
            (Total:1-2) 

準々決勝のラスト・ゲームはアルゼンチン最後の砦、ベレス・サルスフィエルド対メキシコのグアダラハラ(1st-legは0-0のドロー)。ベレス・ホームのこのゲーム、スタンドにはマラドーナが来ていたそうです。が、結果は残念な形に。

試合開始から、ベレスはグアダラハラの堅いディフェンスにてこ摺りながらも、なんとかその狭い隙を突いて攻撃を繰り返します。が、26分、グアダラハラが自陣内深くからカウンターに出て、そのままボールが前線、ペナルティ・エリア内のバウティスタまで渡り、これを彼が頭で落としたところで後方の選手と競ったベレスのロドリゲスが痛恨のハンド。PKを献上してしまい、これをモラレスに決められ、アウェイのグアダラハラがリードを奪います。

これでベレスは2点以上が必要となり、遮二無二攻撃に出ます。後半はベレスがほとんどボールを支配。が、どうしてもグアダラハラのディフェンスを突破することができません。センターバックは強いし、GKサンチェスも堅い。逆に、自分たちのディフェンスが薄くなってしまっため、グアダラハラにも簡単にカウンターから好機が生まれることに。というわけで、目の離せない展開が続きますが、66分、グアダラハラのマルティネスが2枚目イエローを喰らい、退場。これで、ベレスに流れが完全に行くかと思われましたが、次の得点はグアダラハラ。73分、右CKをニアサイドで頭で流したボールをファーサイドからバウティスタが思い切りよくシュート。これが目の前のベレスの選手の足にボールが当たって、そのままゴール右隅へ吸い込まれました。0-2。ベレスもこの後、81分にバタージャが放ったミドルシュートが目の前のグアダラハラの選手の身体に当たって微妙にコースが変わり、さすがのGKサンチェスもこれには反応出来ず、ゴール・イン。ようやく1点を返します。が、その後の反撃も焦りが加わって上手く行かず、このままタイムアップ。ベレス、ホームで無念の敗退となりました。

グアダラハラ、堂々のベスト4進出。準決勝ではディフェンディング・チャンピオン、サンパウロとぶつかります。

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2006/07/20

辛くもサンパウロ

Copa_libertadores_1コパ・リベルタドーレス 準々決勝2nd-leg
サンパウロ 1-0 エストゥディアンテス
(ブラジル)      (アルゼンチン)
   (Total:1-1)
       PK:4-3 

アウェイの1st-legを0-1で落としたサンパウロのホーム・ゲーム。はっきり言って、全然見応えのない凡戦でした。両チームとも中盤で攻撃を組み立てられる選手が不在なので、攻めが単調。サンパウロの10番、ダニーロなんて、フィジカルは弱いし、トラップも下手くそだし、クロスもまったく駄目。こんな三重苦の選手がなんで出ているのやら。あのシメオネが監督に就任したエストゥディアンテスの方はかなりディフェンシブに試合を進めていましたが、44分、サンパウロ、ジュニオールが蹴った左FKを中央でエジカルロスに押し込まれ、失点。その後はまた凡戦に戻り、結局このまま試合終了。トータルスコア1-1でPK戦に持ち込まれました。

そのPK戦、ともに確実に決めていきましたが、先行のサンパウロの4人目、ダニーロが失敗(やっぱり)。しかし、GKセーニが次のエストゥディアンテスのアラージェスを止めて、振り出しに。サンパウロの5人目のジュニオールが決めた後、エストゥディアンテスの5人目、カルースカが枠を外し、決着が付きました。サンパウロ、なんとかかんとかベスト4入り。でも、内容は最低で、2連覇への道はかなり険しそうです。

なお、この日行なわれた準々決勝、もう一試合はブラジルのインテルナシオナルが2-0でエクアドルのリーガ・デ・キトをホームで下し、トータルスコア3-2として、準決勝へと駒を進めています。

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2006/07/19

リーベル敗退!~リベルタドーレス杯再開

Copa_libertadoresコパ・リベルタドーレス 準々決勝2nd-leg
リベルタード 3-1 リーベルプレート
(パラグアイ)     (アルゼンチン)
   (Total:5-3)

W杯で中断していた、南米のクラブチーム選手権、コパ・リベルタドーレスがとうとう再開しました。5月の1st-leg、リーベルのホームで行なわれたゲームは2-2のドロー。ということで、リーベルとしてはやや苦しい状況でこのパラグアイ、アスンソンでの2nd-legを迎えました。

試合開始からリーベルの司令塔ガジャルドにはぴったりとビジャレアルがマークに入り、まったく仕事をさせません。その隙に、リベルタードがサイドからどんどんリーベルの3バックのDFを崩し、悠々と得点を重ねていきます(17分:ロペス、40分:アキーノ、46分:リベロス)。しびれを切らしたガジャルドは62分に相手選手に危険なタックルを見舞い、レッドカードで退場。これでリーベルはお手上げになりますが、それでもなんとか反撃に出て、77分に途中出場のファリアスがゴールを奪い、3-1。アウェイ・ゴール・ルールが採用されているので、リーベルはあと2点取ればベスト4に進むことができたのですが、80分過ぎ、リーベルの選手が痛んで試合が中断した間にスタンドのリーベル・サポーターが暴れ出し、警官隊に投石、衝突、挙句に火まで放つ行為に及び、主審がそのまま試合を止めて、サスペンデッドを宣言。リーベルの選手たちやパサレラ監督が必死になって主審に続行を訴え出ましたが、聞き入れられず、無念の試合終了となりました。

まあ、いつも熱くなるリベルタドーレスですけど、今シーズンはとくにこういう試合が多いのは残念です。そして、末尾6の年はこの大会で必ずファイナルに進むというリーベルの伝統(1966・76年=準優勝、1986・96年=優勝)も、とうとう途絶えてしまいました。リーベル、期待していたのになあ・・・。

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『夏の嵐』

Cineken2_logo Dvdnatsunoarashi_1 orfeo.blog=CineKen2
共同企画:

▼アントン・ブルックナー 《夏の嵐》

 ええーっ?…ブルックナーなんて、オペラ書いてましたっけ?…。

 「ヴェネツィアはフェニーチェ歌劇場(勿論焼失前の旧歌劇場)。ヴェルディ《イル・トロヴァトーレ》上演中です。時は186?年。北部イタリアはオーストリア=ハンガリー帝国の支配下。ガリバルディを旗手とする北部イタリア独立運動の火の手が上がりオペラ座の天井桟敷はレジスタンス運動の巣窟のようになってます。(…)」

続きは以下のリンク(>↓)からどうぞ。

http://perso.orange.fr/kinoken2/cineken2/cineken2_cont/cineken2_archive/forum0604.html#996

CineKen2=きのけん

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2006/07/17

『ドン・カルロ』(ミラノ・スカラ座)

Dvddon_carloscala_1 DVDライブラリーより。

いわゆるリコルディ4幕版によるイタリア語公演。普段、何かというとオリジナル回帰を標榜するムーティにしては珍しい選択だが、これはアバドが同じスカラ座で1977/78年のスカラ座開設200周年のシーズンに、ルカ・ロンコーニの演出の下、リコルディ5幕版(イタリア語)をベースにして、1867年のパリ初演版からその後削除されたいくつかのナンバーを復活させた公演を行い、さらに80年代になって、DGGでフランス語5幕改訂版での録音まで行っ
ているせいだろう。

ゼッフィレッリ特有の壮麗な舞台だ。左右から広めの階段を舞台上部へと回り込ませ、シンメトリー調で均衡を取った立体的な構図の中、渋めの色彩で舞台や衣裳をまとめ、光量を絞って悲劇的雰囲気を醸し出している。そんな中、ムーティが彼らしくダイナミックに音楽を鳴り響かせながら、ぐいぐいと突き進んでいく。国王フィリッポ2世役のレイミーも安定しているし(羽根飾り付きの変な帽子を被らされているのが解せないけどw)、エリザベッタを歌うリリコ・スピントのデッシーも情感が豊かだ。この公演で初めて題名役に挑戦したパヴァロッティも伸びやかな歌唱を披露しているが、彼の場合、朗々と歌い上げるあまり、単純直情的になってしまい、まったく役に深みが出ないのが惜しまれる(ま、いつものことだけどw)。この点では、アラーニャのほうがはるかに上手いなあ・・・。

ということで、『ドン・カルロ(ス)』をめぐるフランスvsイタリアという、まるでW杯決勝を髣髴とさせる(しない?)対決は、互いに特徴がよく出て、個々の役の出来不出来もかなり錯綜していて判定に困るところだけれど、コーラスが安定していて全体に勢いがあり、激しく盛り上がる点で、やはりイタリアの勝ち(なんだ、そりゃ?)。

★★★

フィリッポ2世:サミュエル・レイミー
ドン・カルロ:ルチアーノ・パヴァロッティ
ロドリーゴ:パオロ・コーニ
大審問官:アレクサンドル・アニシモフ
修道士:アンドレア・シルヴェルストレッリ
エリザベッタ:ダニエラ・デッシー
エボリ公女:ルチアーナ・ディンティーノ
テバルド:マリレーナ・ローレンザ
天の声:ヌッチア・フォーチレ
レルマ伯爵:オルフェーオ・ザネッティ
王室の布告者:マーリオ・ボロニェジ
フランドルの使節:アルド・ブラマンテ、ジョルジオ・ジュゼッピーニ、エルネスト・パナリエッロ、ジャコモ・プレスティア、シルヴェストロ・サンマリターノ、エンリコ・トゥルコ

合  唱:ミラノ・スカラ座合唱団
管弦楽:ミラノ・スカラ座管弦楽団
指  揮:リッカルド・ムーティ
演  出:フランコ・ゼッフィレッリ

[  収録:1992年12月、ミラノ・スカラ座  ] 

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2006/07/16

『マタドール(闘牛士)・炎のレクイエム』

Cineken2_logo_2 Dvdmatador_2 orfeo.blog=CineKen2
共同企画:
「《カルメン》幻想:その2」

▼ペドロ・アルモドバル《マタドール(闘牛士)・炎のレクイエム》(スペイン、1986)
Pedro ALMODOVAR, MATADOR

ジャンル:ホセとミカエラを挟んだ殺人狂カルメンとエスカミーリョの心中天の網島

 (…)エスカミーリョが主人公で、おまけに当然闘牛士。相手のカルメンさんは女流弁護士。この二人が死…というか殺しの美学に憑かれた殺人狂なんですわ。その間に立ってホセ君とミカエラちゃんがうろちょろ。(…)最後は、エスカミーリョさんがカルメンさんの口の中にピストルをぶっ放し、カルメンさんはエスカミーリョさんの背中の急所に簪を突き刺し、愛と死の恍惚の儀式の中で二人は素っ裸でやりながら刺し違えちゃう。…なんか三島由紀夫みたいですねえ…。

(全文は以下のリンク↓から)
http://perso.orange.fr/kinoken2/cineken2/cineken2_cont/cineken2_archive/almodovar_06.html#989

CineKen2=きのけん

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2006/07/15

MVPは中澤~オールスターサッカー

Jomo_allstar_12006JOMOオールスターサッカー
J-EAST 4-1 J-WEST

Jリーグのオールスターサッカーが鹿島で開催されました。まあ、お祭りゲームではありますが、オシム次期日本代表監督も観戦に来ていたということで、選手たちも少しはハッスルするかな、と思いましたが、散々でしたね。走らねえ、チェックしねえ、勝負しねえ。唯一の見せ場は28分、J-EASTのDF中澤が自陣内からドリブルで駆け上がり、エリア手前でJ-WESTのDF宮本をかわしかけたところに身体を入れられて、倒されFKを獲得。これを自ら蹴って、川口が守るゴール左隅に突き刺しちゃいました。本人含め、みんなビックリ、川口苦笑い・・・(笑)。前半1-0。

後半は選手も替わって、攻撃的な展開になりましたが、それでも最後の詰め、センタリングの精度のなさは相変わらず。そんな中、62分、小林大悟がやっと右サイドからのセンタリングをゴール前の巻に合わせ、ヘディングでJ-EASTが2点目。さらに71分、81分にバレーが連続ゴールを上げて(最初のはオフサイドだったけど)、勝負あった。鹿島の期待の若手、内田隼人の積極的な前線への駆け上がりがなかなか良かったです。対するJ-WESTは見所が少なかったですが、やっと終盤、古橋が一矢報いて、零封だけは免れた、というゲームでした。

オシム、これから大変そうだね。でも、期待してるよ(笑)。

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2006/07/14

『ドン・カルロス』(シャトレ座)

Dvddon_carloschatelet DVDライブラリーより。

シラーの戯曲(1787)に基づくヴェルディの歌劇。

1867年のパリ・オペラ座での初演(フランス語、グランド・オペラ形式による5幕版)以来、ヴェルディ自身が度々改訂を重ね、今日では1886年のイタリア語5幕改訂版(通称"モデナ版"、あるいは"リコルディ5幕版"ともいう)、もしくは1884年のイタリア語4幕改訂版(通称"リコルディ4幕版"といい、フォンテンブローの場面がない)での上演が一般的になっている作品だが(ただし、初演の時点ですでにカットが入っている)、その100年ぶりとなるフランス語5幕版の公演として大々的に宣伝されたプロダクションだ。だが、この手の宣伝文句は往々にして怪しいもので、実際、1980年代にパリ・オペラ座がプレートルの指揮でフランス語5幕版による上演を行っているらしい。このシャトレ座の公演では初演版に近い内容に戻っているものの、バレエの場面はカットされたままで、その後の版から取り入れられた部分もあり、ここは新たなシャトレ座版として考えるのが適当のようだ。

長大で多彩な劇的効果を含むこの作品に対し、ボンディはここで過剰な装飾を剥ぎ取り、スペイン宮廷の壮麗な華やかさは排除し、すっきりとした簡素な舞台にまとめ上げている。衣裳は概ねモノトーンで統一されているが、そこに印象的な色使いを加え、カルロスがエボリ公女をエリザベートと取り違えるのを自然に見せるなど、視覚的な説明付けも施されている。ジル・アイヨーの手による、その黒を基調にした、暗く陰影に富んだ舞台の中で浮かび上がってくるのは、カルロスとエリザベートの悲恋や、ロドリーグの非業の死といったものよりはむしろ、フィリップ2世の絶望的な孤独感だ。それぐらいジョゼ・ヴァン・ダムが素晴らしい。この映像はアラーニャをメインにして売り出しているけれど、そして確かにアラーニャも悪くないんだけれど、このヴァン・ダムの前では霞んでしまう。他にもハンプソン、マッティラ、マイヤーなど、強力なキャストで固められているが、コーラスを含め、ところどころ粗い部分があるのはライブ収録ゆえ、致し方ないところだろう。パッパーノの流麗な音楽の進め方が、ボンディの簡潔な演出とよくマッチしていて、興趣を添えている。

なお、版の異同に関しては、Sardanapalusさんフンメルさんのところに詳しい記事が出ていますので、そちらを参照なさって下さい。

★★★

フィリップ2世:ジョゼ・ヴァン・ダム
ドン・カルロス:ロベルト・アラーニャ
ロドリーグ:トーマス・ハンプソン
エリザベート:カリタ・マッティラ
エボリ公女:ワルトラウト・マイヤー
大審問官:エリック・ハーファザン
修道士/カール5世:チャバ・エリゼー
ティボー:アナート・エフラーティ
天の声:ドンナ・ブラウン
レムル伯爵/王の使者:スコット・ウエアー

合  唱:シャトレ座合唱団
管弦楽:パリ管弦楽団
指  揮:アントニオ・パッパーノ
美  術:ジル・アイヨー
衣  裳:モワデール・ビケル
演  出:リュック・ボンディ

[  収録:1996年3月16日、パリ・シャトレ座  ]

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2006/07/13

『Uカルメン』

Cineken2_logo_1 Dvducarmen_2 orfeo.blog=CineKen2
共同企画:
「《カルメン》幻想:その1」

▼ マーク・ドーンフォード=メイ《Uカルメン》
(南ア、2005)
Mark DORNFORD-MAY,
U-CARMEN E-KHAYELITSHA

監督:マーク・ドーンフォード=メイ
脚本:マーク・ドーンフォード=メイ、アンディスワ・ケダマ、ポリーヌ・マラファーネ(原作:プロスペル・メリメ、リュドヴィク・アレヴィー、アンリ・メイヤック)
製作:マーク・ドーンフォード=メイ、カミーラ・ドライヴァー、ロス・ガーランド(南ア SPIER FILMS)
音楽:ジョルジュ・ビゼー(オペラ《カルメン》)
指揮:チャ−ルズ・ヘイズルウッド
振付:ジョエル・ムテトゥワ
撮影:ジョルジュ・ビカーリ
編集:ロネル・ルーツ
美術:クレイグ・スミス(照明:ケニー・フィッシャー)
衣裳:ジェシーカ・ ドーンフォード=メイ
音響:バリー・ドネリー、サイモン・ライス
出演:ポリーヌ・マラファーネ(カルメン)、他
Pauline Malefane .... Carmen
Andile Tshoni .... Jongikhaya(>ホセ)
Lungelwa Blou .... Nomakhaya(>ミカエラ)
Zweilungile Sidloyi .... Lulamile Nkomo(>エスカミーリョ)
Andries Mbali .... Bra Nkomo
Zamile Gantana .... Captain Gantana
Andiswa Kedama .... Amanda
Ruby Mthethwa .... Pinki

(カルメン以外、登場人物名が変わってるし、だいたい男女の区別だって名前からでは定かでないし…、どいつが誰だかあまりよく判らんので子細は以下へ↓)
IMDb:http://www.imdb.com/title/tt0445776/fullcredits#writers

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ジャンル:ケープタウン版《カルメン》

 2010年の次回W杯は南アで行われるそうですね。このフィルムの背景になっているケープタウンなどでは、そちらのオリンピック誘致同様、W杯用の巨大スタジアムなんかを建てるより先にすることがいっぱいあるだろ!と反対してるらしいんですが、このフィルムの背景に使われている見渡す限り地平線まで拡がっているようなすごい黒人スラム街なんかを見ちゃうと、なるぼどなあ…なんて思っちゃいますよ(笑)。今keyakiさんのブログ(←)でフランチェスコ・ロージの《カルメン》をやってるんで、こっちも対抗して、南ア製の現地語に焼き直した《カルメン》です。だから「 U-CARMEN E-KHAYELITSHA」というわけで、「KHAYELITSHA」はそのスラム街の名前です。南アではではアフリカーンズ語をはじめ公式に11もの言語が使われているそうなんですが、これはソサ語に移し替えられた《カルメン》。こっちではスラム街の大ボスになっている闘牛士エスカミーリョがほぼ完全にいなくなっちゃいましたが、音楽だけは2/3くらいはオリジナルが忠実に再現されてます。つまりオペラ映画の変種で、昨年のベルリン映画祭に出品され大賞を取っちゃったようなフィルムなんです。ケープタウンのスラム街に展開する「カルメン」…。なんか面白そうでしょ。うん、結構面白いんです。皆さん歌はあまり上手くないけど(笑)、役者としてはなかなかのもん、映画としてかなり見れる代物だからベルリン映画祭が金熊賞をやっちゃった気持ちはよく判る!

 英国人の若手演出家で王立シェイクスピア劇団にも演出を発表しているというマーク・ドーンフォード=メイという人が、2000年に南アに派遣されて、現地でオーディションをやって集めた人たち計40人の現地人歌手でオペラ劇団を組織するんです。「南ア演劇アカデミー (South African Academy of Performing Arts)」という名称で活動を開始した劇団は、その後ソト語名「タレント連合 (Dimpho di Kopane)」劇団と改称され、即座に英国へ六ヶ月間の研修ツアーに旅立つ。翌2001年にこの劇団が初めて立ち上げた制作がビゼーの《カルメン》だったそうで、その成功から長編映画を撮るプロジェクトが持ち上がった。そして2004年4月から5月にかけて撮影されたフィルムがこれというわけ。ドーンフォード=メイにとっても初めて撮った映画だそうで、オットー・プレミンジャーの《カルメン・ジョーンズ》以上に《カルメン》を言葉も文化もまったく異なるところへ移しちゃった、つまり keyakiさんのところでやってるフランチェスコ・ロージ版と正反対の発想で撮ったフィルムというわけですが、これが結構成功してるんだよね。

 さすがに闘牛士エスカミーリョだけはどうしようもなかった模様で、あっさり抜け落ちてますけど、物語を倣るだけでなく一応オペラ映画の体裁を備えているんだ。だからエスカミーリョが登場する(…というか登場しない)後半こそかなりはしょられますけど、前半はかなり忠実にオペラを再現してる。ケープタウンの黒人の住むスラム街を背景に使ったカルメンということで、白人は一人も出てきません。郊外電車の線があって、それに沿って国道が走ってる。その脇に拡がる広大なスラム街。近くに飛行場もあるらしい…。

 初っ緒町の文化センターみたいなところで、住民の女声合唱団に指揮者が《カルメン》の合唱の練習をつけている。一人遅刻してきて、またあいつかよ〜なんて胡散臭い目で見られるんで、ご免なさ〜いなんて言って合唱に入ってくるお姐ちゃんがポリーヌ・マレファーネさん、これがカルメンさんだと後でわかるんですが、すごいビヤ樽型のド迫力の黒人お姐ちゃんです(>写真)。彼女自身まさにこのスラム街の出身で、シナリオ執筆にも加わってる。歌はあまり上手くないけど、迫力では抜群だよね。こういうのを見ちゃうと、オペラでのあのふやけた歌手なんて見れたもんじゃないです。ホセはここでは「ヨンギハヤ」さんといいまして、アンディレ・チョーニ君はこの地区担当の警察署員。型通りミカエラちゃんが訪ねてきて、警官たちの一団にからかわれ、やっとパトロールから戻ってきたホセ君に故郷のお母さんの許へ帰っておくれと言います。フィルムではミカエラちゃんはホセ警官の死んだお兄さんの奥さんだったらしいんだよね。お母さんはミカエラちゃんが大好きなもんで、弟と再婚して欲しいというわけよ。もちろんミカエラちゃんも結構迫力ある丸々太った黒人女性なんだ。

 カルメンさんといえば、こっちでも煙草工場、こっちは葉巻じゃなくて紙巻きですが…の女工さん。これがなんか大のオペラ・ファンらしくて、就業中にテレビでお気に入りの歌手が出ている番組を見てるんですわ。そうそう、南ア出身のオペラ歌手ってのが結構いるでしょ…。そうすると、別の女工さんが、喧しい!とテレビを切っちゃう。そこで喧嘩になり、ホセ警官が介入してくるというわけ。暴力を振るったカルメンさんを逮捕して留置場に連行する間に誘惑され、逃げられ、カルメンさんがスラム街に逃げ込んじゃったら、もう行方が判らなくなっちゃう。ホセ君は上司の警察署長から大目玉を食らうというわけ。カルメンさんの方は、こっちではスラム街のヤクザたちの溜まり場になっているリラス・パスティアの店に入り浸っていると、その警察署長がやってきて、いかがわしい商売を見逃してやるから、オレと寝ろなんてやってるところに、ホセ君がやってきちゃって、署長をとっちめちゃって、もう署には帰らず、ここに居着いちゃう。そこに闘牛士の代わりに、車に乗って颯爽と現れるのがスラム街の大ボスらしいキザな男なんですね。なにせ、リラス・パスティアだろうが何だろうが、金の力に任せて全部牛耳ってるような奴だから、カルメンさんだって誰だって、こいつには従わなくてはならない。ただ、エスカミーリョをただ単に消滅させちゃうのには躊躇があったらしく、雄牛を殺して犠牲に捧げるなんて民俗的な儀式の場面が出てきます。最初は、どうもホセ警官が好きになったらしいカルメンさんは大ボスを斥けているわけですが、ホセ警官がだんだん本気になってくるに従い、カルメンさんの心は大ボスの方に移っちゃう。ヤクザの仲間に入れられちゃったもんで警官を辞めなくてはならなくなったホセ君の方は、いったんミカエラちゃんと一緒に故郷へ帰省する。

 そして、街の女声合唱団が体育館みたいなところで発表会をやり、《カルメン》の合唱を披露する日がきます。そこへ郊外電車に乗ったホセ君が近付いてくる。お友だちの合唱団員がカルメンさんに、会場にホセ君が来てるから気を付けろなんて注意してる。カルメンさんが合唱隊から抜け出してホールの裏口から脱出する。ホセ君が追う。最後は体育館の裏手の空き地で、どうしても言うことを聞かないカルメンさんをホセ君が殺っちゃう。

 ちょっと後半尻切れトンボ風になっちゃうのが残念なんですが、全員黒人の役者たちがなかなか見応えがあるし、キャメラをスラム街の真っ只中に持ち出して、まさにドキュメンタリー風に撮ってる前半がなかなか見事です。ただ、折角劇中劇風なお膳立てでドラマを囲い込んじゃったんだから、もうひとひねりあったらもっと面白くなったでしょう…。それに、ドーンフォード=メイという舞台演出家がもうちょっと映画をよく知っていたら…。スラム街ファヴェラスを舞台にした ブラジル映画 (1)にこの手のものが沢山あるんだよね。最後に、こういうのを見ると《カルメン》というのがいかに良くできたオペラだかも如実に納得させられる…というワケ。
(2006年06月27日:パリ、IMAGES D'AILLEURS)

CineKen2

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画像:
▼ポスター:
http://www.allocine.fr/film/galerie_gen_cfilm=59718&filtre=&cmediafichier=18604925.html
▼写真 :
http://www.allocine.fr/film/galerie_gen_cfilm=59718&filtre=&cmediafichier=18480451.html
「ポリーヌ・マラファーネ(カルメン:前列右端)と煙草工場の女工たち」

(1):CineKen2ブラジル映画特集
http://perso.orange.fr/kinoken2/cineken2/cineken2_cont/cineken2_archive/bresil05.html

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メンテ終了

丸二日間に渡ったメンテナンスが、予定より1時間ほど早く終了したようです。珍しく順調だったんですかね?この間、TB、コメント等でご不便をお掛けした皆さんには、Niftyに成り代わり、深くお詫び申し上げます。

さて、これでどの程度システムが向上したのか、あれこれ試してみるつもりです。結構快調な感じがしますが、さていかに?その上で、通常モードに復帰する予定です。どうぞまた、よろしくお願いします。

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2006/07/11

メンテナンスで夏休み

前にお知らせしたとおり、本日11日(火)の午後2時より、明後日13日(木)の午後2時までの予定で、ココログのメンテナンスが入ります。この間、いつもと同様、記事投稿、TB、コメントなどの機能が停止となります。しかも、今回はシステムの切り替え等の大規模作業が入るため、いつにも増して、トラブルが多発する可能性があります。というわけで、予定どおり2日間で終わるかどうかも、非常に怪しいところです。いつも予定どおり行きませんからねえ・・・。

ワールドカップもようやく終わって、ひと段落したところだし~というか、ひと段落したからメンテやるんだろうけど~、ここで私もしばしの夏休みを取ろうと思います。いつになるか不明ですが、メンテ終了後、また気分一新、再開させていただきますので、どうぞよろしくお願いします。再開後、ココログのレスポンスが夢のように大幅改善されていることを心から願っています。頼むよ、Nifty!ちゃんと仕事してね(笑)。

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2006/07/10

世界王者はイタリア!

Flagitaly_1 決勝(@ベルリン)
イタリア 1-1 フランス
    (PK:5-3)

いよいよ迎えたファイナル。この試合の鍵を握ったのは、やはり"あやつ"、マテラッツィ。開始わずかに6分、自陣内からのロングボールをアンリが頭で前に送り、これを受けたマルーダがそのままペナルティ・エリア内に侵入したところで、横からカバーに入ってきたマテラッツィが足で引っ掛け・・・そうになったところをぎりぎりでその足を引っ込めたのですが、マルーダは前に倒れ、マテラッツィは普段の行いが悪いので(笑)、PKの審判が下りました。これをジダンが人を喰ったようなループでGKブッフォンの虚を突き、ボールはクロスバーに当たってゴールの内側に落下。フランス、先制です。

が、19分、あやつに汚名挽回のチャンスが。ピルロが蹴った浮き球の右CKをファーサイドでマテラッツィがヴィエラとの空中戦を制して、ヘディング・シュート。これがゴール左に決まって、イタリアが同点とします。

この後は、それぞれの堅いディフェンスが落ち着きを取り戻し、ともに相手にチャンスを作らせません。イタリアはトッティが完全に封じられ、1トップのトーニが孤立。後半になって運動量も落ち、中盤をフランスに支配されます。が、イタリアのカテナチオも強固で、フランスはその最終ラインを崩すことができません。アンリが自らドリブルで突破するシーンも二度ほどありましたが、シュートに力がありませんでした。56分、ヴィエラに故障が発生し、ディアラと交代。イタリアのリッピ監督は、61分、とうとうトッティに見切りを付け、ペロッタとともにベンチに引っ込め、イアキンタとデ・ロッシを投入。ピルロを前めの位置に上げます。さらに終盤の86分にはデルピエロまで投入しましたが、試合は動かず、延長戦へ。

延長前半、フランスはリベリとジダンに絶好機が生まれますが、マルーダとのワンツーからDFをかわして放ったリベリのシュートは枠を逸れ(リベリはこの後、トレゼゲと交代)、サニョルの右クロスに合わせたジダンのヘディング・シュートはGKブッフォンに右手一本でクリアされます。そして延長後半、アンリが足に異常を来たし、ヴィルトールと交代。その直後、ボールとは関係ないところでジダンがあやつと何事かやり合い、いきなりその胸に頭突きを喰らわしました。一発レッド。えええっ!これがジダンのラスト・プレー!?マテラッツィ、おまえ、いったい何言った?ともかく、これでフランスも攻め手を失い、そのままタイムアップ。ワールドカップの行方は、PK戦に委ねられました。

過去90年イタリア大会から98年フランス大会まで、3大会連続でPK戦を落としたイタリアですが、ブッフォン対バルテズの対決なら、イタリアが絶対有利。イタリアは全員が確実に決めていく中、フランスは二人目のトレゼゲがバーに当てて、失敗。イタリアの5人目、グロッソが決めた瞬間、とうとうアズーリに栄冠がもたらされました。

イタリア、24年ぶり4度目の優勝です。おめでとう、アズーリ!大会前の私の優勝予想が当たったよ!ありがとう(笑)。フランス、あと一歩でした。でも、ドメネクが優勝監督にならなくて、本当によかった(爆)。そして、さようなら、ジズー!最後は残念なことになってしまったけれど、またいつか、違う形で会える日を楽しみにしています。Au revoir!

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<試合後のコメント>

カンナバーロ:
「これからトロフィーを抱いて眠りにつくんだ。(今日の勝利は)いつもとは 違う特別な勝利だ。自分でも驚くほどの興奮を感じているよ。今夜も苦しい試 合で、僕らにとってはタブーになっていたPK戦までもつれ込んだけれど、こ うした形でトロフィーを手に入れるのは二重に嬉しいことだね。 フランスには借りがあった。でも最後はトレゼゲのPKが勝負を分けた。こ の特別な勝利をみんなで喜びたい。僕個人としても、サッカー人生に一つの大 きな節目を刻むことができた」。

リッピ監督:
「これまで多くの勝利を収めてきたが、今回の喜びが最も大きい。素晴らしい 選手たちに感謝しなければならない。彼らの闘争心、意欲、精神力、そしてそ のほか全てのことに。みんな喜んでいる。言葉もないよ。スポーツに関わるものとして、また一人 の監督として、これ以上の満足感を得ることはできない。私はこれまでの経歴 の中でチャンピオンズリーグやスクデットなどの数多くのタイトルを獲得して きたが、これほど大きな喜びは一度も感じたことがない。この勝利を家族に捧 げたい」。

ドメネク監督:
「(ジダンについて)かばうわけではないが、気持ちは理解できる。意味のない行動だった。チームにとっても彼自身にとっても残念なことだ。最後の10分間、ジダンが いない影響は非常に大きかった。彼の不在が試合を大きく左右した。あの退場 が悪い意味で試合のキーポイントだったと思う。イタリア代表はPK戦を目指 して戦っていた。・・・マテラッツィが何らかの形で関わっていたと思う。何かが起こったのだろう。 ジダンがわざと退場になるためにあんなことをしたとは考えにくい。我々が残念に思うことがあるとすれば、大会を通しての戦いぶりではなく、 決勝戦の結末だ。プレーの内容から言えば、我々が勝利にふさわしかっただろ う。しかし意味があるのは勝つことだけだ。何でも好きなことを言うことはで きるが、イタリアが優勝したというのが今の事実だ」。

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2006/07/09

3位はドイツ・・・さあ、決勝だ!

World_cup_germany_313位決定戦(@シュトゥットガルト)
ドイツ 3-1 ポルトガル

決勝の前日に行われる恒例の3位決定戦。主審は日本の上川氏。バラックこそ欠場しましたが、GKカーンが登場してきたホームのドイツにやはり一日の長がありました。だって、準決勝から中3日のドイツに対し、ポルトガルは中2日だもんね(笑)。ということで、フィーゴもベンチ・スタートでした。

互いに攻撃的に攻め合いますが、ここぞという場面でポルトガルはパウレタが決め切れません。前半、フリーで左サイドから放ったシュートも、カーンが難なくセーブ。思えば、今大会でのパウレタは今ひとつ精彩を欠きましたね。結局、グループリーグ初戦のアンゴラ戦で上げた1ゴールだけで終わってしまいました。

後半、ポルトガルの選手たちの動きが鈍ってきたところで、ドイツが攻勢に出ます。56分、左サイドからドリブルで中に切れ込んだシュバインシュタイガーへのチェックが遅れたところを、彼がそのままミドルシュート。これをGKリカルドが防ぎ切れず、ついにドイツが先制。さらに61分、左からのFK。シュバインシュタイガーが蹴ったシュート性の低い弾道のボールがポルトガルのプティの足に当たってコースが変わり、そのままゴール(判定、オウンゴール)。78分にもシュバインシュタイガーが左サイドから中央にドリブルで切れ込んで、ゴール右隅にミドルシュートを突き刺しました。

ポルトガルはGKカーンの壁をどうしても突き破れませんでしたが、終盤の88分、交代で入って来たフィーゴが右サイドから上げたクロスに、やはり後半途中投入されたヌノ・ゴメスがダイビング・ヘッドで合わせ、1点を返しました。が、とき既に遅し。試合はそのまま終了です。

3位はドイツ。今大会初のハットトリック誕生のチャンスでしたが、オウンゴール判定によって阻まれました。決勝では・・・難しいだろうなあ。さて、その決勝のイタリア×フランス戦、いよいよ今夜です。どんな戦いになるのか、楽しみです。

*ここにきて、以前からレスポンスが不安定だったココログが、さらに深刻な状況に陥っています。記事も出しづらい有り様です。TBやコメントの送信等で、ご迷惑をお掛けする場合が多々あると思いますが、どうぞご容赦ください。なお、来週、大掛かりなメンテナンスが入ることになっています(11日から13日の予定)。

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2006/07/06

ジダンが決めた!レ・ブルー、決勝進出

World_cup_germany_30準決勝(@ミュンヘン)
フランス 1-0 ポルトガル

準決勝のもう一試合はフランスとポルトガルの一戦。司令塔のジダン、両サイドのリベリ、マルーダ、1トップのアンリらを中心に、パスを組み立てて相手を崩そうとするフランス。フィーゴ、クリスティアーノ・ロナウドの両ウイング、司令塔のデコ、1トップのパウレタらを中心に、サイドから攻め上がリ、中からミドルを狙っていくポルトガル。ともにディフェンスが堅く、一進一退を続けますが、前半30分すぎ、マルーダが左サイドからエリア内のアンリへパスを出し、アンリがこれを瞬時に中に切り返して進もうとしたところを、その動きに付いていけなかったDFカルバーリョが思わず左足でアンリを引っ掛けてしまい、PK。これをジダンが決めて、フランスが先制します。その後、ポルトガルも必死の反撃を試みますが、フランスの安定したディフェンスがこれをシャットアウト(相変わらずバルテズにはヒヤヒヤしどうしだけどさw)。そのままフランスが逃げ切りました。

すんげえ、レ・ブルー、決勝まで行っちゃったよ。ジダンの現役最後のゲームは、なんとワールドカップ決勝戦!こりゃ、たまりません。行けえ、ジダン!行けえ、レ・ブルー!!(←昨日、なんて書いたっけ、おいら?w)

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<試合後のコメント>

ヴィエラ:
「決勝に進めて本当に満足している。今夜は良い戦いは見せられなかったが、 とにかく僕たちは勝った。ポルトガルはとてもいいチーム。すごく苦しめられ たよ。でもフランスは全員で守り、最後まで団結力を見せた。そして勝ったん だ。疲れもあったから、今大会で一番厳しい試合だった。イタリアとの決勝戦 も、厳しいものになるだろう。だけど僕たちはプライドを持って、自分を信じ ることができる。スペイン、ブラジル、ポルトガルを倒したんだから、自信も つくというものさ。最後まで行けるよ」。

テュラム:
「勝てて本当によかった!内容は良くなかったけれど、手堅いプレーができ た。疲れもあったし、決勝もかかっていたから、のびのびと戦えたわけではな かったね。僕たちはポジション取りがよかったから相手にチャンスを作らせな かったけれど、ボールをすぐ奪われてしまって、なかなか攻撃に移れなかった。 でも、フランスの特徴は団結力。全員が全力を尽くした。警告については、僕 たちは経験でプレーをコントロールできた。 ・・・1年前は代表に復帰するつもりもなかったのに、今ここにいるのが信じられ ないよ。サッカーは素晴らしい。イタリアは決勝であまり負けたことがないか ら、ブラジル戦やポルトガル戦以上に厳しい試合になるだろう」。

アンリ:
「今日は、チームの総合力でポルトガルに差をつけることにしたんだ。誰ひと り諦めることなく、最後まで戦っていたね。チャンピオンズリーグの決勝には 出たことがあるけど、ワールドカップの決勝は初めて。僕はついてるね!い つも言ってきたことだけれど、こういう試合では個人力がモノをいうから、チ ームでまとまって戦うべきなんだ。先制してそのまま勝てたからよかったよ。・・・ PKをもらった時、僕は切り返すのに集中していて、誰もいないところにパ スしたら(カルバーリョが)足を入れてきて蹴られたんだ。酷いファウルでは なかったけれど、僕は倒れてしまった。そのあと、僕は何もアピールしていな い。ビデオを見ればわかってもらえるよ。でも振り返ったら主審が笛を吹いた んだ。ロナウドもフィーゴもシュートを打ってきたけれど、1対1の場面がな かったから助けられたね」。

マルーダ:
「本当に嬉しいよ。決勝戦に備える前に、この喜びを味わいたい。決勝戦では 勝つために戦うよ。このチャンスが次にいつやって来るかわからないからね。 僕は初めてのワールドカップで、決勝を戦えるんだ!ポルトガルはブラジルより厳しい相手だったけれど、予想はしていた。守備 はフランスの武器。僕たちは粘りを見せ、全員で守った。ドイツには23人で来 たのに、サアへの警告は本当に残念だよ(累積2枚目で、決勝は出場停止)。イタリアには2000年のユーロ決勝のことが頭にあるかもしれないね。でも、リベンジされないよ う願っているよ」。

ギャラス:
「今日はチーム全員で守り、よく持ちこたえた。中盤とサイドの選手も守備に 回ってくれたから、僕たちディフェンス陣は堅固なブロックを保つことができ たんだ。イタリアとの決勝戦については、セリエAで活躍している選手の意見 を聞くよ。PK戦にならないことを祈ろう」。

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2006/07/05

イタリア、決勝へ!

World_cup_germany_29準決勝(@ドルトムント)
ドイツ 0-2 イタリア
    (延長) 

ワールドカップではドイツに負けたことのないイタリアが、やってくれました。両チーム無得点のまま延長にもつれ込み、PK戦に突入かと思われた延長後半タイムアップ寸前、グロッソ(119分)とデルピエロ(121分)が連続ゴールを上げて、見事決勝進出です。よっしゃあ、アズ~リ!頂点はすぐそこだ!行けえ、金色の翼に乗って!!

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<試合後のコメント>

リッピ監督:
「彼らはよく戦った。誇らしく思うよ。デルピエロがゴールを決めてくれると 思っていたよ。 デルピエロがグラウンドに入った時、私はベンチの選手たちに向かって彼が 決勝ゴールを決めると言ったんだ。決勝ゴールではなくダメ押しの2点目とな ったが、嬉しい誤算だ。この世に正義があるのなら、PK戦になっていても我々が勝っていたと思う。 今は大きな満足感を感じているが、日曜日に仕事を完成させなければならない。 対戦相手に関しては、特にどちらがいいということはない。希望を言うのは馬 鹿げたことだろう。私の今後について?以前から何度も言っている通り、そ の話はワールドカップが終わってからだ」。

ブッフォン:
「イタリアの戦いぶりは素晴らしかった。でも、僕らはまだ喜ばないよ。ファ ンのみんなには喜んでほしいけれどね。終了20分前から、今日はPK戦になるかもしれないと考えていた。でも、ほ んの少しの好プレーと幸運のおかげでそれを回避することができた。前半は僕 らが優勢で、思ったとおりに試合のリズムを作ることができていたけれど、後 半は若干動きが落ちてしまった。ポルトガルかフランス?技術的には互角だ。より疲れている方のチームと 戦いたいよ。僕らはまだ喜ぶつもりはないけれど、ファンのみんなが喜んでく れるのは問題ない」。

トッティ:
「(決勝戦について)僕は1カ月前にイタリア対ポルトガルになると言っていた。自分のプレーには満足しているし、それ以上にチーム全体のプレーに満足している。素晴らしいチームであることを証明できた。ドイツも強力なチームだったが、イタリアは組織がしっかりしていて、序盤から強さを見せることができていた。最終的には妥当な結果になった。プレーの主導権を握っていたのは僕らの方だった」。

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2006/07/04

ヒデ、引退!

Imageshide_2

寂しすぎるよ・・・

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2006/07/03

ジャンヌ・ダルク裁判

Dvdproces_de_jeanne_darc久々に映画を見ました。「オルレアンの乙女」、ジャンヌ・ダルクの映画です。

ジャンヌ・ダルクといえば、当然リュック・ベッソン?

いえいえ、違います。1962年に製作されたロベール・ブレッソン監督の傑作映画のほう。詳細は、CineKen2-FORUMまで。
(記事番号=975)

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2006/07/02

ブラジル敗れる!フランス、ベスト4へ

World_cup_germany_28準々決勝(@フランクフルト)
フランス 1-0 ブラジル

ブラジルはフランスが苦手。というわけで、ブラジルのパレイラ監督、血迷いました。エメルソン不在のこのゲーム、トップでロナウドと組むのがアドリアーノではなくて、ロナウジーニョ。その下にカカと、そしてジュニーニョを入れてきました。フランスが相手ということで、リヨンのジュニーニョをどうしてもここで使いたかったのでしょう。でも、この「奇襲」は不発に。組織的なディフェンスでブラジルの個人技を封じるフランス。スピードのないロナウドにそこを突破する力はなく、上がりめのロナウジーニョにはなかなかボールが入りません。そうしているうちに、ゲームは徐々にフランス・ペースへと傾いていきます。前半、0-0。

後半、ブラジルの一瞬の隙を突いたのは、やはりジダンとアンリの二人でした。57分、フランスの左サイドからのFKのチャンス。ジダンがファーサイドに入れたボールをフリーで走り込んだアンリが右足ダイレクトで合わせ、GKジダの頭上を破り、ゴール。一番マークしなければならないアンリをフリーにしてしまった、ブラジル側の痛恨のミスでした。

この後、ブラジルはジュニーニョを下げて、アドリアーノを投入。ふだんのシステムに戻し、中盤でのボール回しがスムーズになります。さらに動きの鈍ったカフーに代えてシシーニョ、カカに代えてロビーニョまでつぎ込んで、反撃体勢に入りますが、老練なフランスがジダンを中心に落ち着いてこれに対処。最後まで得点を許さず、そのまま試合終了。ブラジル、またもやジダンに屈し、連覇の夢がついえました。枠内シュート、わずかに1本という、あまりにも寂しい内容での敗戦です。

フランス、準決勝進出。そして、ジダンのファイナル・ファンタジーは、いよいよクライマックスへと向かいます!

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<試合後のコメント>

アンリ:
「僕のゴール?もちろん満足しているよ。でもこれは一番大切なことじゃな い。大切なのは、準決勝に進出できること。今日は試合をコントロールできた。 1-0で残り15分となったとき、今までどおりきちんと守っていこうと思った よ。ブラジルとやっていると、プレーに見とれる瞬間があるから要注意だ。す ぐに痛い目にあうからね。それから、ジダンからのパスでシュート決められて よかったよ。もう、記者会見でこの質問されることがなくなったからね。よし、 今日ははじけるよ!ポルトガルのことはそれから考える」。

ヴィエラ:
「このチームも僕も、試合ごとに進化している。ブラジルを倒すには、100% の力が必要だった。この週末は、優勝最有力候補を倒した感動にひたりたいね。 でも月曜日からは、今度はポルトガル戦に向けて集中する。難しい試合になる だろうね。ただ、自由にのびのびとプレーして、決して計算をしないようにす るよ。このチームでプレーできて最高さ。このチームは謙虚で、地に足がつい ている。目的は7試合することだったが、5試合が終わって残り2試合。あせ ることはない」。

マケレレ:
「やることはやった。パニックに陥ることなくプレーして、相手のペースにな らないよう集中して戦えた。パトリック(ヴィエラ)のことはよく知っているか ら、どちらが(前に)出てどちらが(後に)引くか、分かるんだ。今日はブラ ジルをメンタル面で疲れさせたかったよ。中盤は崩せないぞ、ってね。終了間 際はヒヤヒヤしたけど、なんとかいい仕事ができたね。さあ、次はポルトガル だ。彼らも攻撃的なチームだからね。真剣にやらないと、強いよ」。

ギャラス:
「ブラジルペースで試合をさせないよう、色々と準備してきた。今日はそれが 効いたね。チームはだんだん良くなっている。でもまだ100%じゃない。一瞬 の隙で試合を変えることのできる相手だからね、90分間気を張りつづけなけれ ばならなかった。きちんとガードしたよ。・・・ポルトガルも強い。1週間あるから(*)、よく研究して弱点を見つけるよ。安心 できる相手じゃない。本当に大変なのは、これからなんだ」。
(*)管理人注:1週間ありません。1週間のことを8日と言ってしまうフランス人のことだから、大目に見てあげましょう。

アビダル:
「全力でプレーした。今までのブラジルじゃなかったから、最大限にプレスを かけ、攻撃もいくところまでいったね。試合前にビデオを見て、ブラジルには CKのときファーポストに弱点があるとわかったんだ。ジダンがその通りにし てくれた。偉大な選手は、偉大なる瞬間に必ずいる。フランス人で、ブラジル を倒したことを誇りに思うよ。でも、あまりはしゃいではいけない。まだ終わ りじゃないからね。(ジダンについて)引退するということで色々言われていたけれど、僕たちにとって、すごい存 在だよ。プロになる前、僕はジダンのようになりたいって思っていたんだ。そ う、今でも思っているよ」。

バルテズ:
「もう最高だよ。こういう試合はゴールキーパーにとって難しいんだ。98年と は違うね、別世界だ。今日は帰って、とにかく喜ぼう。ジダン?ファンタス ティックな選手だ」。

ジュニーニョ(ブラジル):
「寂しいね。初めてのワールドカップ先発だったのに(*)、チャンスをものにする ことができなかった。フランスはよくやったと思う。ゴールを決めたのはセッ トプレーだったけれど、チャンスはいっぱい作っていた。まあ仕方がないね。 次のワールドカップは、ロナウジーニョ、カカ、ロビーニョといった選手が ブラジルを作っていくんだ。僕のブラジルは、今回で終わったよ」。
(*)管理人注:ジュニーニョは日本戦でも先発していますが、あの試合は本人にとってワールドカップのうちに入らないようです(笑)。

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イングランド、愚か者とともに去る

World_cup_germany_27準々決勝(@ゲルセンキルヘン)
ポルトガル 0-0 イングランド
    (PK:3-1)

2年前の欧州選手権、準々決勝(2-2の末、PK戦でポルトガルの勝ち)の再戦。ポルトガルはデコ、コスティーニャを出場停止で欠きましたが、怪我で心配されていたクリスティアーノ・ロナウドは無事出場しました。デコの位置にはティアゴ。対するイングランドは右サイドバックのガリー・ネビルが復帰。ルーニーの1トップでスタートしました。

流れとしてはサイド攻撃のポルトガル、セットプレー狙いのイングランド。フィーゴの積極性が目立ったものの、試合は互いに決め手に欠き、そのまま後半へ。だが、そこでイングランドに悲劇が訪れます。後半立ち上がり早々、大黒柱のベッカムが右ふくらはぎを痛め、52分にやむなくレノンと交代。直後、ランパードにフリーのシュート・チャンスが回ってきますが、相変わらずヘンな調子のランパードが枠を外します。そして62分、今度は悪夢が訪れました。その前に絶好のシュート・チャンスを空振りしてしまい、ポルトガルのしつこいディフェンスにもかなりイラついた様子だったルーニーが、DFカルバーリョともつれ、起き上がる際に彼を踏みつけてしまい、一発レッド。また一人、「愚か者」が生まれてしまいました。

一人少なくなったイングランドは守りを固め、ポルトガルの攻撃を耐え抜きますが、ルーニー退場後に入ったFWの蔵内君らも得点を上げることが出来ず、結局延長の末にPK戦へ。そこで期待のランパード、ジェラードらがポルトガルのGKリカルドに阻まれて、とうとう力尽き、ポルトガルが準決勝へと勝ち上がりました。ポルトガルを率いるのは前回大会の優勝監督スコラーリ。はたして、監督としての2連覇はあるのでしょうか?

40年ぶりの栄冠を狙ったイングランドですが、スコラーリ監督にはどうしても勝てず、またも「愚か者」とともに大会を去ることに。勝負を決する最後のPKを蹴ったのがマンチェスター・ユナイテッドのロナウドってところも、何かの因縁でしょうか。結局、ウォルコット君は一度も登場しませんでした。じゃあ、なんでメンバーに入れたんすかね?エリクソン監督、今大会はツキもなく、これにて退任です。お疲れ様でした。

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2006/07/01

アズーリ、ウクライナに快勝!

World_cup_germany_26準々決勝(@ハンブルク)
イタリア 3-0 ウクライナ

もう一試合はネスタの復帰が遅れているイタリアと、シェヴァ擁するウクライナとの対戦。ネスタの代役はバルツァッリが入り、カンナバーロとともにセンターバックを組み、前線はトーニの1トップで、その下にトッティという布陣です。

試合は立ち上がりから動きます。開始わずかに6分、イタリアの右サイドバックのザンブロッタが駆け上がり、トッティとのワンツーから中に切れ込み、ウクライナDFの対応が遅れたところをそのまま左足で豪快にシュート。これがGKの手を弾いてゴール右隅に突き刺さり、イタリアが先制します。前半はイタリアが中盤でウクライナを圧倒し、ウクライナに攻撃の形を作らせません。なんとか反撃したいウクライナは20分、3バックのセンターバック、スビデルスキーを下げて、4バックに移行。さらに前半ロスタイムには、再びセンターバックのルソルが負傷交代を余儀なくされ、苦しくなります。前半、1-0。

後半になって、ウクライナはサイドからの攻撃が功を奏すようになりますが、せっかく作った決定機もGKブッフォンを中心としたイタリアのディフェンス陣がしっかりと阻止します。すると59分、イタリアが左CKからショートコーナーを使い、トッティがゴール前に入れたクロスにカンナバーロが飛び付きますが背が低くて届かず、その裏にいた長身のトーニが後ろにDFを背負いながらも、身を屈めるようにして頭で合わせ、ボールをゴールに突き刺しました。2-0。さらに10分後、左サイドでグロッソが出した縦パスを受けたザンブロッタが中に切れ込み、ゴール前にラストパス。これをトーニが今度は足で押し込み、3-0。勝負を完全に決めました。

アズーリ、危ない場面も途中ありましたが、完勝です。今大会得点のなかったトーニが2ゴールを挙げ、ジラルディーノやイアキンタ、デルピエロといった面々は休養を取ることができ、しかも次の準決勝はネスタが復帰してくる(イラナイのも帰ってくるけどw)・・・。ドイツなんて、目じゃないぜ!行けえ、アズ~リ!あと2つだあ!!

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追記:ネスタ、準決勝も無理みたいですねえ。となると、ひょっとして・・・。不安だなあ。

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ドイツ、PK戦を制し、準決勝進出

World_cup_germany_25準々決勝(@ベルリン)
ドイツ 1-1 アルゼンチン
(PK:4-2)

いよいよ準々決勝に突入。その第1戦から、いきなり試合は延長にもつれ込み、PK戦での決着となりました。

アルゼンチンは2トップにクレスポと、そしてサビオラではなくて、テベスを使ってきました。ドイツはいつもどおりクローゼとポドルスキの二人。前半はテベスが左サイドの高い位置で起点を作り、アルゼンチンが攻め込むシーンが多く見られました。が、ドイツも必死のディフェンスでこれを封じます。思い起こせば、開幕戦のコスタリカ戦で2失点して以来、ドイツは相手に恵まれたとはいえ、無失点できています。あの"ざる"ディフェンスが修正された?見たところ、最終ラインが随分後退しています。これで裏を取られる危険性を回避したようですね。FW陣が好調だから、無理して前に出る必要がないってところでしょうか。

が、後半立ち上がり早々、久々の失点です。49分、アルゼンチンの右CKのチャンス。リケルメが入れたボールに、マークのクローゼを振り切ったアジャラが頭で合わせ、ゴール。アルゼンチン、リードを奪います。その後、アルゼンチンのGKアボンダンシエリがゴール前でクローゼと交錯して身体を痛め、しばらくプレーした後、71分、控えGKのフランコと交代してしまいます。これでペケルマン監督は守りに入り、直後、司令塔リケルメを下げて、カンビアッソを投入。79分にはクレスポを下げて、高さのあるフリオ・クルスを入れました。が、ドイツのクリンスマン監督は、攻撃的な選手をどんどん投入します。そして迎えた80分、バラックが中に入れた左クロスをドイツの途中投入組、ボロブスキが頭で前に送り、そこに右サイドから走り込んだクローゼがこれまた頭で合わせ、シュートをゴール左に流し込みました。ドイツ、同点。その後はドイツが押し気味に試合を進めましたが、得点には至らず、延長戦でも決着が付かず、PK戦へ。

PK戦となれば、圧倒的にホームのドイツが有利でした。アルゼンチンはスタンドのブーイングの嵐の中で蹴らなくてはならず、その上GKは控え。ドイツが全員成功していく中、アルゼンチンは2人目のアジャラと4人目のカンビアッソがレーマンに阻まれ、万事休す。やむを得ない部分があるとはいえ、ペケルマン監督が取った消極戦術が、ドイツのクリンスマン監督の積極戦術に敗れてしまった一戦でした。リケルメ中心のチームを作っておきながら、よくも簡単にリケルメを下げるよなあ、ペケルマンは・・・。サビオラ、メッシ、アイマールが見たかったぞ!

ドイツ、ホームの期待に応えて、準決勝進出。ただ、試合前半から足を痛めていたバラックが、結局そのまま無理して最後までプレーして、PK戦にまで参加したのが気になります。次の試合、無事出場できるかどうか?注目を集めそうです。

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