« 『魔笛』 | トップページ | 青森燃ゆる? »

2006/03/06

パリ燃ゆる?前代未聞のフランスダービー

ligue1フランス・リーグ1 第29節
パリ・サンジェルマン 0-0 マルセイユ

本当だったら、フランス中がこの一戦に注目し、大いに盛り上がるパリ・サンジェルマン(以下、PSG)とマルセイユのフランスダービー。今回はそれが異様な状況と化してしまいました。

まずは、前節のアウェーでのナント戦後、PSGのサポーターが騒動を起こしたことを受け、試合開始時間が夜9時から午後5時に変更されました。夜中に騒がれちゃかなわん、ということ。そしてなんと、マルセイユが2軍メンバーだけでパルク・デ・プランスに乗り込んできました。自分のところのサポーターの分のチケットを巡ってPSG側とモメて、マルセイユの会長が激怒してこの行動に踏み切ってしまいました。おかげで、ピッチには、普段リザーブリーグでプレーしている若手選手たちがズラリ。「あんた、誰?」状態の中でPSGは戦う羽目に陥りました。ついでに言うと、スタンドにはマルセイユ・サポーターの姿すらなし・・・。PSGにすれば、勝って当たり前、何点取るかが興味の対象になるようなゲームです。

PSGはロドリゲス、パウレタ、カルーの3トップ。怪我上りのロテンはベンチ・スタートで、先日のフランス代表の試合でもスタメンでプレーしたドラソーにいたっては、ラコンブ監督に干されてベンチ外。これが結構響きました。若いマルセイユは当然完全に引いた状態で、守りをガチガチに固めます。これをPSGが攻めあぐねてしまいます。中盤で攻撃を組み立てられるドラソーを欠き、PSGの攻撃は連携が思うように取れません。気迫にも欠け、消極的なプレーに終始するPSG。カルー、なぜシュートを狙わん?前半0-0で終わったときには、当然スタンドから大ブーイングが湧き起ります。

後半、PSGは4バックの一角、ジェペスを下げて、ロテンを投入。事態の打開を図ります。ロテンは早速サイドを突いて、中にクロスを入れていきますが、マルセイユのぶ厚い壁に阻まれて、なかなか功を奏しません。マルセイユは攻めることなどすっかり放棄して、とにかく全員で守り続けます。GKキャラッソも必死にゴールを死守。結局、最後までPSGはマルセイユを崩すことが出来ず、このまま屈辱のスコアレス・ドロー。試合終了とともに、マルセイユの若い選手たちはピッチの中で皆抱き合って、中には涙まで浮かべながら喜び合っていました。その横を呆然とした面持ちで引き上げていくPSGの選手たち。残酷といえば、あまりに残酷な光景です。

PSGのサポーターたちはたまったもんじゃないですね。まさかこんなゲームをホームで見せられようとは・・・。パリでまた不穏な騒動が起きたりしないよう、ただただ願うばかりです。

|

« 『魔笛』 | トップページ | 青森燃ゆる? »

コメント

うわぁ、すごいことがあったんですね!(驚)
フランスリーグの勝敗表見たら、5位マルセイユ~10位あたりまでお団子状態じゃないですか! PSGとは2点差しかないし。それでよく2軍だけで戦わせたものです。2軍の選手たち、決死の思いだったでしょうね。ガチガチに守るのも致し方ない。マルセイユの1軍の選手たちも胃がキリキリしてたんじゃないでしょか? PSGの選手にとっては、遺恨というか、悔恨というか、あとを引きそうな一戦ですね…。

投稿: 五十路っ子 | 2006/03/07 17:51


五十路っ子さん、どうもです。

中には5部リーグでプレーしているアマチュアまで入っていたそうです。そんな選手たちが、リーグ1、それもパルク・デ・プランスに登場しちゃったんだから、そら大事でっせ(笑)。なんか、映画みたいな話・・・。PSGとマルセイユとの間にも、深刻な遺恨が残りましたね。来季の対戦が今から怖いです。

投稿: Orfeo | 2006/03/07 20:19

コメント、トラックバックありがとうございました。
試合内容を見る限り大変な事になってますね。
結果しか見られないので、こんなことになってるとは(汗。

投稿: noriko | 2006/03/07 22:50


norikoさん、こんにちは。
本当、大変なゲームでした。試合後、マルセイユの選手ばかりか、PSGの選手たちまで涙ぐんでいるようで、複雑な心境になりました。

投稿: Orfeo | 2006/03/08 08:53

何ともシュールレアリストな成り行きでしたね。

ディウフ・マルセイユ会長が、2軍派遣を決めサポーター達にもボイコットを呼びかけた(サポーターも従った)理由は、オフィシャルには、1)PSG側がマルセイユのサポーターへの規定枚数チケットを売らなかった。2)マルセイユ・サポーターの真上にPSGサポーターが陣取る座席配置で、マルセイユ・サポーターの安全が確保されない。というものだったけど、共に謂わば「言いがかり」で、ディウフ会長の真意は別のところにあったと言われてます。

1)については、PSGは当初1500枚配布を断り1000枚に限ったけど、抗議を受けて307枚追加したし、2)についても、パリ警視庁を交えた事前安全対策会議(その際に時間変更が決められた)の際もマルセイユは何も意義を申し立てなかったとされるからです。
そもそも、マルセイユ-PSG戦は10数年来「熱い試合」で衝突は多かったから、今回も当局は警官・憲兵1200人を展開するモノモノしさで、しかも心配されていたのは、マルセイユとPSGのサポーター間の衝突以上に、ここ1-2年急激に対立がエスカレートしたPSGサポーター2団体(一方は「白人系」、もう一方は「マルチカラー系」)間の「同士討ち」でした。実際ナントでの衝突もこのケースでした。

結局、マルセイユ・サポーターとの関係がギクシャクしていたディウフ・マルセイユ会長が、この機会を利用してPSGを悪者に仕立てマルセイユ・サポーターの歓心を買おうとしたとの観測が多いです。しかも大博打は成功してしまったという…。

早速PSGファンを称するサルコジ内相も登場、フリガン団体の解体を狙って新法案(現法ではフリガン団体も法律的地位はスポーツ愛好団体で手がだせない。)を検討中とも。

投稿: 助六 | 2006/03/08 09:13


おおっ、助六さんだあ!
詳しい状況説明、ありがとうございます。

これ、やはりマルセイユ側が難癖付けたとしか思えませんよねえ。それなのに、結果としてディウフ会長は高笑い、PSGのブレヨ会長は試合後サポーターに向かって謝罪コメントを発表・・・。明暗がくっきりと分かれてしまいましたね。リーグ側がマルセイユにペナルティを課すなんてことにはならないのかなあ・・・。

それにしても、またやサルコジがしゃしゃり出て来る構えなんですか。なんでも目立とうとする男ですよねえ!

投稿: Orfeo | 2006/03/08 15:58

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/122009/8970145

この記事へのトラックバック一覧です: パリ燃ゆる?前代未聞のフランスダービー:

« 『魔笛』 | トップページ | 青森燃ゆる? »