『仮面舞踏会』(ミラノ・スカラ座)
今回は主人公がスウェーデン国王グスタフ3世になっているオリジナル版ではなく、ボストン総督リッカルドに変更されているボストン版に拠っている。
ヴェルディ・イヤーに、ムーティがかって『椿姫』でコンビを組んだカヴァーニとともに出したプロダクションだが、これを見るとやはりカヴァーニは基本的に映画監督なんであって、舞台演出家の器ではないということを実感してしまう。なるほど構成感の取れた、見た目堂々たる舞台なのだが、その中の人物たちはコーラスも含め、極端に動きが少ない。要するに、ただ突っ立っているだけ(・・・あっ、座っている場合もあるけどね)。立派な舞台装置&衣裳付きのコンサート形式公演といった趣きだ。おかげで歌手の側も歌だけに専念出来るので、音楽はよくまとまっている。ムーティの推進力に富んだ音楽に乗って、リチートラ(彼のオペラ・デビューは1998年パルマ王立歌劇場でのこのリッカルド役)とグレギーナが安定した歌唱を披露している。演出面のマイナスが音楽面にプラスをもたらした格好の例。
★★★
リッカルド:サルヴァトーレ・リチートラ
レナート:ブルーノ・カプローニ
アメリア:マリア・グレギーナ
ウルリカ:マリアーナ・ペンチェヴァ
オスカル:オフェリア・サラ
ほか
バレエ:ミラノ・スカラ座バレエ
合 唱:ミラノ・スカラ座合唱団
管弦楽:ミラノ・スカラ座管弦楽団
指 揮:リッカルド・ムーティ
振 付:ミーシャ・ヴァン・ヘッケ
演 出:リリアーナ・カヴァーニ
[ 収録:2001年5月、ミラノ・スカラ座 ]
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コメント
>立派な舞台装置&衣裳付きのコンサート形式公演
ですね^^;
投稿: edc | 2006/03/11 07:13
でしょう^_^;;
投稿: Orfeo | 2006/03/11 08:34
まったく Orfeoさんと edcさんのおっしゃる通りで、リリアナ・カヴァーニは1980年代にガルニエでグルックを演出してるんですが(「タウリス」か「アウリス」かどちらかのイフィジェニー)、なんかあれからいっこうに進歩してないみたいだねえ!…。「立派な舞台装置&衣裳付きのコンサート形式」と「…器でない」というコメントはそっくりそのままあれにも当てはまったなあ!…。折角シャーリー・ヴァーレットなんかが出たのに…。そういやミュンヒェンにもこの人の演出があったんじゃなくって?…
この人なんか、昔ルカ・ロンコーニの仲間だったくらいだから↓、ちゃんと出来そうなもんだけれどね…。
http://perso.wanadoo.fr/kinoken2/ronconi/lucaronconi.html#laboratoire
きのけん
投稿: きのけん | 2006/03/18 05:33
ほう!カヴァーニって、かってロンコーニたちと並んで《前衛宣言》なんてかましてるんですか!いったいどこが「前衛」なんだか・・・(笑)。
投稿: Orfeo | 2006/03/18 08:54