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2006/02/17

『人間の声』(シャトレ座)

cd-norman DVDライブラリーより。

プーランク作のモノオペラ。台本はジャン・コクトー。

「パリ・シャトレ座プロジェクトⅠ」から。「人は愛するために 心の鳥に火をつけた」というジャン・コクトーの一文から始まる。斜めに組み合わされた二面の白い壁の前にソファ、サイドテーブル、スツールだけが置かれている。ノーマンが腰を下ろしているソファの横のサイドテーブルの上には水差しとコップ、そして薬瓶が並び、ソファの前のスツールの上には電話が。その電話の受話器を取ったノーマンが男との会話の中で極限状態に追い詰められ、狂気の度合いが深まるにつれ、後ろの壁が真ん中から開き、そこが赤い壁に変わっていく。最後は一面が真っ赤になった舞台の中で、ノーマンがついに崩れ落ちる。『期待』同様、シンプルな構成でノーマンの圧倒的な歌唱を際立たせる秀逸なステージだ。

★★★

ソプラノ/ジェシー・ノーマン

管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団
指  揮:アルトゥーロ・タマヨ
美  術:アンドレ・ヘラー
衣  裳:アネット・ボファイ
照  明:ギュンター・イェックレ
演  出:アンドレ・ヘラー

[  収録:2004年5月24日、東京文化会館 大ホール  ]

*画像はこの公演とは関係ありません。

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コメント

 シャトレ座では1980年代(つまりリスネル就任以前)にミニ・オペラ・シリーズというのをやってまして、その時セルジュ・ボード指揮リヨン歌劇場が客演して上演した《声》を今だに鮮明に憶えてるんですが、僕がいちばん感心したのは、シャイヨー国立劇場のロビーに舞台を仮設して上演したアントワーヌ・ヴィテーズ演出版でした。ピアノ伴奏で、誰が歌ったかも憶えてないんですが、舞台を至近距離で囲む形に客席が仮設されていて、歌手のどんな微細な表情も全部見えちゃう。こらーすごいなあ、なんてえらく感心したのを憶えてます。
 Orfeoさんのコメントを読んで改めて感じたんですが、この《期待》と《声》の組み合わせって、なかなかいいですね。考えてみれば、プーランクって作曲家はシェーンベルクを初めてフランスに紹介した人なんだよね。確か、彼自身が《月に憑かれたピエロ》を仏初演してなかったっけ?…。プーランクと新ヴィーン楽派なんて何の関係もなさそうだけれど、そう無関係でもないんだよね。
きのけん

投稿: きのけん | 2006/02/17 18:15


《月に憑かれたピエロ》の仏初演は、やはりフランス6人組のミヨーが指揮していますね。プーランクも関わったのかな?

投稿: Orfeo | 2006/02/17 20:50

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