« ランスへの旅 | トップページ | チェルシー、ボロにボロ負け »

2006/02/14

『期待』(シャトレ座)

cd-norman DVDライブラリーより。

シェーンベルク作のモノオペラ。

「パリ・シャトレ座プロジェクトⅠ」と銘打って東京で行われた公演のライブ映像。プーランクの『人間の声』との組み合わせ上演だった(ちなみに、このプロダクションのシャトレ座での初演は2002年10月)。「また光に近づくのか? 闇が焦がした翼を癒やすために?」というシェーンベルクの『ヤコブのはしご』の一節が幕に浮かんだところから始まる。闇が支配する怪しい舞台。その中でノーマンが凄みのある歌唱を披露している。意識下の錯乱した世界を描き出す音楽の展開に合わせて無機質的なセットが突如照明で浮かび上がったりするが、見せ方としては効果的だ。ラストもまた舞台中央に光のオブジェが現われて、眩いほどに光量が上がったところで突如終わる。音楽と舞台が緊密に結び付いた、光と闇が交錯するシンプルだが濃厚なステージ。

★★★★

ソプラノ/ジェシー・ノーマン

管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団
指  揮:アルトゥーロ・タマヨ
美  術:ミンモ・パラディーノ
衣  裳:アネット・ボファイ
照  明:ギュンター・イェックレ
演  出:アンドレ・ヘラー

[  収録:2004年5月24日、東京文化会館 大ホール  ]

*画像はこの公演とは関係ありません。

|

« ランスへの旅 | トップページ | チェルシー、ボロにボロ負け »

コメント

 …あれーっ、これって本当にシャトレ座の制作なの?…。ジェシー・ノーマンがシャトレの《期待》に出たことは確かなんだけど(超満員で席が取れなかったんで憶えてる)。あれって、ロバート・ウィルソンの演出じゃなかったっけ?…。確かに Orfeoさんの描写を読むと、やたらウィルソン臭いけどね。
 《期待》はその前にリスネル時代にも一度あって、その時の主役は、確かアニヤ・シリヤで…。あれっ?、混乱してきたぞ。助六さんか Bowlesさんお助け!!(笑)…。

 あれっ、アルトゥロ・タマヨなんかが振ってる!我々は「タ・マヨネーズ」だなんて悪口言ってましたが、僕のサイトにインタビューがあります。
>リンク:
http://perso.wanadoo.fr/kinoken2/intv/intv_contents/intv_st_at.html#tamayo
きのけん

投稿: きのけん | 2006/02/14 19:04


う~ん、暗いところはウィルソンっぽい、ちゃあウィルソンっぽいですけどね。でも、どうなんでしょう?東京公演は完全にアンドレ・ヘラーの演出ということになっていますよ。

ちなみに、このアンドレ・ヘラーって人は、なんと、ワールドカップ・ドイツ大会の総芸術監督を務めていますね。先頃、開会式の中止が発表されて話題になってましたが、その開会式の演出を担当していたのがこの人。大掛かりなショーにするつもりだったらしくて、試合を控えた大事な芝を痛めるからダメ!・・・ということになったとか。

投稿: Orfeo | 2006/02/14 19:40

きのけんさんからお助け求められたら、シャシャリ出ない訳には参りません。(笑)

整理しますと、
95年8月:ザルツブルクでドホナーニ指揮ヴィーン、ウィルソン演出、ノーマンで「期待」。前半はバルトーク「青髭」でウィルソン演出だけど、ノーマンは出なかった。
95年11月:シャトレでパッパーノ指揮モネ、グリューバー演出、シリヤで「期待」。前半はケールスマーケル振付の「浄夜」でした。
01年9月:シャトレでウィルソン舞台、ノーマンで「冬の旅」。見てませんが。
02年10月:シャトレでロバートソン指揮リヨン管、ヘラー演出、ノーマンで「期待」。後半はノーマン出演で「声」でした。

ヘラーって人は「アクション美術家」とかで有名な人だそうで、移動遊園地(ルナ・パーク)と称する企画もやってるとかいう話でしたが、そう言えば「期待」もプラーターのお化け屋敷みたいな舞台だったような。ジュバーベルクの映画にも役者として出てるとか。

投稿: 助六 | 2006/02/16 08:59


助六さん、明解に整理していただいて、どうもありがとうございます。
ウィルソン演出の「冬の旅」って、なんか非常に興味深いなあ!

投稿: Orfeo | 2006/02/16 10:57

 助六さんのお陰で記憶がだいぶはっきりしてきました。
 そうそう《冬の旅》でした、僕が見逃したのは…。95年の制作は見てます。アニヤ・シリヤは未だこんなに歌えるんじゃない!とビックリしたのがこの制作で、というのもその前の《影のない女》では、やっぱし乳母役には本物のメゾの方がいいなあ…なんて思ったから。これはモネー座の引っ越し公演でしたね。アンヌ=テレサ・ドゥ・ケールスマーケルの《浄夜》の方は、全然憶えてないですが、《期待》の方はかなり良かったような記憶が…。今でも鮮明に耳に残ってるのは、モネー座管の弦で、ええーっこのオケ、こんなにキレイな音が出せるんだ!…なんて(笑)。同じシャトレ座で《浄夜》をやったカラヤン=ベルリン・フィルよりも良かったぜ、ホント…。
 女声の《冬の旅》を初めて聴いたのはアテネ座でのクリスタ・ルートヴィヒだったんですが、へーえ、こんなに官能的な《冬の旅》があるんだ!…なんて。でも、後にジェイムズ・レヴァインのピアノ伴奏のディスクを聴いてがっかり。伴奏はあの時のエリック・ヴェルバの方が断然良かった。
きのけん

投稿: きのけん | 2006/02/17 17:53

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/122009/8636449

この記事へのトラックバック一覧です: 『期待』(シャトレ座):

» NPOが運営するオペラサロン [Kokohore Vickie]
岩本町にあるオペラサロン・トナカイに行ってきました。 席数80席ほどのこじんまり [続きを読む]

受信: 2006/02/20 01:30

« ランスへの旅 | トップページ | チェルシー、ボロにボロ負け »