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2006/02/03

『アラベラ』(メトロポリタン歌劇場)

dvd-arabella-met DVDライブラリーより。

リヒャルト・シュトラウス作。台本はホフマンスタールが自身の小説『ルチドール』を元に脚色している。舞台は1860年のウィーン。

オットー・シェンクとギュンター・シュナイダー=ジームセンが組んだプロダクションだから、どういう舞台になるかは最初から分かり切っている。オリジナル尊重の徹底した写実主義。細部にまでこだわった装飾が施され、19世紀後半のウィーンの雰囲気をシックに醸し出している。が、非常に酷な言い方ではあるが、主役がお歳をめしすぎていて、少々辛い。歌手としては大変尊敬しますが、アラベラのキリ・テ・カナワはこの時50歳。母親のアデライーデ役のデルネシュとそうあまり歳が変わらない。ズデンカのマクローリンにしたって40歳。ちょっと苦しいものがある。おかげで(?)求婚者たちもオジサマばかり。話の流れとしては分からないでもないが、セットがリアリスティックなだけに、なんだか不思議な舞台になってしまった。出番は短いが、ドゥセイのミリは秀逸。この前年に『ばらの騎士』でメット・デビューしたティーレマンだが、やや性急に過ぎる部分があるものの、メリハリを効かせた音楽を響かせている。

★★★

ヴァルトナー伯爵:ドナルド・マッキンタイア
アデライーデ:ヘルガ・デルネシュ
アラベラ:キリ・テ・カナワ
ズデンカ:マリー・マクローリン
マンドリカ:ヴォルフガング・ブレンデル
マッテオ:デイヴィッド・キューブラー
エレメール伯爵:チャールズ・ワークマン
ドミニク伯爵:キム・ジョセフソン
ラモラール伯爵:ジュリアン・ロビンズ
フィアケルミリ:ナタリー・ドゥセイ
占い女:ジェーン・シャウリス
ヴェルコ:ロジャー・クルーザメル
ジューラ:バリー・ブランデス
ヤンケル:デイヴィッド・アシュ
給仕:チャールズ・アンソニー
三人の遊び仲間:デイヴィッド・フライ、グレン・ベイター、フランク・コフィー

合  唱:メトロポリタン歌劇場合唱団
管弦楽:メトロポリタン歌劇場管弦楽団
指  揮:クリスティアン・ティーレマン
美  術:ギュンター・シュナイダー=ジームセン
衣  裳:ミレーナ・カノネーロ
演  出:オットー・シェンク

[  収録:1994年11月、メトロポリタン歌劇場  ]

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コメント

ショルティ指揮の映画版のほうを最初に見ました。どちらも歌手の実年齢は似たようなものだろうと思いますが、年齢的なものは気にならなかったような記憶です。トシを言うなら舞台物はどうしたってね・・ イメージを裏切らないというか、こちらのイメージにはまれば...いいというところですが、この映像は、私のイメージの範囲におさまったみたいです^^!

投稿: edc | 2006/02/03 07:34

わぁい!アラベラの記事、嬉しいです♪
私もedcさんと同じく、予習していったのがショルティ&オットー・シェンクのものでした。オペラっぽくないような、綺麗な演出という印象を受けましたよ。
ミュンヘンで観た時は、ズデンカが逆に少年ぽすぎて、可愛いけれど笑っちゃいました。典型的な少年のイメージである(?)半ズボンをはいてましたよ。こちらも、アラベラはちょっとおばさんぽかったような…でも、ズデンカもアラベラも、歌唱力は素晴らしかったです。

投稿: イズミ | 2006/02/03 08:08


>edcさん、
どうもです。
ショルティの映画版のほうは残念ながら未見です。というか、それって「映画版」なんですか?Amazonで調べたら、「舞台版」みたいなこと書いてましたが・・・。ま、あそこの情報はアテにならないことが多いですけどね(笑)。

>イズミさん、
こんにちは。
本当はイズミさんのレヴューが出てからアップしようと思っていたのですが、フライングしてしまいました^_^;;
本家での旅行記、楽しく読ませていただいてます。
少年っぽいズデンカ、ですか。それはそれで困りもの?(笑)

投稿: Orfeo | 2006/02/03 12:20

オットー・シェンク演出で、メトの舞台収録とそっくりですが、舞台収録ではないです。ショルティ指揮、ウィーン・フィル。レーザーディスクで見ました。

アラベラ:グンドラ・ヤノヴィッツ、ズデンカ:ソーナ・ガザリアン、フィアケルミリ:エディタ・グルベローヴァ、マンドリーカ:ベルント・ヴァイクル、マッテオ:ルネ・コロ、伯爵夫人:マルガレーテ・リロワ、占い師:マルタ・メードル

投稿: edc | 2006/02/03 20:45


edcさん、細かい情報、ありがとうございます。
なるほど、なるほど。なかなか魅力的なキャストですね^_^;;
いつか見れるといいなあ・・・。

投稿: Orfeo | 2006/02/03 21:50

 実は 1981年4月にパリのガルニエ・オペラでキリ・テ・カナワのアラベラを見てます。つまりこの12年半前のことですね(笑)。当時ほんの2年間だけパリ国立歌劇場の音楽監督だったシルヴィオ・ヴァルヴィーゾ指揮で、制作はハンス・ハルトレープ演出になるコヴェント・ガーデンからの借り物。コヴェント・ガーデンとガルニエでは舞台の傾斜角度が異なるもんで、舞台装置が傾いて立っているという杜撰な制作で、オリジナル演出家なんかもちろんやって来るわけはなく、演出助手が適当にでっちあげたもの。要するにキリ・テ・カナワのワン・ウーマン・ショウってな具合。それ以外に何も見るべきものもないような代物でした。取り柄は唯一、このオペラの世界初演に出ていたクルト・ベーメが伯爵役で特別出演していたくらいかな…。

 実は、このオペラ、かねてよりR・シュトラウスのオペラとしてはえらい手抜きと思っていたんで、日本R・シュトラウス協会年報という「敵地」に乗り込んで、そいつをブチ上げたことがあります(2002年度版)。そいつをアップロードしてあります(>「きのけん」下線部をクリック)ので、ご参考までに…。
 翌年度版(2003年度:紙版のみ)に責任者、松本道介氏の反論が載ってましたが、1/3賛成で2/3反論くらいだったかな?…。対象に使ったのは2002年4月にシャトレ座で上演されたクリストフ・フォン・ドホナーニ指揮、ペーター・ムスバッハ演出、エーリヒ・ヴォンダー美術番、これまたコヴェント・ガーデンとの共同制作でした。
きのけん


投稿: きのけん | 2006/02/05 03:20


きのけんさん、どうも。

あれ?これ、サイトにアップロードされていたんですね。前々から読みたかったんですけど、R.シュトラウス協会に連絡取るのが億劫で、その機会を作れませんでした。やっと読めました(笑)。

いやはや、なんとも挑発的な論説ですね。R.シュトラウス協会もよく年報に載せたもんだ(爆)。その松本氏の反論のほうも読んでみたいなあ。さすがにそれは協会に連絡取らなきゃ無理ですね。

それにしても、シャトレ座のエーリヒ・ヴォンダーの美術、派手ですなあ!でも、面白そう・・・あっ、いけね、面白くないのか!(笑)

投稿: Orfeo | 2006/02/05 13:47

…いやいや、あれを書くんで何度も聴き直しているうちに、昔思ってたほど悪くないかな?…なんて(笑)思い直した時には原稿はもう発送済みでした。

 このシャトレ座の制作は、なにせ歌手が揃ったから、僕が実際に見たものの中では最高でしたが、うん、エーリヒ・ヴォンダーの美術は、ああいったインチメートなオペラにしてはすごく仰々しいものだったですねえ…。いったい何が始まるんじゃい?ってな感じ。それからフォン・ドホナーニがちっとも官能的じゃなかったのが…。でも、この制作、コヴェント・ガーデンのレパートリーに入ってるんで、そのうち映像が出るでしょう。そしたらコメントをお願い!
 そうか、今考えると、ミリにはナタリー・ドゥセイが予定されていたのが、彼女が病気で降りちゃったんだね。
 そういや、そのナタリー・ドゥセイが受けた声帯の手術を題材としたTVドキュメンタリーってのがあって、話題になってたぜ。彼女の声帯の大写しとか、手術室に運び込まれるところまで写しちゃってる。あすこまでやるかな?…って感じなんですが、彼女、結構度胸あるねえ…。でも、ティーレマンもそうですが、1994年にもうメトに出てたんですねえ…。
きのけん

投稿: きのけん | 2006/02/05 19:10


コヴェント・ガーデンのレパートリーならdognorahさん(By The Thames)やSardanapalusさん(FOOD FOR SOUL)あたりがご覧になっているんじゃないすかね?

ドゥセイはたしかこれがメット・デビューですね。堂々としたもんです。

投稿: Orfeo | 2006/02/05 22:02

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