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2005/12/09

『タンホイザー』(バイロイト音楽祭)

Dvdtannhauserbayreuther DVDライブラリーより。

ウォルフガングが珍しく亡き兄、ヴィーラントの所謂「新バイロイト様式」に擦り寄った抽象的な演出を試みたプロダクション。渦状の模様が入った舞台の上で展開する。シノーポリの構成感の取れた音楽の運びの中、題名役のリチャード・ヴァーサルがとにかく素晴らしい。彼はこの後、1996年にメトロポリタン歌劇場での『マクロプーロス事件』の公演中に心臓発作をおこして急逝してしまいましたが、本当に惜しい人を亡くしたものです。あっ、シノーポリも2001年ベルリン・ドイツ・オペラで『アイーダ』を指揮している最中に亡くなったんでしたね。なんだか不思議な因縁です。あらためて、二人に祈りを捧げたいと思います。

★★★★

タンホイザー:リチャード・ヴァーサル
エリーザベト:チェリル・ステューダー
ベーヌス:ルティルド・エンゲルト・エリー
ヘルマン:ハンス・ゾーティン
ヴォルフラム:ウォルフガング・ブレンデル
ワルター:ウィリアム・ペル
ビテロルフ:ジークフリート・フォーゲル
ハインリヒ:クレメンス・ビーバー
ラインマル:シャーンドル・ショーヨム・ナジ
牧童:ロイ・ロビンソン
4人の小姓:ジョイ・ロビンソン
          アンネローレ・ウェーバー
          ウルリケ・ヘイゼ
          ルネ・ファーヴァー・ゾンネ

バレエ:ジュール・バレエ
合  唱:バイロイト音楽祭合唱団
管弦楽:バイロイト音楽祭管弦楽団
指  揮:ジュゼッペ・シノーポリ
演  出:ウォルフガング・ワーグナー

[  収録:1989年、バイロイト祝祭劇場  ]

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コメント

>公演中に
ネットでかなりリアルタイムで騒いでましたね・・・
本棚に立てかけた相当高いはしごに登っていて
転落したということで。
最初は、舞台事故かと.....

投稿: edc | 2005/12/09 07:35


edcさん、どうもです。

そうそう、最初は転落事故としてニュースが流れましたねえ・・・。私はまだインターネットをやってないときだったから、テレビのニュースで知りました。

投稿: Orfeo | 2005/12/09 08:53

 これって日本に持っていったヤツだよね。あっ、これ、僕が見た年のだなあ…。おっ「ヴェルサイユ」なんて名前の奴が出てる!、なんて思ったらヴァーサルだったんで憶えてるんだ(笑)。でも僕はシノーポリとは相性悪くて、もう、なんか気のない演奏で、ガッカリしたんですが(翌年のラニクルズの方が気合いが入ってただけ良かったかな?…)、日本公演ではすごく良かったそうで…やっぱし僕はシノーポリを聴く才能はないのだ…と(笑)。シノーポリをパリ管で初めて聴いた時も、楽員たちと大喧嘩しやがって、もう目も当てられない惨憺たる出来だったし、その数年後ガルニエで《ルイザ・ミラー》に予定された時も、パヴァロッティがキャンセルして市原多朗になった途端キャンセルしやがった。その次がシャトレ座の《影のない女》で、この時はリスネル総監督が要求したキャスト全員を集めて6週間というリハーサルをシノーポリとスチューダーだけ飲まなくて(他の連中は全員条件を飲んだんだ)、クリストフ・フォン・ドホナーニに代わっちゃった。なんか、いやがらせされてるみたいで、以後シノーポリは全部パス(笑)しているうちに死んじゃった。
 でも、バイロイトの《タンホイザー》はこの前の、1970年代のゲッツ・フリードリヒ演出版が圧倒的に凄くなかった?…。僕は1978年にコーリン・デイヴィス指揮で見てるんですが、あれはなかなか見事な舞台だったよ。ヴィデオでは極端に撮り難い舞台だったけど。というのも、バイロイトのあのタッパの高い舞台にあの高さの半分くらいまで舞台を上げ、平土間で見てると上を見上げてる感じなんだよね。山のようなのが立ってるもんで、ひやースゲー高いなあ!なんて…。それからタンホイザーとかエリーザベトが舞台上に自分固有のスペースを持っていて(クプファーの《オランダ人》のゼンタのスペースはこれを見ての発想かもよ?…)、そこから出たり入ったりするところにドラマが派生するという作りだった。その辺りの位置関係とか空間の構成とドラマとの関連とかがヴィデオじゃ判り難いんだよね。
 そういや、あの時のハンス・ゾーティンとハンガリーの名バリトン、シャンドル・ソリヨム=ナジがまだキャストに残ってますねえ!…。
きのけん

投稿: きのけん | 2005/12/09 18:31


ゲッツ・フリードリヒ版は過去ビデオでは出ていましたが、DVD化はまだされてませんね。残念ながら、私は未見です。
ちなみに、次回のオペラ・レヴューはそのゲッツ・フリードリヒの登場です。なんのプロダクションかはヒ・ミ・ツ!(爆)

投稿: Orfeo | 2005/12/09 19:55

>ゲッツ・フリードリヒ版
映像ではわからない部分が大きいんですね・・
それはともかく、映像としてだけで言うしかないわけですが、おもしろいです。エリーザベトがとっても魅力的です。

>次回のオペラ・レヴューはそのゲッツ・フリードリヒの登場
そんなにたくさんないと思いますから、あれかな?
それともあっち? それとも・・・ 楽しみにしてます^^!

投稿: edc | 2005/12/09 23:52


>edcさん、
たぶん予想は当たると思いますが、1日待たれよ。
今日はサッカーで忙しい・・・(笑)。

投稿: Orfeo | 2005/12/10 08:21

シノーポリの《タンホイザー》、バイロイトの日本公演のとき、そんなに良くなかったですよ(^^;)。《パルジファル》などを演奏会形式で振ったときのほうが良かった。私にとってシノーポリは「上質のプッチーニ指揮者」です。スカラ座公演で振った《西部の娘》のワルツ、《蝶々夫人》の第二幕のサロン・ミュージックなど、ああいうのを振らせると、とてもいい指揮者だったと思います。

いちばん好みの《タンホイザー》の演出は、オールデンの今年日本でやった改訂版。初演時のものより演出家の主張がよりいっそう明確になって、感動しました。というか、あれはやはりキーンリーサイドがヴォルフラムをやったからでしょうね。あれがヴァイクルでは...。

投稿: Bowles | 2005/12/10 10:02


Bowlesさん、どうも。
シノーポリのプッチーニはたしかにいいですね。メットの『トスカ』は私の大のお気に入りです。

http://orfeo.cocolog-nifty.com/orfeoblog/2005/09/post_94b7.html

投稿: Orfeo | 2005/12/10 10:42

edcさん:
つまり、舞台空間のどの位置に誰がいて…というのが演出の骨子になってるんです。あれは、やっぱり舞台全面を見ながら個々の歌手を見てた方がいいなあ…。
 でも、そのエリーザベトって誰?…。僕の時(1978)はエヴァ・マルトンの一人二役だったんですが、ひょっとして、それってギネス・ジョーンズじゃなくって?…。シェロー=ブーレーズの《指輪》が出る前の年。僕が初めてバイロイトに切符を申し込んだ年で、お目当てはカルロス・クライバーの《トリスタン》でしたが、初っ緒から席が取れるわけがなくてダメだったんです。3度か4度連続で申し込んで、1978年にやっとこさ取れた。

Bowlesさん:
(笑)…やっぱりねえ。実はバイロイトのシノーポリをめったくそにケナしたら、友人(実は、僕のサイトで僕と対談をやってる野村喬さん!)が日本公演をベタぼめしてんのよ。ええ、本当かいな?、なんて思ってたんです。
 でも、シノーポリに関してはそういう話って結構ありまして、僕の友人で兵役にベルリンを志願してベルリン・ドイツ・オペラに入り浸ってた奴がいまして、そいつがシノーポリは時々すごいことがあるって言うのよ。だから野村さんの話を聞いて、やっぱしそんなもんなのかなあ…って思ったわけ。僕なんか、プッチーニどころか、自作自演(《ルー・サロメ》)だってちっともいいと思わなかったぜ。むしろブーレーズがシノーポリの作品を振った時の方が良かったりして(笑)…。
きのけん

投稿: きのけん | 2005/12/10 17:17

>そのエリーザベトって誰?
>ひょっとして、それってギネス・ジョーンズ
そうです・・・ 二役で。1978年の収録みたいです。

投稿: edc | 2005/12/10 23:50

苦手なワーグナーで一番好きなオペラですが、この映像は見たことが有りません。素晴らしいタンホイザー、ぜひ見てみようと思います。

見たことのある中では、ハンブルク国立歌劇場の壁がぐるぐる回って場面が変わる演出が気に入ってます。他はBowlesさんと一緒で、バイエルンのオールデン演出改訂版ですね。コロとヴァイクルの映像ではいまいちぴんと来なかったのですが、キーンリーサイドの貧相なヴォルフラムを見てはじめてオールデンの演出意図を感じることができました(笑)

投稿: Sardanapalus | 2005/12/11 19:57


Sardanapalusさん、どうも。

オールデンのやつは既にここでも載せましたが、来日公演の前だったんで、詳細は省きました。核戦争後の廃墟みたいな舞台ですよね。

投稿: Orfeo | 2005/12/11 20:33

>核戦争後の廃墟みたいな舞台
そうです。それで、タンホイザーはくたびれたコートに旅行鞄の中年男、ヴォルフラムはなよなよした繊細な詩人という設定のやつです。で、このなよっちい詩人像がヴァイクルではよく伝わってこなかったんですけど、キーンリーサイドで見たら「ああ、なるほど!」って(笑)この読み換えが印象的で、生で見て一気に好きな演出になってしまった訳です。

一度は完全に「騎士」の話として演出しているものも見たいんですけどね。

投稿: Sardanapalus | 2005/12/12 03:23


なるほど!(笑)

投稿: Orfeo | 2005/12/12 08:44

>edcさん:
 思い出しました。僕の記憶違いでなければ、1978年の《タンホイザー》は初日だけギネス・ジョーンズがやったはづ…。ギエーっ!よくやるな、なんて思った記憶があります。だって、あの年彼女はシェロー=ブーレーズのブリュンヒルデ3役をやってて、さらに初日だけとはいえ《タンホイザー》2役でしょ…。気狂い沙汰だよね。
 1978年シェローは第三作《ジークフリート》の演出を完成させた年なんで(シェローは1年に1作づつ演出を完成させていったんです)、ジョーンズは最終場だけですが、それでもまるまる2週間相当ハードなリハーサルをやってて、ゲッツ・フリードリヒはもう来てなかったかな?…。クプファーの《オランダ人》が初演になった年ですね。

>Sardanaplusさん:
>苦手なワーグナーで一番好きなオペラ

 結構そういうファンって多いですよね。逆から言うと、ワーグナー歌いにとってあの役は鬼門で、要するにリエンツィ同様フランスのグランド・オペラの様式で書かれた役なんで、言謂ワーグナー・テノールにとって、あれほど歌い難い役はないそう。ペーター・ホフマンと話した時もタンホイザーだけは絶対にやらないとはっきり言ってましたが、彼歌ってます?…(>edcさん)。
 …だから、僕もミュンヒェンではただの1度たりとも実演にぶつかってないんです。テノールが絶好調じゃないと歌いたがらないんだ。劇場の方もよく知ってて、《タンホイザー》が組まれている日は、《ローエングリン》と《パルジファル》の舞台装置がもうちゃんと準備してあって、すぐに引っ張り出して演目を代えて同じキャストでやっちゃうんだよ。サヴァリッシュもそれをよく知ってて、自分じゃ絶対に振らなかったぜ。演目が代わると、御大が出てきちゃったりして、なんだ!ちゃんと居るんじゃないか!…とかね(笑)。
きのけん

投稿: きのけん | 2005/12/12 17:09

>彼歌ってます?…(>edcさん)
歌ってません・・・
(アリア集にいわゆるローマ語りが入ってます...いいです^^;)

>1978年の《タンホイザー》は初日だけギネス・ジョーンズが....
へ〜〜 そういうことだったんですか。1980年に収録したシェローのリングをはじめ、バイロイトの映像って、全部通常の公演じゃなくて、撮影用の特別を、収録しているそうですけど、このタンホイザー、カーテンコールもあって、通常の公演をそのまま撮ったのかしら??て思ってたんですけど、そういうことなら、やっぱりそうなのかしら・・・

投稿: edc | 2005/12/12 19:56

1978年の映像について、簡単に書いたのでTBします^^

投稿: edc | 2005/12/16 07:07


edcさん、TBありがとうございます。
早速伺います。

投稿: Orfeo | 2005/12/16 08:48

>edcさん:
 …ああそうか!、あれは撮影用の特別公演か…。
 でも、1978年はギネス・ジョーンズが超多忙だったんで、特別公演を突っ込めなくて、初日を録っちゃったということはおおいにあり得ますね。

 やっぱりペーター・ホフマンもやってませんか…。普通ワーグナー・テノールってのはバリトンから上がっていく人が多いんだけど(ヴィッカーズとかジェイムズ・キング、ジェス・トーマスもそうかな…)、タンホイザーを演るのは普通コロとか純然たるテノールなんだよね。僕の時はリチャード・キャシリーだったか、スパース・ヴェンコフだったか?…。それと逆にジークムントはもうほとんどバリトンだからコロみたいな純然たるテノールは敬遠しますよね。
きのけん

投稿: きのけん | 2005/12/16 12:33

>タンホイザーを演るのは...
なるほど・・

ペーター・ホフマンも伝記によると、声楽の勉強、バスかせいぜいバリトンということではじめたということですね。

投稿: edc | 2005/12/16 22:32

Orfeoさん、こんにちは。新国、今シーズンはタンホイザーで開幕ということで、記事とも言えない記事ですが、アップして、こちら、リンクさせていただきました。ありがとうございます!

投稿: edc | 2007/09/06 19:02


edcさん、ご丁寧にリンクありがとうございます。
そうか、新国はタンホイザーで開幕なんですね。
楽しめるといいですね^_^;;

投稿: Orfeo | 2007/09/07 08:25

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はじめてのタンホイザー映像。曲としてのはじめはショルティ指揮の全曲録音。久しぶりに通勤途中に聴きましたが、いいですね、やっぱり・・・特に1、2幕、音楽が派手で、わくわくします。そこここで、巡礼の合唱の旋律が聞こえてくると気持ちいいですし・・・ この映像も興奮を誘うというか、引き込まれます。前にも書きましたが、エリーザベトのタンホイザーを想う気持ちが痛いほど伝わってきます。 ワーグナー タンホイザー 1978年 バイロイト音楽祭 コリン・デイヴィス指揮 ゲッツ・フリードリッヒ演出 ... [続きを読む]

受信: 2005/12/16 07:06

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