『利口な女狐の物語』(シャトレ座)
ヤナーチェクの作品の中では珍しく息の詰まらない楽しいオペラ。
私はこのプロダクションをパリで生で観ました。簡素ながらも変化に富み、メルヘンチックでファンタジー溢れる舞台がテンポよく展開していきます。ジェニスの透き通った声、アレンの深みのある味わいと、歌手陣も秀逸です。ヤナーチェクの世界的権威、マッケラスの指揮もさすがに堂に入っていて、ダイナミックに興趣を盛り上げています。色とりどりな動物たちもいっぱい出て来るので、お子様と一緒にご覧になっても楽しめる貴重なオペラ映像かも?(笑)
★★★★
森番:トーマス・アレン
ビシュトローシュカ(女狐):エヴァ・ジェニス
雄狐:アナ・ミニュティヨ
森番の女房/ふくろう:リブシェ・マーロヴァー
ハラシュタ(行商人):イヴァン・クスニエル
神父/あなぐま:リハルド・ノヴァーク
校長/蚊:ヨセフ・ハイナ
宿屋の主人/犬:ジャン=フィリップ・マリエール
宿屋の主人の女房/雄鶏/かけす:サラ・コノリー
雌鶏:フロランス・ボンナフー
きつつき:フランソワーズ・マルティナー
踊 り:エリザベス・ヤング、イザベル・ピエール、パスカル・モントルージュ、フィリップ・タリド、他
合 唱:セーヌ県合唱隊、パリ・シャトレ座合唱団
管弦楽:パリ管弦楽団
指 揮:チャールズ・マッケラス
照 明:ジャン・カルマン
振 付:ジャン・クロード・ガロッタ
装置・衣裳:ボブ・クローリー
演 出:ニコラス・ハイトナー
[ 収録:1995年6月、パリ・シャトレ座 ]
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コメント
僕も見ました。
パリにおけるヤナーチェク・オペラの顕揚にチャールズ・マッケラスの果たした役割というのが大きく、僕らは 1980年の《イェヌーファ》以来随分彼の棒でヤナーチェクを体験してるんですが、この人のヤナーチェクって、何度も聴いてくると、ちょっと不満になってくるんですよね。ウィーン・フィルとのディスクもそうですが、ここでは管弦楽がパリ管なこともあり、あまりにキレイ過ぎて、滑らかすぎちゃって不満を感じてしまうんだ。その後チェコ人指揮者(イルジー・コウト:《カチャ・カバノヴァ》)や、同じシャトレ座、同じパリ管で《イェヌファ》を振ったサイモン・ラトル、《オスード》のジェフリー・テイト(フランス国立管)、ラトルとバーミンガム響の《マクロプーロス事件》(>リンク「きのけん」下線:エクス音楽祭)…と聴いてくると、マッケラスのはあまりすんなり行き過ぎて不満になるんだよねえ。特に《女狐》だけは、もうちょっと鄙びた色調を持ったノイマン指揮チェコ・フィルあたりで一度だけでも実演を聴いてみたかったですねえ…。
上のコメントを読んでてありありと思い出しましたが、これって、現代舞踊の第一人者ジャン=クロード・ガロッタの振付でしたねえ!…。ニコラス・ハイトナーも相当才能ある人ですが、ここでは専らガロッタの振付がメインだったような記憶が…。
投稿: きのけん | 2005/11/26 03:39
なるほど。ノイマン&チェコ・フィルで聴いてみたいというのは同感ですね。そう言われてみれば、パリ管というのも随分スマートな響きの団体になっちゃったような・・・。かっては随分クセがありましたよね。そっちのほうが好きだけどなあ。
ガロッタの舞踊もたしかに素晴らしいのですが、照明がジャン・カルマンというのも見逃せません。なにげに凄いスタッフが集結したプロダクションですよねえ(笑)。
投稿: Orfeo | 2005/11/26 08:42