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2005/08/06

『テオドーラ』(グラインドボーン音楽祭)

dvd-theodoraDVDライブラリーより。

ヘンデル作。

元々はオラトリオのこの作品を今回はオペラ形式で上演している。時代もローマ時代から現代を通り超して、近未来の設定になっている。舞台は遺跡から掘り起こされたようなオブジェが陳列されている博物館の中。大統領のようなヴァンレンスがギャラリーやテレビカメラの前で演説するシーンから始まる。横に居並ぶ軍隊はオレンジ色のつなぎにヘルメット姿という地球防衛軍かスペースシャトルの乗組員みたいな格好をした、腕に星条旗のワッペンを付けたローマ軍兵士(?)。対するキリスト教徒たちは突然奇妙な手振りを付けて歌い出すイカレタ集団、といった按配。で、生真面目なクリスティが紡ぐヘンデルの典雅な音楽に乗ってドラマが繰り広げられるわけだ。これはあたかも我々の想像力と忍耐力を試しているかのような、一つの試練に違いない。私は果敢に挑んでみた。だが、ついに力尽きた(笑)。

★★

ヴァレンス:フロード・オルセン
ディディマス:デーヴィッド・ダニエルズ
セプティミアス:リチャード・クロフト
テオドーラ:ドーン・アップショー
アイリーン:ロレーヌ・ハント
伝令:マイケル・ハート・デーヴィス

合  唱:グラインドボーン音楽祭合唱団
管弦楽:エイジ・オブ・エンライトメント管弦楽団
指  揮:ウィリアム・クリスティ
演  出:ピーター・セラーズ

[  収録:1996年6月15日、グラインドボーン音楽祭歌劇場  ]

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コメント

 えっ!ピーター・セラーズがグラインドボーンに!!

 相変わらずですねえ。彼がパリで初めてオペラ演出を発表した同じくヘンデルの《ジュリオ・チェーザレ》でもまったく同じ扱い。あっちは緑ヘルメットの国連軍だったっけ?(笑)。
 でも、ウィリアム・クリスティーってのは、案外ああいうのを面白がる人なんです。さすがアガサ・クリスティーの遠縁だけのことはある(笑:関係ないか!…そういや最近あれをあまり自慢しなくなったなあ…)。シャトレ座のモリエール=リュリ《いやいやながら医者にされ》(演出ジャン=マリ・ヴィレジエ)では中世のドクターの衣裳を着てラテン語のテクストまで朗読しやがったぜ(笑)…。僕の行った公演は彼の誕生日で、アメリカからお母さんが来てて、招待席の真ん中で立ち上がって大喝采なのよ。そしたらピットでそいつを朗読してたクリスティーが真っ赤になって、手を振って、座れ!座れ!と。満場大爆笑の巻。
 そういえば、クリスティーのオペラ・デビューはリヨン歌劇場のシャルパンチエ《メデア》(抜粋)で演出がなんとロバート・ウィルソン。こういう連中と一緒に仕事のできる人なんだ!…。バロック専門家ってのは、頭の中にカビの生えた奴らばかりじゃないんだよね。
きのけん

投稿: きのけん | 2005/11/05 15:55

追伸:
上の《チェーザレ》はオペラ座ではなく、シェロー総監督時代のナンテール・アマンディエ劇場とモルチエのブリュッセル・モネー座との共同制作で、ピットはモネー座管だったと憶えてます。
きのけん

投稿: きのけん | 2005/11/05 16:00


へっ!?クリスティって、アガサ・クリスティの親戚筋なんですか!それも知らなかったなあ。アガサも、茶目っ気たっぷりの人だったようだから、これも血筋なんでしょうかね?(笑)

投稿: Orfeo | 2005/11/05 19:59

最初の頃、自分でよくそう言ってたよ。最近じゃ、自分もアガサ並に有名になったと思ってんのか、あまり言わなくなったけどね。
 そうなんだよ。あんなに茶目っ気があって、ユーモアのある人が、どうしてあんなに真っ赤になってヒステリー起こすのかねえ?(笑)…。だから、優秀な楽員たちが皆、怒鳴られてレ・ザルフロを辞めちゃう。ヘレヴェヘ、ヤーコプス、ミンコ、ルーセ、皆、あのヒステリーのお陰でトップ・クラスの奏者たちが廻ってきて凄いトクをしたんだ(笑)。
きのけん

投稿: きのけん | 2005/11/06 03:15

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