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2005/08/03

『蝶々夫人』(プッチーニ・フェスティバル)

dvd-madamabutterflyBS日テレにて視聴。

プッチーニゆかりの地、トーレ・デル・ラーゴで開催されているプッチーニ・フェスティバルにおいて、2004年に初演100周年を記念して制作されたブレッシャ版『蝶々夫人』の舞台を、読売新聞が創刊130周年記念として招聘して行った来日公演のライブ。貧相な舞台、ふざけた衣裳、調子の悪いデッシー・・・。誉めるところがまったく見当たらない困ったプロダクションだ。日本公演に向けてこれでもかなり修正が入ったそうだが、どうせなら修正前の舞台を観てみたいものだ(・・・嘘です。まったく観たくありません)。蝶々さんは真っ白オバケ蝶々で、あとの日本人は昆虫だったり悪魔だったり乞食だったり。アメリカ勢は黒の皮ジャン、ヒッピー風。シャープレスはグラサン付きで、おまけに山高帽みたいな帽子も一瞬被っていたような。びっくりモード見本市ですか?馬鹿にするにもほどがある。異文化コミュニケーションの難しさを舞台全体で思いっきり表現した大駄作。こんな舞台をわざわざ招聘する意味なんてはたしてあるの?

蝶々さん:ダニエラ・デッシー
ピンカートン:ファビオ・アルミリアート
シャープレス:ファン・ポンス
スズキ:ロッサーナ・リナルディ
ケイト・ピンカートン:マリア・チョッピ
ゴロー:ルカ・カザリン
ヤクシテ/ヤマドリ:マルコ・カマストラ
ポンゾ:リッカルド・ザネッラート

合  唱:プッチーニ・フェスティバル合唱団
管弦楽:読売日本交響楽団
指  揮:アルベルト・ヴェロネージ
美  術:アルナルド・ポモドーロ
衣  裳:ギジェルモ・マリオット
演  出:ステファノ・モンティ

[  収録:2004年9月、NHKホール  ]

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コメント

あの衣装はびっくりを通り越してムカッと来ました。よく思うのですが、何か新しい冒険をしたいのなら曲から何からオリジナルでやってもらいたいものです。もし演出者がこれは「日本ではなくて異世界」という設定を考えていたとしても、そんな事は周囲の知ったことじゃありませんし、あんまりです。

投稿: simulacra1984 | 2005/08/03 10:12


simulacraさん、どうもです。
ひょっとして、生でご覧になった?そりゃ腹も立ちますわね。「金返せ!」って言いたくなります。こういう自己満足の舞台はホント困ります。

投稿: Orfeo | 2005/08/03 13:26

TORRE DEL LAGOのDVDですが、ブログ仲間のedcさんが取り上げて、けっこう盛り上がりました。私もコメントしてますので、edcさんに無断でリンクしちゃいます。
http://blog.so-net.ne.jp/euridiceneeds/2005-03-28

みなさんかなりお怒りのようですが、まあ、蝶々さんも、中途半端な日本趣味よりいいかもね・・・・ってなもんです。
それより、ドミンゴは、なにをやってもOKというか、ブレッシャ版に意義があるはずの公演なのに、時間がなくてお勉強できなかったとかで、普通の版で振っちゃったということですよ。

投稿: keyaki | 2005/08/03 14:49


keyakiさん、どうもありがとうございます。
おかげで、トーレ・デル・ラーゴでの舞台の様子がよく分かってきました。コンセプトとしては東京での舞台より遥かに明確だったんですね。それがいいとはけして思いませんが・・・。修正したおかげで焦点がボヤケてしまって、支離滅裂になってしまったんだと思います。ま、修正せずにNHKホールでやったとしても、非難轟々だったとは思いますが。幼稚園か小学校あたりでやったらウケたかも?

投稿: Orfeo | 2005/08/03 18:01

>非難轟々だったとは思いますが

そうでもなかったようですよ。日本では。
あっけにとられた・・・ということでしょうけど。
蝶々さんではないですが、最近の、衣裳ともいえないようなみっともない下着の○○とか、お猿さんとか、全裸で逆さ吊りより、いいんじゃないって思ったりしてます。

演出家さんのサイトがあったのを思い出しました。
http://www.stefanomonti.com/butt20042.htm

投稿: keyaki | 2005/08/03 20:14

TBをいただきましたので、クリックして到着です。虫版蝶々夫人、感心あるいは感動するような演出でないのは間違いないところでしょうが、いかにも伝統的かつオペラの台本に忠実な呈を装いつつ、化けそこなった妖怪もどきの醜い美女やら、突っ立ってるだけのもてもての醜男、超肥満の喰うや喰わずの男などが登場の舞台よりは、感情移入が容易でした。別に腹を立てるほどのこともないと思います^^; 

投稿: edc | 2005/08/03 21:10


>keyakiさん、edcさん、

大ブーイングを受けたトーレ・デル・ラーゴの原演出では全編虫版だったようですが、日本版ではメーキャップといい、衣裳といい、明らかに後退していますよね。おかげで、コンセプトが崩れて、まるで意味不明の舞台になってしまった。私はそこを一番嘆きたいと思います。

投稿: Orfeo | 2005/08/03 22:33

こういうオペラこそ、パリのやつを持っていって欲しいんだよねえ…。現行ロバート・ウィルソン版。リバーマン時代にはジョルジュ・ラヴェリ版(=スカラ座)=指揮ジョルジュ・プレートルというなかなかのものがあったんです。
ウィルソン版は、僕のウィルソン・インタビュー(註)の時点で既に出てくるから、3年か4年はかけて構想を練った演出なんだよね。

(註)http://perso.wanadoo.fr/kinoken2/intv/intv_contents/intv_wilson.html

おまけにこの制作だけは、ウィルソン自身その後何度も戻ってきて手直しをやってる。
初演を振ったチョンと組み合わせるとか…。
きのけん

投稿: きのけん | 2005/08/04 05:53


これですね。
http://www.opera-de-paris.fr/Saison0506/spectacle.asp?Id=859

いかにもウィルソンっぽいですねえ。

投稿: Orfeo | 2005/08/04 19:29

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