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2005/08/02

『カーチャ・カバノヴァー』(ザルツブルク音楽祭)

dvd-katakabanovaDVDライブラリーより。

元々は1860年代のヴォルガ河畔の寒村で起こる悲劇を描いた全3幕6場のヤナーチェクのオペラを、この公演では時間を現代に移し、一切の場面転換なしで行っている。舞台はアパートに囲まれた中庭、そこには真ん中に小さい噴水が見えている。アパートの住民たちが誰かしら見守っているこの閉鎖的な環境が、そのままカーチャを蝕んでいる閉塞感を強調する。すべてはこの場で起り、推移する。最後カーチャが身投げするのも、当然ヴォルガ川ではなくて、噴水の中。徹頭徹尾閉じ篭り型の、救いようのない世界だ。演出家の意図は分かるけど、息が詰まることこの上なし。カーチャ役のデノケが、封建的な旧世代と対立して一人苦悩する女性の心情を切々と歌い上げている。

★★

カーチャ:アンジェラ・デノケ
ボリス:デーヴィッド・キューブラー
カバニハ:ジェーン・ヘンシェル
チホン:ユベール・ドゥランボワイエ
ヴァルヴァラ:ダグマル・ペツコヴァー
クドゥルヤーシュ:ライナー・トロスト
ほか

合  唱:スロバキア・フィルハーモニー合唱団
管弦楽:チェコ・フィルハーモニー管弦楽団
指  揮:シルヴァン・カンブルラン
演  出:クリストフ・マルターラー

[  収録:1998年7月29日、ザルツブルク祝祭小劇場  ]

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