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2005/07/21

『コジ・ファン・トゥッテ』(ベルリン州立歌劇場)

dvd-cosifantutte-berlinDVDライブラリーより。

画像を見れば一目瞭然のけばけばしい現代版コジ。幕が開くと空港のチェックイン・カウンター前で、ビジネスマン風のグリエルモが傘を振り回してアルフォンゾに「剣を抜け!」と詰め寄っていく。そこから徒歩で恋人たちの近代的なアパートメントに向かった一行は、件の話をつけ、グリエルモとフェランドは家の横に止まっていた(?)ジャンボ・ジェット機に乗って出発していく。戻ってきた彼らはヒッピーに変装していて・・・もう、どうでもいいです、この演出(笑)。性的表現も露骨だし、ドラベルラもフィオルディリージも下品極まりない。これで「コジ・ファン・トゥッテ」とは怖れ入る。ちなみに演出のデーリエはドイツの女流映画監督。いったいどんな人かと思ったら、いい歳したオバサンでした(笑)。若いもんをコケにして、楽しいですか?

ドラベルラ:カタリーナ・カンマーローアー
フィオルディリージ:ドロテア・レシュマン
グリエルモ:ハンノ・ミュラー・ブラッハマン
フェランド:ウェルナー・ギュラ
デスピーナ:ダニエラ・プルエラ
ドン・アルフォンゾ:ロマン・トレケル

合  唱:ベルリン州立歌劇場合唱団
管弦楽:ベルリン州立歌劇場管弦楽団
指  揮:ダニエル・バレンボイム
演  出:ドリス・デーリエ

[  収録:2002年9月1日、ベルリン州立歌劇場  ]

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コメント

ドイツでは人気の映画監督で、自分で脚本も書くようです。彼女の映画「愛され作戦」をたまたま見てますが、同じような感覚かなぁ、面白いけどちょっとついていけないって感じ・・・・
でも、男の方には、嬉しいんじゃないかしら?このDVD、ミニスカで、お行儀悪いし。
グッドタイミングで、この「コジ」の話題がありますのでTBさせていただきまーーす。裏話ですけど。

投稿: keyaki | 2005/07/21 13:13


keyakiさん、こんにちは。相互TBありがとうございます。
keyakiさんの記事を見て、この『コジ』のレビュー、順番を繰り上げて再掲しました。関連する話題だから、この際便乗です^_^;;
デーリエにそんな映画があるんですか。でも、男なら、誰でも喜ぶと思ったら大間違いですよ。
早速TSUTAYAで探してみます。(オイオイ)

投稿: Orfeo | 2005/07/21 16:03

こちらこそ、すでにTBしていただいていたのに気が付きませんで・・・・

書き方が悪くて誤解を招きました。

>ミニスカで、お行儀悪いし
というのは、このCosiのことです。

デーリエ監督の映画「愛され作戦」は行き遅れのオールドミス(これって死語かも)の話で、奇妙な映画です。
あと、中年兄弟が日本に禅の修業に来る「MONZEN」というのもあります。トゥーランドットは、この時の日本体験からくるものなのでしょうか。

投稿: keyaki | 2005/07/21 16:54

 バレンボイムの《コジ》ってこれで何度目だ?…。パリ管以前に、確か1度あって(エジンバラだっけ?…)、ベルリンでもこれ以前に1つあったような?…。あれは、ペーター・シュライヤーなんかが出る東独時代譲りの古い制作だったか?…。
 あの男には、もうちょっとちゃんとしたブレーンが就いて、いろいろ教えてやんなくてはダメなんだよ。パリ管の時(モーツァルト・フェスティヴァル)はジャン=ピエール・ポネルが直々就いて指導してやってた。パリ国立歌劇場暫定芸術監督時代からベルリン初期にかけては、ステファヌ・リスネルとパトリス・シェローが就いていた。ベルリンの先代総監督もなかなかの見識を持った奴だったし…。今のムスバッハは自分の仕事で忙しくて他人の面倒まで見ておれんでしょ…。
 いづれにせよ、オペラ演出に映画監督を使うってのは昔から最悪だよね。ロージーが成功したのは、もともとあの人は芝居の演出家で(おまけにあの人は最先端を知ってる!)、映画では絶対できないことを舞台でやろうとしたからだね。なにせ国際的知名度は舞台演出家に較べ段チだからよく使われるけど、あれは普通客寄せパンダだよね。普通見るに耐えない。パリでもいっぱいあったよ。イシュトヴァン・サーボ(《タンホイザー)》、吉田喜重(《蝶々夫人》リヨン)、勅使河原弘(《トゥーランドット》リヨン)、ロマン・ポランスキ(《ホフマン物語》)、アンドレイ・コンチャロフスキー(《スペードの女王》)。ヴェルネル・ヘルツォーク(小澤征爾の《トスカ》)…。全部ダメ!(笑)。こないだの武満みたいに映画監督を使うべき時に使わないでだな!…(苦笑)
きのけん

投稿: きのけん | 2005/07/21 17:48


>keyakiさん:
理解力がなくてスイマセン。そういうことですか。ならば、TSUTAYAに行くの、やめます(笑)。ついでに言っておきますと、私としては残念ながら、レシュマンのミニスカ姿を見せられたって、全然嬉しくありませんでした(爆)。

Opera japonicaの『トゥーランドット』の記事、読みました。このプロダクション、今年になって南仏の劇場にもかけられた筈で、その際のレポートを読んだことがあります。これ、元々はベルリン州立歌劇場の制作だったんですね。そんなこと、一言も書いてなかった。しかもデーリエの演出だったとは知りませんでした。情報、ありがとうございます。

それにしても、keyakiさん、映画にもお詳しいですね。是非ともCineKen2-FORUMに参加しましょう!

>きのけんさん:
ムスバッハはたしかに忙しすぎるみたいですね。ちょうど「レコ芸」7月号の海外盤試聴記のところに、2003年に彼がエクスで演出した『椿姫』のDVDが紹介されていますが、長木氏に「仕事のしすぎで、アイデアが枯渇している」なんて書かれていますわ。こりゃ、いかん(笑)。

投稿: Orfeo | 2005/07/21 17:50

keyakiさん:
>レシュマンのミニスカ

 ありっ?…、おまけにこの演出、エクスがリスネル時代の1年目だか2年目だかに作ったルネ・ヤーコプス指揮の《コジ》(2000年;演出 Chen-shi ZHENG)に似てる?…。あれも演出家がさかんにチラリズムをやって楽しんでたぜ…。バロック系の歌手ってのは通常のオペラ歌手に較べ一回り若いし、太ってもいないからね。
 オペラ専門の演出家ってのは泥棒多いからねえ…。アバドが昔日本へ持っていったウィーンの《ヴォツェック》なんか、1970年代スカラ座のルカ・ロンコーニ版の剽窃なんだよ。そう、あの時はパリとミラノがベルクを交換制作したんだけれど、パリのブーレーズ=シェローの全曲版《ルル》がトラック十数台を連ねて装置を向こうに持っていくと、あっちからはロンコーニ=アバドの《ヴォツェック》がトラックたったの1台で来たんで、皆呆気にとられていた(笑)。
 それから、アムステルダムの現行《指輪》が、例のロージー版《ボリス》の剽窃…とまで言うのはちょっと可哀想だけど…。

>http://perso.wanadoo.fr/kinoken2/k2_archive/coin_w_list.html

>続けて Orfeoさん:
 Orfeoさん、あれ、まったく残念なことしたね。あの時、Orfeoさんは、確かアントワープまで来ていて…。僕は歌手のハンナ・シェールさん(ヴェルグンデ)に席をとっていただいたんだけれど、1枚だけでいいとちゃんと断っといたのに、招待席が2席取ってあったんだ!しょうがないから、当日売りに並んでる奴に1枚やっちゃったんだよ。

 …たぶんムスバッハはポネルみたいに要領よくないからだよ。ポネルのやり方ってのは、アトリエ式で、力仕事はそれこそ一切合切全部何人もの助手のチームに一任しちゃって、自分は最後のところで手を入れるだけだったんだ。だから工場みたいなもんで、流れ作業でシーズンに10本も新演出を作れたんだけど、ああいうのって仕事してて面白いのかな?…。ビジネスと割り切っちゃえば、そりゃいいんだろうけど…。
 2003年のエクスといえば、例のスペクタクル関係非常勤労働者の社会保障問題で大ストが勃発して、方々でフェスティヴァルが中止になった夏ですよね。アヴィニョン演劇祭は史上始まって以来初めて中止になったんだけれど、やっぱし音楽関係は暢気なんだね(笑)。
きのけん


投稿: きのけん | 2005/07/22 03:07


アントワープ、じゃないですね。そこはまだ行ったこと、ないですから。
はて?その話、なんとなく覚えてるけど、いつのことでしたっけ?99年にエクスの『ポッペア』を聴きにいった時のことかな?あの時って、どういうルートで旅行したっけなあ?あっ、そうそう、ロンドンから入って、ユーロスターでパリへ移動して、それから南仏でしたね。で、またパリに戻ってきのけんさんとお会いしたんでしたよね。たしか僕がお勧めのサンジェルマン・デ・プレの料理屋に案内したら、きのけんさんもその美味しさにビックリ!その後、ワーグナーゆかりの場所を案内してもらったんでした。あの時も楽しかったですねえ・・・・ってなんの話してるんだ?

投稿: Orfeo | 2005/07/22 08:13

>きのけんさん、
94年新演出の「トスカ」はヴェルナー・シュレーター演出で、ヴェルナー・ヘルツォーク演出は93年の「オランダ人」だったと思います。下らん揚げ足取りで恐縮ですが。何れにせよ共に「見るに耐えない」代物でしたね!ヘルツォークは当時バイロイトの「ローエングリン」が舞台美術の力で一部好評だった後、オペラの仕事が舞い込んでいた様だけどスカラの「湖上の美人」もまるでダメ、シュレーターも映画で見せる知性はどこへやらといったドン底振りでしたね。トスカの映画に小生感心したジャコーのオペラ舞台演出はどうだったのでしょうか?

投稿: 助六 | 2005/07/23 07:43

>助六さん:
 …そうそう、そうでした!有難う。
 おっしゃる通り、あすこまで「見るに耐えない」と忘れてしまった方がいいですよね(笑)、まったく。ポランスキも相当の面の皮だと思ったけど、もっとひどい。まさに「ドン底ぶり」とは言えてます!(笑)。
 ヘルツォークはバイロイトの《ローエングリン》が割と良かったもんで(舞台美術だけでなく、ちゃんと「演出」もあったよ)期待してたんですが…。
 それから、この《オランダ人》の方は舞台のみならず、音楽的にも我が生涯最悪のワーグナーの一つ!…。実はユーグ・ギャルがチョン・ミュンフン追い出しを決めたのはこれが切っ掛けだったんです。おまけに、チョンがワーグナーは全部自分に任せろと言い出したもんで、カチーンときた!(笑)。
 《トスカ》は1980年代に同じ小澤征爾指揮でジャン=クロード・オーヴレ演出のなかなか見事な制作があったので余計…。初演時がキリ・テ・カナワのトスカで、再演時がえらい豪華キャストでパヴァロッティとヒルデガルト・ベーレンス…だったよな、確か(再演時の指揮は小澤だったかコンロンだったか忘れた)。
 僕は、武満《MY WAY OF LIFE》はダニエル・シュミットかエルマンノ・オルミにやらせるべきだったと思うんだけどねえ…。
 ブノワ・ジャコはどっかのオペラ座でオペラ演出なんてやってる?…。あんまりやりそうもない感じだけどね。 
きのけん

投稿: きのけん | 2005/07/24 07:39

>きのけんさん、

>武満《MY WAY OF LIFE》はダニエル・シュミット
観てみたいです!きのけんさん、ホモに化けて劇場監督やられたらどうでしょう!?

>ブノワ・ジャコは
昨年秋にコヴェント・ガーデンで「ウェルテル」をやってしまったらしいです。大人しいものだった様なのですが。

投稿: 助六 | 2005/07/25 07:14

助六さん:
《MY WAY OF LIFE》をケントはリヨン時代にやるべきだったですよね。彼は相当のシネフィルだから、武満がダニエル・シュミットが好きだったことくらい知っていただろうし、もっと自由が効いたでしょう。タルコフスキが生きていたら、当然タルコフスキなんでしょうけど、僕はエルマンノ・オルミに頼みたい気がするんですがねえ(笑)…。最近作《屏風の陰で歌いつつ》を見て、そう思いました。
きのけん

投稿: きのけん | 2005/07/25 12:38

>助六さん:

なにせ音楽ジャーナリズムの前線から撤退してかなりになるし、きのけん情報はかなり古臭くなってるし、記憶違いも結構入っているに違いないんで、

>下らん揚げ足取り

大歓迎です(笑)。どんどんご指摘ください。非常に助かります。シュレーターなんて、すっかり忘れていたもんね。

>Orfeoさん:
>ジェルマン・デ・プレの料理屋に案内したら、

 それは、その前。この時は空港でお会いしたんですよね、確か…。
 確か、ミンコフスキがアントワープに出ているとかで、行くとか行かないとか言っていたよ。上のリンクに飛んでみたら1999年6月でした。
きのけん

投稿: きのけん | 2005/07/25 13:07


空港でお会いしたのは2001年。これはHPに載っています。
それにしても、きのけんさん、徹夜ですか?

投稿: Orfeo | 2005/07/25 13:11

どうりで計算が合わないと思ったよ(笑)。
Macトラブル中。しばらくお休みします。
きのけん

投稿: きのけん | 2005/07/26 14:57


オペラ・レヴューのペースを落として、お待ちしております。
早く直るといいですね。

投稿: Orfeo | 2005/07/27 11:17

こんにちわ。ココログもいよいよソネット並の重さになってきましたね(^^;
全く正反対の感想で恐縮ですが、TBさせて頂きました。一つの見方として捉えて頂ければ幸いです。

投稿: ヴァランシエンヌ | 2006/03/11 06:07


ヴァランシエンヌさん、TB&コメント、ありがとうございます。
早速拝見させていただきました。うん、このプロダクション、現地では大人気だったそうですねえ!私の感覚がもう古いのかな?(笑)

投稿: Orfeo | 2006/03/11 08:16

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» ベルリンの「コジ」をなぜキャンセルしたか! [keyakiのメモ、メモ.........]
前の記事《執念のドン・アルフォンソ"COSI` FAN TUTTE"》の一覧表にも載せましたが、RRは、2000年6月にベルリンで、COSÌに出演するはずでしたが、キャンセルしています。理由は明らかにされていませんでしたが、演出絡みではないかと予想していました。(2月13日の記事) フランスの雑誌「Classica−Repertoire」の7-8月号にライモンディのインタビューが掲載され、そのことについて、本人が話しているという情報をコメント(7月18日)に助六さんが書いて下さいまし... [続きを読む]

受信: 2005/07/21 13:15

» モーツァルト《コジ・ファン・トゥッテ》ベルリン国立歌劇場2002年 [Valenciennes Traeumereien]
★こちらに置いてあったものを引っ張ってきました。読みやすいほうでどうぞ… 私の個人的思い入れにより今やドイツ一、いやいやもしかしたら、世界一充実したオペラハウスであろうと信じているベルリン国立歌劇場が誇る?!斬新演出の『コジ』です。この演出は2001年6月のプレミエで、2002年7月までに合計14回の公演を行い、座席占有率99%という大成功を収めたそうです。 ドイツの女性映画監督が演出した舞台で、映像処理にもセンスの良さが随所に現れます。序曲のところから、歌劇場の内部の様子や、観客がこの演奏をワク... [続きを読む]

受信: 2006/03/11 05:58

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