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2005/07/19

『三つのオレンジへの恋』(エクサン・プロヴァンス音楽祭)

NHK BS-hiにて視聴。

エクサン・プロヴァンス音楽祭は私のお気に入りの音楽祭だ。ここのプロダクションはいずれも高水準の芸術性を誇っている。これは総監督であるリスネルの手腕によるところが大きいのだと思う(彼は今年5月にミラノ・スカラ座のスーパーインテンダント兼芸術監督にも就任しました)。今回の『三つのオレンジへの恋』も、寓話劇らしいメルヘンチックな雰囲気は残しながらも、怪しく、かつ見目鮮やかに舞台を進めていく。歌手たちがみなロシア人ぽいので、どこか、ロシアの劇場との共同制作かと思ったら(ここの音楽祭のプロダクションは、ほとんど全てが他の劇場、音楽祭との共同制作になっています。この辺りがまたリスネルの手際いいところです)、マドリード・レアル劇場との共同制作だそうです。レアル劇場も、なかなかいい趣味しています(笑)。

なお、NHKの放映では会場が大司教館劇場とクレジットされていましたが、これって、ル・グラン・サン・ジャンでの公演じゃないの?どうなの、NHKさん?

★★★

トゥレーフ王:アレクセイ・タノヴィツキー
王子:アンドレイ・イリュシニコフ
クラリーチェ:ナジェンダ・セルジュク
レアンドル:エドゥアルト・ツァンガ
トゥルファルディーノ:キリル・ドゥシェクキン
チェリオ:パヴェル・シュムレヴィチ
ファタ・モルガーナ:エカテリーナ・シマノヴィチ
ニネッタ:ユリア・スモロディーナ
ファルファレロ:アレクサンダー・ジェラシモフ
スメラルディーナ:エカテリーナ・ツェンテール
ほか

合  唱:ヨーロッパ・コーラス・アカデミー
管弦楽:マーラー室内管弦楽団
指  揮:トゥガン・ソキエフ
演  出:フィリップ・カルヴァリオ

[  収録:2004年7月、エクサン・プロヴァンス、ル・グラン・サン・ジャン(フランス) ]

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コメント

拙ブログにコメントいただきありがとうございます。
魔笛とトゥーランドットはどこか通じるものがあるような気がして続けて記事にしたのですが、貴ブログのお蔭で、3つのオレンジへの恋を加えるとより明確になるような気がします。
「3つ」っておとぎ話の常道ですが、深層心理に触れるものがあるようですね。

今後ともよろしくお願いします。

投稿: 夢のもつれ | 2005/07/19 16:03

夢のもつれさん、コメントありがとうございます。
魔笛とトゥーランドットの関係論、というのもなかなか面白そうですね。今後の記事、楽しみにしています。
こちらこそ、今後ともよろしくです。

投稿: Orfeo | 2005/07/19 18:11

 なんじゃい、これ?…。
 あっそうか、エクス音楽祭付属アカデミーの公演だね。だから歌手たちは全員研修生…ってったって駆け出しのプロだけど…。じゃあ、公演場所は郊外のサン・ジャン農場らしいよ。そんな感じじゃない?…。

「夢のもつれ」さんへ:
 《トゥーランドット》も《三つのオレンヂの恋》も18世紀ヴェネツィアの劇作家カルロ・ゴッツィの戯曲がもとになってます。今ではコメディア・デラルテの関係でゴルドーニの方が有名ですが、当時は専らゴッツィの方が名高く、ゲーテによる紹介などを通じ、ウィーンにもよく知られていたので《魔笛》はその影響下に作られました。台本作者のシカネーダーはゴッツィのものをよく知っていたらしい…。あと、ヴェーバーにもあっただろう?…何だっけ?《オペロン》だっけ?…。それからワーグナー初期の《妖精》もそうだったよね、確か…。
 蛇足までに、《トゥーランドット》はブレヒトも脚色してますが、その時協力したのが、ここでライブラリーのどっかに演出家として出てくるベノ・ベッソン…とつながっていきます。
きのけん

投稿: きのけん | 2005/07/20 05:22


そうか、アカデミーの公演だったんですね、これ。そう言われてみれば、ロシア人らしからぬ名前もちゃんとありますね。納得、納得。
やっぱりこれ、グラン・サン・ジャンですよね。大司教館劇場の舞台って、こんなに小さかったかなあ?と思って不思議に思っていたんですよ。これじゃせいぜい中司教館劇場だ(笑)。

投稿: Orfeo | 2005/07/20 08:16

アカデミーの公演は昔からだいたいあすこですよね。いらした?…。
僕の時はミストラルが吹いて、寒くて寒くて、毛布を貸してました。
きのけん

投稿: きのけん | 2005/07/21 07:08


サン・ジャン農場には残念ながら行ったことがありません。それで判別しかねていたんですよ。
私の場合、いつもミンコフスキ目当てで行ってしまうものだから、リサイタルや演奏会は別として、オペラはもっぱら大司教館劇場なんですよね。今度行くときは、もっといろいろ回ってみたいです。

投稿: Orfeo | 2005/07/21 08:40

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 「魔笛」を観るといつもある種のとまどいを感じます。一体このオペラは、無邪気なおとぎ話なのか、フリーメーソンの秘儀を示した舞台神聖劇なのか、夜の女王が第1幕と第2幕でなぜ全く反対の役割になってしまうのか、ザラストロの主宰するイシスとオシリスを崇める宗教は本当にタミーノとパミーナを幸せに導くのかなど、挙げていけばいろいろ疑問が湧いてきて、「フィガロの結婚」のような完成度がないように感じてしまいます�... [続きを読む]

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